ここでしか知ることのできない、”世界のHARADA”の現在

連載:世界GP王者・原田哲也のバイクトーク【独占Webコラム】

  • 2019/1/15

1993年、デビューイヤーにいきなり世界GP250チャンピオンを獲得した原田哲也氏。虎視眈々とチャンスを狙い、ここぞという時に勝負を仕掛ける鋭い走りから「クールデビル」と呼ばれ、たびたび上位争いを繰り広げた。’02年に現役を引退し、今はツーリングやオフロードラン、ホビーレースなど幅広くバイクを楽しんでいる。そんな原田氏が[WEBヤングマシン]に登場! ’99年以来となる連載は、バイクやレースに関するあれこれを大いに語るWEBコラムだ。「世界のHARADA」の現在は、唯一ここでしか読めない!

MICHELIN

Vol.36「ようやく日本へ~PCR検査は痛いのなんの……!」

どうしても外せない仕事をこなすために、モナコから日本にやってきました。この時期、ヨーロッパから日本にやってくることにはリスクがありますので、最大限の注意を払いながらの移動となりました。モナコを出発したのは6月27日。まずはフランス・ニースからドイツ・フランクフルトへのフライトです。意外にもヨーロッパの国内線は満席で、みんなマスク着用! 当たり前ですよね。ただ、列に並ぶ時に僕はソーシャルディスタンシングを意識して間を空けるのですが、そこにガンガン割り込まれるのには閉口しました。さすが、割り込み文化……(笑)。

Vol.35「引退してから何年かは、ハイサイドの夢で飛び起きた」

僕の現役時代、アプリリアとは2年契約を結んでいました。1年目は、当時の副社長が契約書を持って成田まで来てくれたんですよ! そのまま帰ったか、1泊したか忘れちゃいましたが、トンボ帰りだったのは確か。「わざわざ契約のために日本まで飛んでくるって、スゴイな~」と思ってました。アプリリアの契約書はいつも分厚くて(笑)、契約ライダーとしてやるべきこと、やってはいけないことなど、すごく細かく規定されていました。もちろんこちらからもリクエストすることは可能で、お互いに譲歩しながら契約する、という感じです。

Vol.34「自分、古いタイプの人間ですから……」

まだまだ油断できない新型コロナウイルスですが、モナコでは少しずつ制限が解除されつつあります。バイクに乗りたくてウズウズしてるし、近々乗ると思いますが、正直言ってまだちょっと気が引けます……。感染には影響なくても、バイクに乗っていて何かあったら医療の現場に負担をかけてしまいますからね。隣国のフランスとイタリアも徐々に感染者数は減ってきており、モナコもここ数日は感染者が出ていません。状況はだいぶ落ち着いているとはいえ、僕としてはまだまだ自粛生活を送ろうかな、と思っています。

Vol.33「僕を世界GPに呼んだ親友、若井伸之くん」

5月1日は若井伸之くんの命日でした。彼がスペイン・ヘレスサーキットで亡くなったのは僕がGPデビューした’93年だから、もう27年も経つんですね……。「若井くん」と呼んでいますが、年齢は僕の3つ上でした。若い頃の3歳違いは結構な差です。先輩とか兄貴分という感じでもおかしくありませんが、僕にとっては同級生のような存在でした。頭の中はレースだけだったノービス時代に一緒に走っていたので、上も下もなかったんです。

Vol.32「あの頃の500ccライダーは本当に『スター』って感じだった」

4月17日の金曜日、愛犬のテンテンが15歳6ヶ月で亡くなりました。テンテンを飼い始めたのは、現役を引退して少し経ってからのこと。その後に娘たちが生まれたので、テンテンは原田家の長男なんです。いつも出かけて帰るたびにスーツケースにテンテンのおやつを忍ばせていたので、僕のことは「おやつを運んでくる手下」ぐらいに思っていたんでしょう(笑)。日本から僕が帰るといつも僕の枕の上でふんぞり返って、「何だよ!?」みたいな態度でした。かわいかったな……。

Vol.31「家のすぐ前で警官に呼び止められ……」

いまだに猛威を振るい続けている新型コロナウイルス。僕もモナコでほとんど外出しない生活を続けています。先日は、家のすぐ前にあるゴミ置き場にビンを捨てに行こうとしたら、警官に止められてしまいました。「レジデンスカードは持ってるか?」「家に忘れちゃったよ」「家はどこだ?」「すぐ目の前だよ」みたいな会話をして、一瞬どうなるかと思いましたが、捨てるビンを見せたら納得してもらえました。

