
スズキは400ccクラスのビッグスクーター「バーグマン400 ABS」を仕様変更し、2026年8月18日に発売する。今回はE10ガソリンへの対応という部分改良にとどまるが、世界的な物価高が続く中で価格は前年モデルから98万100円に完全に据え置かれた。普通二輪免許で乗れる唯一無二の400ccラグジュアリースクーターが、その圧倒的な完成度と経済性を維持したまま、さらに環境性能を磨き上げて登場だ。
●文:ヤングマシン編集部 ●写真/外部リンク:スズキ
激動の物価高を乗り切る「価格据え置き」の価値
世界的なインフレによってあらゆるパーツや原材料が高騰するなか、スズキは2026年8月発売の新型でも、2025年7月18日発売の前年モデルの価格である98万100円から1円も上げずに、98万100円のまま据え置いた。
前年モデルがゴールドホイールなどを採用した際、その前の型から8万4700円の価格上昇があったことを考えると、今回はさらなるコスト増をメーカー自身が飲み込み、価格差0円で提供し続けるという英断を下したことになる。財布の紐が固くなりがちな我々ライダーにとって、この価格維持は実質的な値下げと同等のお得感をもたらしそうだ。
新型では、仕様を一部改良したマイナーチェンジを実施。外観のデザインや、ゴールドホイールを履く足まわりといったグラフィック面も、前年モデルと全く同一だ。主な変更点は、バイオエタノールを10%混合した環境対応燃料である「E10ガソリン」に適合したことだ。世界中で代替燃料への移行が進むなか、環境規制への適応をいち早く進めた形となる。
250ccスクーターとは次元が違う! 400ccならではのゆとりと走り
バーグマン400 ABSは、最高出力29ps/6300rpm、最大トルク3.6kgf-m/4900rpmを発揮する399cm3DOHCエンジンを搭載している。
この十分な排気量と出力特性により、250ccクラスのスクーターではエンジンの余力に物足りなさを感じやすい高速道路での追い越し時や急な上り坂、さらには2人乗り(タンデム)時であっても、スロットルをわずかにひねるだけで唸りを上げることなく滑らかにスピードを乗せ、常に余裕のある走行フィーリングを味あわせてくれる。
さらに、スクーターとしては極めて珍しいリンク式モノショックリヤサスペンションを車体下部に装備している。これにより、路面の継ぎ目や突起を通過した際にも、リヤショックが突き上げを吸収し、乗員の腰へ伝わる衝撃を最小限に抑えてくれるのだ。滑りやすいウェット路面などでは、ホイールスピンを検知して速やかに出力を制御するトラクションコントロールが作動し、後輪が不意に滑り出しにくくしている。
熟成を極めたエレガントなスタイルと極上の実用性
足つき性において、シート高755mmという低さに加え、足を下ろす左右のフロアボードを内側へ大きく絞り込んだ「カットフロアボード」の採用が効いている。この設計により、停車時に足をまっすぐ地面へと下ろすことができるため、低身長のライダーであっても、両足の裏がしっかりと地面に接地して車体を安定して支えられるのだ。装備重量218kgという車重を、立ちゴケの不安から解放してくれる形状設計だ。
実用面でも抜かりはない。シート下には42Lの大容量トランクスペースを確保している。ヘルメットやレインウエアを丸ごと呑み込むため、リアキャリアやトップケースを別途追加して車体の流麗なフォルムを崩すことなく、スマートに泊まりがけのツーリングをこなすことができる。
フロントには左右合計6.3Lの収納スペースがあり、右側には12VのDCソケットを標準装備。スマートフォンのナビ画面を見ながら移動する際にも、バッテリー残量を一切気にすることなく、安心して旅を続けられるぞ。
SUZUKI BURGMAN400 ABS [2026 model] COLORS
SUZUKI BURGMAN400 ABS [2026 model] SPECS
| 車名 | BURGMAN400 ABS |
| 型式 | 8BL-DU11N |
| 全長×全幅×全高 | 2235mm×765mm×1350mm |
| 軸間距離 / 最低地上高 | 1580mm / 125mm |
| シート高 / 装備重量 | 755mm / 218kg(※1) |
| エンジン型式 / 弁方式 | K432・水冷・4サイクル・単気筒 / DOHC・4バルブ |
| 総排気量 | 399cm3 |
| 内径×行程 / 圧縮比 | 81.0mm×77.6mm / 10.6 |
| 最高出力 | 21kW(29PS)/6300rpm |
| 最大トルク | 35N・m(3.6kgf・m)/4900rpm |
| 始動方式 | セルフ式 |
| 点火方式 | フルトランジスタ式 |
| 潤滑方式 / 潤滑油容量 | 圧送式ウェットサンプ / 1.5L |
| 燃料供給装置形式 | フューエルインジェクションシステム |
| 変速機形式 / 変速比 | Vベルト無段変速 / 2.279〜0.865 |
| 減速比(1次/2次) | 2.214 / 2.928 |
| フレーム形式 | パイプアンダーボーン |
| 燃料タンク容量 | 13.0L |
| 使用燃料 | 無鉛ガソリン(E10ガソリン対応)(※2) |
| 定地燃費値 | 27.2km/L(60km/h)2名乗車時(※3) |
| WMTCモード値 | 25.2km/L(クラス3、サブクラス3-1)1名乗車時(※4) |
| タイヤサイズ(前) | 120/70-15M/C 56S |
