[’22前期版]国産新型バイクカタログ:大型アドベンチャー総まとめ#1(751cc〜)【世界的なブームが継続】

['22前期版]国産新型バイクカタログ:大型アドベンチャー総まとめ

その名のとおり道を選ばず“冒険”できるバイクというのが本来のコンセプトだったが、近年は舗装路でのツーリング性能を重視した車種が多めのアドベンチャークラス。日本ではほとんどのユーザーがダートを走ることなく、快適なライディングポジションのオンロードツアラーという扱いだ。


●文:ヤングマシン編集部(伊藤康司/田宮徹/宮田健一)

世界的なブーム継続で性能を磨き続ける機種多め

欧州や日本でのアドベンチャーブームは根強く、そう簡単に衰えそうにない。先進国ではライダーが高齢化傾向にあり、ライディングポジションが楽なアドベンチャーは注目を集めがち。日本人の平均的な体格を考えると車格が大きすぎる車種もあるが、そう考えるユーザーのためにミドルクラスも充実しているし、日本ではローダウン仕様がオプションあるいは標準仕様となっていることも多い。

人気が高いカテゴリーであれば、当然ながらメーカーのニューモデル開発や既存モデル熟成にも力が入る。’21年型では従来型の後継となるヤマハ トレーサー9GTの登場などが話題だったが、’22モデルではホンダCRF1100Lアフリカツインの熟成が大きなトピックとなっている。また、実車デビューは今夏以降となるが、カワサキが日本市場においてもミドルアドベンチャー・ヴェルシス650を展開する点も見逃せない。

たとえ一度もダートを走ることがなくても、選んだのが前後輪17インチ径のオンロードアドベンチャーモデルでも、所有しているだけでタフ&ワイルドな冒険旅に対する夢が広がるのも、このクラスが持つ魅力のひとつだ。

ホンダCRF1100Lアフリカツインシリーズ:スポーツタイプ/旅仕様/セミオートマと選び放題

前後21/18インチの大径スポークホイールを採用し、本格的なダート走行まで視野に入れながら開発。トラクション性能に優れる270度クランクの水冷並列2気筒エンジンを、強くしなやかなスチール製フレームに積む。’20年型で排気量が84cc拡大されて1100に。幅広い路面での優れた運動性能も重視したSTDと、18→24L容量への燃料タンク拡大やLEDコーナリングランプなどで旅性能を高めたアドベンチャースポーツ、さらにショーワ製の前後セミアクティブサスを加えたアドベンチャースポーツESが販売されてきた。しかもすべての仕様で、クラッチ操作が要らないDCT版も選べる。

ヤマハ トレーサー9GT:スポーティかつ快適なオンロード仕様

プラットフォーム車・MT-09をベースとするトレーサーは、’21年型でMT-09と同時刷新され、水冷並列3気筒エンジンは排気量が845→888ccに。MT-09の新作メインフレームに専用チューンを加えて、専用のリヤフレームおよび伸長されたアルミ製スイングアームと組み合わせる。前後ホイールは17インチ径で、鋳造でありながら鍛造に匹敵する強度と靭性のバランスを達成したスピンフォージド技術がMT-09同様に使われる。電子制御も磨かれ、6軸IMUの情報をトラクション/スライド/リフトのコントロールに活用。日本では上級版のGTのみ販売され、上下双方向クイックシフター/グリップヒーター/サイドケースステー/コーナリングライトなども標準装備されている。

カワサキ ヴェルシス1000SE:完全にロードツアラー

Z1000用がベースの水冷並列4気筒エンジンを採用。アルミ製フレームで前後輪17インチ径のオンロードアドベンチャーだ。日本向けは、前後セミアクティブサスペンションを搭載した上級仕様のSEのみ。6軸IMUをサスペンションなどの制御に活用する。’21モデルはその電子制御サスペンションがスカイフック仕様となった。

スズキVストローム1050/XT:直線基調のデザイン

水冷90度Vツインエンジンをアルミ製フレームに搭載。’20モデルで大幅刷新を受け、車名が1000→1050になった。STDは前後19/17インチのキャストホイールを採用。XTはスポークホイールを履くのに加え、6軸IMUの搭載/電子制御の高度化/各部のガード類やセンタースタンドの標準装備化など、価格差以上の大幅なグレードアップが図られた。

ホンダVFR800X:スポーツツアラーから大変身

アルミ製フレームに水冷V4エンジンを搭載したフルカウルスポーツツアラーのVFR800Fをベースに、外装類専用化とアップハンドル化、前後サスペンションのストロークアップなどを施したモデル(前後輪は17インチ径のまま)。2レベル+オフのトラクションコントロール/手動5段階調整式スクリーン/DC12V電源ソケットを装備する。


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