Vol.30「勝利という目標のために、抑えるところは抑える」

前回のコラムから2週間。新型コロナウイルスはさらに蔓延しています……。僕もこの春は仕事で日本に行く用事がいくつかあったのですが、すべてキャンセルになってしまいました。フライトも思うように変えられず、困っています。モナコの街は、人っ子ひとり歩いていない……というわけではありませんが、さすがに人通りも車通りも激減しています。

Vol.29「ライダーは勝てば勝つほど、勝てるようになる」

新型コロナウイルスが世界全体の大きな問題になっていますね。僕も先日カルフールに買い物に行ったら、多くの商品が売り切れ……。買い物客もめちゃくちゃ多くて、レジ待ちが30分という有様でした。金曜の夜、雨戸を閉めようとベランダに出たら、モナコの街には人っ子ひとりおらず、クルマさえも走っていませんでした。「用がないなら出かけるな」と言われているからですが、やっぱり尋常じゃないんだなと実感します。

Vol.28「ノーと書いてなければそれはイエス、という文化」

新型コロナウイルスが世界的な大問題になっていますね。日本でも感染された方、発症された方、亡くなられた方がいらっしゃいます。まずは心からお見舞い申し上げます。僕自身は元気にいつも通り過ごしていますが、イタリアでは街が封鎖されたり、スーパーから商品が消えたりとおおごとになっています。モナコはまだそれほどの騒ぎにはなっていませんが、モナコの住民は今、世界中にバカンスに出かけていて、これから戻ってくるので決して他人事ではありません。

Vol.27「ホルヘ・ロレンソはまだ『その世界』に戻れるはず」

マレーシア公式テストを皮切りに、MotoGPの2020シーズンがいよいよ始まりました。ファビオ・クアルタラロが速かったですね! 若いライダーが勢いに乗ると本当に手が付けられません。アプリリアのニューマシンも速かったし、ダニ・ペドロサ効果もあってKTMも良くなってきているし、その一方でドゥカティ勢がいまひとつ元気がなかったり、ホンダもまだまだ様子見だし、いろいろと興味深いことばかりです。

Vol.26「鈴鹿8耐で再びレース界へ! &テストライダー・ロレンソ」

1月19日、サーキット秋ヶ瀬で行われた「秋ヶ瀬新春祭り」。二輪レーシングライダーや四輪レーシングドライバーが集まり、お客さんも含めてのレースや各種企画で楽しもうというチャリティイベントです。ことの発端は去年の終わり、日本テレビの用事で本山哲くんと青木ハルちゃん(編註:青木治親さん)、そして僕が集まった時、一緒に食事しながら「そういえば本山くんの実家、大変だったんだって?」という話をしたことです。

Vol.25「ドーピングよりも、信頼できる仲間づくり」

皆さんはどんなお正月休みを過ごしましたか? 僕はここ数年の恒例、ロリス(カピロッシ)や家族、友人たち15人ほどでの「年末カウントダウンパーティー」でかなり盛り上がりました。イタリアの別荘がある街のレストランでのパーティーでしたが、日本と同じように30秒前ぐらいからカウントダウンをして、年が明けた瞬間に乾杯! それから午前2時半ぐらいまで飲んで、語って、踊っている人もいて、それはそれは気持ちよく酔っ払いました。

Vol.24「2019年の出来事、バイク、それぞれの個人的ベスト3」

新年明けましておめでとうございます。ライダーの皆さんにとって、よりよい1年になりますように。というわけで、早くも昨年の話になってしまいましたが、ここで2019年を振り返ってみたいと思います。2019年はいつにも増してたくさんバイクに乗った1年でした。ありがたいことに仕事でバイクに乗る機会も多くいただきましたし、自分のバイクでのプライベートツーリングも楽しみました。

Vol.23「地味な練習、大好き! ライディングはまだまだ奥が深い――」

今年の年末は忙しい! アッチで飲んで、コッチで飲んで、しまいには海の上で飲んで……(屋形船です)。もちろん仕事もしてますし、その合間にはゴルフもすればツーリングにも行って、忙しいのなんの! ……と言いつつ、自分が好きで楽しめることしかしていないので、疲れはないんですけどね。

Vol.22 「好きだから、世界で戦えた」

4、5年前から始めたツーリングですが、人も頻度もだんだん増えてきています。だって、楽しいから(笑)。 11月20~21日、気の合う仲間たち13人で西伊豆ツーリングに行ってきました(そのうち1名は夜の宴会のみ参加!)。2日間とも奇跡的に天気がよくて、最高でしたよ!

