ファンバイクの横綱と言えるモンキー125やプレミアムなC125カブなど、ホンダ横型エンジンの勢いは止まらず、アジア圏で人気を誇るスズキスポーツ軍団もますます活況! そしてスクーターは淘汰と刷新が進む。原付二種クラスの動向から目が離せない!
●文:ヤングマシン編集部(伊藤康司/田宮徹/宮田健一)
- 1 51〜125cc原付二種クラスの潮流:手軽さだけじゃない個性を発揮。もはやファーストバイク!
- 2 ホンダCT125ハンターカブ:本誌スクープ的中! 新色登場
- 3 ホンダ スーパーカブC125:プレミアムなカブが新型エンジンを搭載
- 4 ホンダ モンキー125:環境性能もクリアする新型5速エンジンを搭載!
- 5 ホンダ グロム:カスタム自由自在!
- 6 カワサキZ125プロ:熟成の空冷エンジンを抱く
- 7 スズキGSX-R125:元気な末っ子GSX-R
- 8 スズキGSX-S125:快走ファイター!!
- 9 ホンダCB125R:クラスを超えた走りの装備
- 10 ホンダ クロスカブ110/くまモン:野山を駆けるワイルドなカブ
- 11 ホンダ スーパーカブ110/プロ:仕事も遊びもコレ1台!
- 12 アーカイブ〈’21後期〉51〜125cc原付二種(ギヤ付車)
51〜125cc原付二種クラスの潮流:手軽さだけじゃない個性を発揮。もはやファーストバイク!
アンダー125は、二輪小型免許でも乗れるうえに、任意保険もクルマのファミリーバイク特約で賄え、加えて税金も安い。またスクーターに多いCVTやカブ系の自動遠心クラッチ車なら、運転がラクな上に小型AT免許で乗れるので、ますますハードルが下がる。さらに新型コロナ禍においては密になる電車通勤を避けたい心理も働き、原付二種バイクの販売が伸びている。
以前の原付二種と言えば、ビジネスや通勤、もしくはセカンドバイクの立ち位置だったが、ハンターカブやモンキー等の絶大なる人気に押され、いまやファーストバイクとしての存在価値も大きい。そんな状況の後押しもあってか、原二クラスは人気の高いアジア地区や欧州で日本より先行して新型が登場するケースが多かったが、’21~’22モデルでかなり”追いついた”感がある。
ホンダCT125ハンターカブ:本誌スクープ的中! 新色登場
スーパーカブをベースにトレール性能を高めて国内外で人気を博したハンターカブCT110は、’12年にオーストラリア向けモデルで生産終了したが、そのリバイバルモデルが「CT125」だ。車体はスーパーカブC125がベースだが各部を補強。走破性を高めるためにフロントフォークはトップブリッジまで繋がる高剛性タイプ。サスペンションのストロークを伸ばして17インチのブロックタイヤを履き、165mmの最低地上高を確保。サイドエアクリーナーボックスからダクトを伸ばし、吸気口をリヤキャリア裏に配置して水の侵入を防ぎ、渡河性能まで与えられた。大型キャリアは荷掛けフックを4カ所に装備し、オプションのピリオンシートを装着すれば二人乗りも可能。’22モデルは1年前に『ヤングマシン』本誌がスクープしたグリーン系の新色が加わった。
ホンダ スーパーカブC125:プレミアムなカブが新型エンジンを搭載
初代スーパーカブC100の誕生60周年を記念して、’18年に登場したC125。初代をはじめ歴代カブをオマージュするが装備は最新で、”かもめハンドル”に埋め込まれた前ウインカーやレンズが飛び出したリヤウインカーなどの灯火類はフルLED。燃料キャップのあるシートはスマートキーによる電磁オープナーで、アンサーバックで自車位置を知らせる機能も装備。そして最新モデルは、グロム系の新エンジンにバージョンアップ。ミッションはカブならではの自動遠心クラッチの4速仕様だが、ユーロ5に相当する令和2年排出ガス規制に対応し、燃費も向上。1チャンネルABSも標準装備されて安全性もアップ。モデルチェンジに伴い、カラーを合わせた新型のピリオンシートと、グリップヒーターが純正オプションに加わった。
ホンダ モンキー125:環境性能もクリアする新型5速エンジンを搭載!