| タイヤサイズ(後) | 150/70-13M/C 64S |
| ブレーキ形式(前) | 油圧式ダブルディスク(ABS) |
| ブレーキ形式(後) | 油圧式シングルディスク(ABS) |
| 乗車定員 | 2名 |
| メーカー希望小売価格 | 98万100円(消費税抜き89万1000円) |
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(バーグマン400)
16歳から取得可能な普通二輪免許で乗れる最大排気量が400cc! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外[…]
16歳から取得可能な普通二輪免許で乗れる最大排気量が400cc 400ccクラスは、普通二輪免許を取ってから間もないビギナーも選ぶことができる排気量帯で、16歳から乗ることができる。 そんな400cc[…]
16歳から取得可能な普通二輪免許で乗れる最大排気量が400cc! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外[…]
輝く青と深緑、艶消し黒の3色に刷新 スズキは、400ccクラスのビッグスクーター「バーグマン400」にニューカラーを導入、2025年7月18日に発売する。 深緑の『パールマットシャドウグリーン』にはゴ[…]
日本仕様にもニューカラー投入か 英国スズキは、マキシスクーター(日本でいうところのビッグスクーターにあたる)の「バーグマン400」にニューカラーを導入すると発表した。 深緑の『パールマットシャドウグリ[…]
最新の関連記事(新型スクーター)
最大のトピックは「ペダルの廃止」。法改正の恩恵で本来の無骨なスタイルへ原点回帰! スクーターといえばいまやプラスチックのカウルで覆われているのが当たり前だが、その真逆をいったのがホンダのズーマー。外装[…]
伝統と革新のベースモデル「プリマベーラ125」の揺るぎない魅力 「クラシカルなルックスのスクーターに乗りたいが、現代の交通事情に合わせた性能や安全性は妥協したくない」。そんなワガママなライダーの欲求を[…]
海の至宝「アメリゴ・ベスプッチ」とベスパの共鳴 1931年に進水し「世界で最も美しい船」と称えられるイタリア海軍の練習帆船、アメリゴ・ベスプッチ。一方のベスパは、そこから15年後の1946年に誕生し、[…]
スロットル操作でシフトダウン!? 電子制御CVT「YECVT」の衝撃 「スクーターはアクセルをひねるだけで楽だが、スポーツ走行ではどうしても物足りない」。そんなライダーの不満を過去のものにするのが、ア[…]
7/1:ビモータ「TESI H2 TERA」 カワサキ「Z H2」譲りの200PSスーパーチャージドエンジンと、ビモータ伝統のハブセンターステアリングを融合させた究極のクロスオーバー。ノーズダイブを抑[…]
人気記事ランキング(全体)
大型の重さと250の非力さに悩むあなたへ贈るスポーツツアラー 普段のツーリングで、愛車の取り回しに苦労したり、高速道路の登り坂や追い越しで「もう少しパワーがほしい」とヤキモキした経験はないだろうか。そ[…]
2027年型Z400はカラーチェンジで大人の色気をまとう カワサキのミドルクラスを牽引するスーパーネイキッド「Z400」に、早くも2027年モデルが登場する。 2026年モデルで採用されていた、グレー[…]
ライダーの「欲しい」を凝縮!5つのハイパー進化ポイント 大ヒット作「WIDE/REST(ワイドレスト)チェア」の進化版となる『WIDE/REST ハイバックチェア』が新発売!バイク乗りのツボを熟知した[…]
Screenshot 真夏のツーリングを終えて帰宅すると、暑さと疲れから「早くバイクをガレージにしまいたい」と思うものです。しかし、走行直後のバイクには虫汚れが付着していたり、発汗によるヘルメットやジ[…]
EVビジネススクーター「ギアレヴ」発売 ヤマハを代表するビジネススクーター「ギア」のDNAを受け継ぐ原付一種EV「ギアレヴ」と「ニュース ギアレヴ」が、先月17日に発売された。ホンダ製着脱式バッテリー[…]
最新の投稿記事(全体)
軽快さや速さを強調しない従順なグランドツアラー ’71年からスズキが発売を開始した、2スト並列3気筒のGTシリーズを語るうえで、好対照の機種としてよく話題に上るのが、同じ時代に販売され、同様のエンジン[…]
7.0リッターV8ツインターボ×軽量カーボンボディ まずは、750馬力を絞り出すエンジンこそサリーンの真骨頂かと。フォード製の巨大な7.0リッターV8エンジンに、ギャレット製のターボをツイン装備。しか[…]
宣伝一流、販売三流で経営が悪化 全日本、そして海外でもモトクロスライダーとして活躍していた吉村太一が、レースを引退してライダーズスポットタイチ(以下アールエスタイチ)を創業したのは1975年のことだ。[…]
激動の物価高を乗り切る「価格据え置き」の価値 世界的なインフレによってあらゆるパーツや原材料が高騰するなか、スズキは2026年8月発売の新型でも、2025年7月18日発売の前年モデルの価格である98万[…]
フルカウルスポーツ『CBR400R FOUR E-Clutch』が目指すものは? 待望の復活を遂げた新型400ccネイキッドCB400 SUPER FOUR E-Clutchと同時に、エンジンや基本骨[…]
- 1
- 2










