Vol.21 「ホルヘ・ロレンソ」

今日は久々にゴルフです。一昨日、1ヶ月半ぶりに練習場でゴルフクラブを握りましたが、全然うまくいきませんでした……。最近、バイクでそれなりに走る機会が続き、筋肉痛で足腰がフラフラなんです。 11月8日に筑波サーキットでテスト走行、9日は袖ヶ浦でサーキット走行会、そして10日には筑波サーキットで「テイスト・オブ・ツクバ」に参戦しました。

Vol.20 「“足りない”マシンが違いを生む」

この秋は各地が大変な台風被害に遭いましたね……。被災された方たちには心からお見舞い申し上げます。日本GPも、僕が登場する予定だったイベントがいくつか中止になりました。 時間ができたので、久々にコースサイドでじっくりMotoGPライダーたちの走りを観察……。いやあ、速いっ!(笑)驚くほど速いですね。2コーナーの立ち上がりから3コーナーにかけての加速なんて、脳みそがおいていかれるんじゃないかってぐらいの凄まじさです。

Vol.19 「いちばん楽しめる排気量とは?」

10月11日、スペインのカルタヘナで行われたトライアンフ・ストリートトリプルRSの発表試乗会に参加してきました。午前はツーリング、午後はサーキット走行だったんですが、結論を先に言ってしまうと、新型ストリートトリプルRSは素晴らしい出来栄えでした。僕はもともとトライアンフの3気筒エンジンが好きです。2気筒のようにトルクは厚いのに、低回転域のドンツキは抑えられていて、なおかつ高回転域は4気筒のようによく回る。全体的にとても気持ちのいいエンジンだと思います。

Vol.18 「“気にしない”はチャンピオンの資質?」

ちょっと前の話になりますが、MotoGP第13戦サンマリノGP、マルク・マルケス(レプソルホンダチーム)とファビオ・クアルタラロ(ペトロナスヤマハSRT)の最終ラップバトルは見応えがありましたね! ただ、クアルタラロのストレートでの抜かれっぷりはちょっとかわいそう……。ミザノサーキットのストレートの短さを知っているだけに、見ていて辛かったです。

Vol.17 「本当はバイクが好きだった」

最近、北海道ツーリングをしたくて仕方ありません。きっかけはYoutube。何かを観ていた時「あなたへのおすすめ」に北海道ツーリングが表示され、クリックしたのが運の尽き。フェリーでのバイク旅なんて、最高に面白そうです。何年か前には親子タンデムで、今回は息子さんが免許を取ってそれぞれ別のバイクで北海道ツーリング、なんて動画もあって、感動しちゃいました。

Vol.16 「反応速度の話と、チャンピオン争いに必要な走り」

MotoGP第12戦イギリスGPは、優勝したアレックス・リンス(チーム・スズキ・エクスター)が本当にスゴかった! 上位進出する予感はありましたが、勝つのは厳しいだろうと思っていました。いやあ、さすがMotoGPという素晴らしいバトルでしたね。舞台となったシルバーストンサーキットは、2016年、当時スズキに乗っていたマーベリック・ビニャーレスが初優勝を挙げたコースです。スズキとの相性も良いのでしょう。

Vol.15「あの時、本能で体が動いた」

MotoGP第11戦オーストリアGPでは、Moto2クラスの長島哲太くん(ONEXOX TKKR SAG Team)がポールポジションを獲得しました。前戦ぐらいから波に乗っていましたが、僅差で競われるMoto2での予選トップは本当にスゴイ! 哲太くんは今年、鈴鹿8耐に参戦していましたが、これがいい影響をしたのかもしれません。パワーも車重もある1000cc耐久マシンに乗った後だと、Moto2マシンは軽くて扱いやすく感じたはずです。