世界中に愛された50ccモンキーは半世紀以上もの歴史を持つが、惜しまれながらも’17年に生産終了。しかし翌’18年にグロムをベースに125ccで見事復活! そのモンキー125が’21年9月27日に新型エンジンにバージョンアップ。これはユーロ5に相当する令和2年排出ガス規制への対応が主目的だ。新型グロムと同系のエンジンは、前モデルよりロングストローク化され圧縮比もアップし、ファン待望の5速ミッションが投入された。グロムと異なり最高出力や最大トルクは据え置きで、クロスミッション化によりマメなシフトチェンジは必要だが、乗り味にスムーズさが増した。1チャンネルABSも標準装備となる。外観的に大きな変更がないのはある意味で”モンキーの伝統”だが、リヤショックのスプリングをダブルレートに変更するなど、細部にもキッチリ手が入る。
ホンダ グロム:カスタム自由自在!
’21年に3代目が登場し、カブ系の125cc前傾エンジンを完全刷新。分割式のマフラーはスリップオンサイレンサーにも対応。IMU付きのABSも新装備。カラーはシルバーとツヤ消しブラックの2色だが、外装パーツは簡単に交換できる。HRCからレース用ECUや専用ハーネスを組み込んだレースベース車も販売される。
カワサキZ125プロ:熟成の空冷エンジンを抱く
Zシリーズの”Sugomi”デザインを継承し、プレスバックボーンフレームにリターン4速の空冷単気筒を搭載。インナーφ30mm倒立フォークに、プリロード調整付きのリヤショックをオフセットレイダウン装着。カラーは青緑と、赤ホイールの黒の2色。’22年モデル以降は国内導入の予定がないため、買うなら今!
スズキGSX-R125:元気な末っ子GSX-R
GSX-Rならではの縦2灯LEDライトのフルカウルに、メッキシリンダーや高性能FIで15psを発揮する水冷4バルブDOHCを搭載。10本キャストのホイールにダンロップD102を履き、前後ブレーキディスクはペタルタイプと足周りも本格派。黒/赤×黒/エクスターカラーの3色。
スズキGSX-S125:快走ファイター!!
GSX-R125ベースのファイター系ネイキッドは足着きも良好。ライトユニットはGSX-Rと同一だが、ライトカバーやメーターバイザーでスタイル一新。メーターは視認性の良い反転表示の液晶で、シフトアップインジケーターも装備。ハザード機能も備わる。カラーは青と黒の2色。
ホンダCB125R:クラスを超えた走りの装備
’21年モデルでDOHC4バルブに刷新したエンジンは、ロングストローク化や圧縮比アップによってパワーも燃費も向上。クラス初のショーワ製φ41mmSFF-BP倒立フォークを装備。4ポットラジアルマウント&φ296mmウェーブディスクのブレーキには、IMU付きABSも備わる。
ホンダ クロスカブ110/くまモン:野山を駆けるワイルドなカブ
屈強なパイプガードに守られた丸型LEDライト/ヒートガード付きのマフラー/専用フレームカバー/ブラックアウトした大型リヤキャリアなど、SUV的なモディファイを加えたタフなカブ。最低地上高はスーパーカブ110より22mm高く、前後17インチのワイドなセミブロックタイヤを履き、ステップも可倒式だ。
ホンダ スーパーカブ110/プロ:仕事も遊びもコレ1台!
生産累計1億台を超える超ベストセラー。頑強なバックボーンフレームが抱くエンジンは、停車時のみロータリー式になる自動遠心クラッチの4速など利便性に優れ、燃費もWMTCモードで67km/Lと抜群! 前後14インチタイヤと前カゴ&大型リヤキャリア装備の「プロ」もラインナップする。
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アーカイブ〈’21後期〉51〜125cc原付二種(ギヤ付車)
進撃止まぬ原付二種の勢いはファーストバイクの領域に
タイ/インドネシア/台湾などのアジア地区ではこのクラスが活況。欧州でも免許制度の兼ね合いで125ccまでは手軽に乗ることができて人気が高いため、近年は新型モデルが海外で先行販売されるケースも多い。
日本でもアンダー125ccは小型二輪限定免許で乗れるうえに、任意保険もクルマのファミリーバイク特約でまかなえ、税金も安い。また新型コロナ禍により、電車通勤を避けるため原二バイクの販売が伸びているという。
その原付二種クラスで目を離せないのが新型グロムが搭載するロングストロークの新型125ccエンジンだろう。すでに同エンジンを積んだモンキー125や、これをベースとするスーパーカブC125も登場。さらに同エンジンをボアダウンしたと思しき110も生まれており、国内のカブ系110モデルへの搭載も期待される。
日本車51〜125cc原付二種クラスの最新潮流
- 新グロムが国内販売開始
- モンキー125が5速化
- C125も新エンジンへ
- ’22年にはダックスも復活?!
- CB125RがDOHC化
日本車51〜125cc原付二種クラス ラインナップ
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