Vol.14 「27年ぶりの鈴鹿8耐!」

先日、家族旅行で7泊カンボジアに行って来ました。世界遺産のアンコールワットは想像以上に大きくてビックリです。見応えは十分でした。カンボジアの街の中は、3輪のトゥクトゥクがたくさん走っていました。僕たちが乗ったトゥクトゥクの運転手さんはバレンティーノ・ロッシのレプリカヘルメットをかぶってました。いや、「レプリカヘルメット」というより、#46のステッカーチューンですね。

Vol.13 「コンマ数秒の“欲”に負けるな」

MotoGPは第9戦ドイツGPを終え、次のチェコGPまで約1ヶ月のサマーブレイクに入りました。ポイント争いでは首位のマルク・マルケスが2番手アンドレア・ドヴィツィオーゾに58点差をつけ、盤石の体制です。マルケスがすごいのは、勝てないレースでもきっちりと2位につけてポイントを稼ぐこと。例えばマーベリック・ビニャーレスが勝ったオランダGPも、決して無理をして追いかけることはしませんでした。

Vol.12 「ロレンソのクラッシュに思うこと」

ヨーロッパラウンドに入って、ますます盛り上がってきたモトGP。少し前のことになりますが、6月16日に行われた第7戦カタルニアGP決勝でのホルヘ・ロレンソ(ホンダ)の転倒について触れたいと思います。2周目に、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)とマーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)、そしてバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)を巻き込んでリタイヤした、あのクラッシュです。

Vol.11 「シビアな世界に入り込まないために」

茂原ツインサーキットで行っている「原田哲也ライディングレッスン」で心がけているのは、人それぞれのスキルに合ったアドバイスをすること、そしてもうひとつ、楽しんでいただくことです。僕のレッスンはだいたい3月から始まり、8月は暑いからお休み、9~11月にまた開催し、12月以降は寒いからお休みです。そして申し訳ないのですが、雨天中止とさせてもらっています。寒い時、暑い時、そして雨が降っている時にバイクに乗っても、つらいばかりで実になりません。

Vol.10 「コーナリングは頑張るほどに遅くなる」

5月17日、千葉県の茂原ツインサーキットで「原田哲也ライディングレッスン」を行いました。このレッスン、実は一昨年に始めたもので、もう6回目ぐらいになります。せっかくバイクにたくさん乗ってきたので、「自分の経験をお伝えできたら」「バイク業界に少しでも恩返しできたら」という思いから始めました。講師は、僕ひとり(笑)。本当にこぢんまりとしたレッスンなので、特に告知もしていません。

Vol.9 「普通のライダーでもMotoGPライダーでも、基本は同じです」

アメリカズGPでは23歳のアレックス・リンス(チームスズキエクスター)が勝ちましたね。スペインGPでは20歳のファビオ・クアルタラロ(ペトロナスヤマハSRT)がポールポジションを獲るし、レース後のテストではトップタイムだし、若手が元気なのはレース界にとってすごくいいことだと思います。若手が活躍してくれると、単純に面白いですしね。

Vol.8 「心からバイクを楽しむ、今はそれができる」

ついに夢が叶いました! 人生初の林道ツーリング、しかも社長──SP忠男の鈴木忠男さん──と一緒です。僕はCRF250ラリー、社長はセロー、そして仲間たちもそれぞれのバイクで房総の林道をトコトコ走りました。いや~、最高に楽しかった! 子供の頃や現役時代に少しだけモトクロスをしたことがありますが、汚れるのがキライで敬遠していたオフロード。最近でもやっぱり汚れるのはイヤですが(笑)、それ以上にオフロードを走るのが楽しくて仕方ありません。

Vol.7 「走り出したら止まりたくない派です」

昨年10月に買ったセロー250。忙しくてなかなか乗る機会がありませんでしたが、先日ようやくナラシがてら房総お花見ソロツーリングに行って来ました。ひとりなので気ままなものです。僕は走り出したら止まりたくない派なので、止まったのは市原PAでトイレに寄ったのとコンビニでパンを買った時ぐらい。のんびりとことこ走り続けました。ツーリングと言っても完全ノープラン。気の向くままに行きたい方に行くだけで、どこに着くかは自分でも分かりません(笑)。

Vol.6 「レースのタイヤ選びと、趣味のタイヤ選び」

セローのアンダーガードが届きました! が、実家に取り付けに行ったつもりが、母親と話し込んでしまって断念……。昨年10月に買ったセロー、まだ50kmぐらいしか走ってないんですよ。今年は林道を走りたいんですが、こう見えて結構忙しくて、なかなか時間が取れないんですよねぇ……。昔はオフロードがあまり好きじゃありませんでした。汚れるから(笑)。それがセローで林道を走ろうとしてるっていうのは、年を取って汚れが気にならなくなってきたのと(笑)、忙しくなってきたから。サーキットでも遊びたいんですが、サーキットの走行可能日になかなか自分の日程を合わせられないんです。

Vol.5 「日本人ライダーが世界で活躍するためには……」

モトGP、ついに開幕しましたね! 第1戦カタールGPでは、モト3クラスで鳥羽海渡選手が日本人として同クラス初優勝を果たしました!! GP最小排気量での日本人優勝としては、’07年の小山知良くん以来。これは快挙だと思います。鳥羽くんのエンジンはちょっと速かったようで、自信を持って走っていましたね。「最終コーナーを2番手で立ち上がれば勝てる!」と冷静に戦局を判断していました。これで他の日本人ライダーたちにも火が点くんじゃないかな。なんだかんだ言って日本人同士のライバル心はありますから、ひとりが勝ってくれると「アイツがイケたなら、オレもできる!」と勢いに乗るはずです。

Vol.4「タイムアタックがもたらすもの」

マレーシア・セパンサーキットとカタール・ロザイルサーキットで行われた今年のモトGP開幕前公式テスト。調子を上げてきたように見えるヤマハ、ライダーのフィジカルコンディションが気になるホンダ、いろんな新技術をどんどん投入してくるドゥカティと見所はたくさんありますが、今年は特に新人たちの勢いの良さが目立ちますね! フランチェスコ・バニャイヤ、ファビオ・クアルタラロ、ジョアン・ミル、そしてミゲール・オリベイラ……。新人たちは1発のタイムアタックにもかなり気合いが入っています。みんな自分がどれぐらいイケるか試したくて仕方ないんでしょうね。

Vol.3「『オレがオレが!』に立ち向かうために必要だったこと」

外国人ライダーたちと接していて感じるのは、とにかくワイルドだってことです。大ざっぱというか豪快というか、細かいことは気にしない。まだ僕が全日本ライダーだった頃、初めて世界グランプリを視察した時、コーナー立ち上がりでアウト側にある縁石のさらに外側を走るマックス・ビアッジを見て、ドギモを抜かれたことをよく覚えています。「これは敵わないぞ」と。でも、その時に「こんな世界があったのか!」と逆に燃えて、グランプリで戦いたいと思うようになったんですけどね(笑)。

Vol.2「カピロッシよりも8km/h速かった理由」

前回、’98年最終戦で起きたロリス・カピロッシとの出来事について書きましたが、書いてるうちに思い出しました。そもそも’97~’98年はマシンが非常によく壊れたシーズンだったことを。レースで「たられば」を言っても仕方ないけど、ランキング3位だった両シーズン、マシンが壊れなければどっちも僕がチャンピオンを獲っていたはずです。まさに「たられば」ですが(笑)。

Vol.1「カピロッシ? 今じゃ親友だよ」

年始のパーティーはずいぶん飲んだなぁ……。生きてきた中でも1番楽しいパーティーだったかもしれません。誰と一緒だったかって? 1998年に世界GP250ccクラスでチャンピオンを獲得した、ロリス・カピロッシです。ロリスは踊りまくるわヅラをかぶるわ、本当に楽しいヤツです。……なぁんて話をすると、以前からGPを観ていた方には「ええーっ!?」と本気で驚かれます。僕とロリスとの間では、日本人GPファンの方にとっては衝撃の出来事がありましたからね。

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原田哲也

原田哲也

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1993年ロードレース世界選手権(WGP)250の世界チャンピオン。1992年に全日本で同クラスのチャンピオンを獲得し、翌年に初挑戦のWGP250で戴冠した。現役当時のニックネームは「クールデビル」。'02年に現役を引退し、現在はツーリングやオフロードラン、ホビーレースなど幅広くバイクを楽しんでいる。