[’22前期版]国産新型バイクカタログ:251〜400cc小型二輪総まとめ#2(ヘリテイジ|ネオクラ|アドベンチャー)

['22前期版]国産新型バイクカタログ:251〜400cc小型二輪総まとめ

日本国内での人気低下と環境規制強化のダブルパンチで、10年以上も閑散としている400ccクラス。しかしながら’21年は、ホンダGB350/Sの新登場とヤマハSR400の生産終了が大きな話題となった。本記事では251〜400cc小型二輪クラスのうち、ヘリテイジ&アドベンチャーモデルを紹介する。


●文:ヤングマシン編集部(伊藤康司/田宮徹/宮田健一)

ホンダGB350/S:クリアな鼓動感を徹底追求した設計

インドで’20年秋の発売直後から大人気となったハイネスCB350をベースに開発され、熊本製作所でのノックダウン生産によりSTDが’21年4月、Sが7月にデビュー。日本でも、低価格ということもあって注目を集め、予約殺到とコロナ禍による物流混乱や原材料不足などにより供給遅延状態が続いている。鋼管製フレームにシリンダーが直立したバーチカルシングルエンジンを搭載したシンプルなネオクラシックモデルで、最大の特徴は不快な振動を徹底的に排除しながら高められた雑味のない鼓動感。STDはシーソー式チェンジペダルやスチールパイプ製グラブバーなどで普段使いの利便性も高め、Sは専用ライポジ/サイドカバーデザイン/タックロール風シートなどで、スポーティーな雰囲気をプラスしてある。フロントフォークブーツカバーはSのみが装備。STDとSで意外と相違点は多い。

ヤマハSR400ファイナルエディション:その歴史に幕を下ろした43年のロングセラー

クラシックスタイルにこだわり続けてきたシンプルロードモデル。’78年の初代発売以来、環境規制適合化をはじめとする数々の改良やキャストホイール仕様の導入、ディスク→ドラム→ディスクという前ブレーキの変更などが施されたが、空冷OHC2バルブ単気筒エンジンの基本部とキックのみの始動方式、一部をオイルタンクとして使う鋼管フレームの根幹は継承され続けてきた。’10年型では燃料供給がFI化されたが、依然として前後フェンダーはスチール製で、ハンドルスイッチも’70〜’80年代デザインのまま。’21年3月にファイナルエディションおよび1000台限定のリミテッド仕様が発売され、これで国内向けは生産終了した。すでにメーカー完売となっている。

ホンダCB400SF/SB:現行400㏄クラス唯一の4気筒

’92年の初代デビューと同時に人気を博し、その後は30年にわたって400ccクラスの代表格となってきたのが、水冷並列4気筒エンジンを鋼管製フレームに搭載し、リヤツインショックの伝統的ネイキッドスタイルを踏襲するCB400スーパーフォア(SF)。これをベースに、フレームマウントのハーフカウル仕様とすることでツーリング性能を高めたのがCB400スーパーボルドール(SB)だ。両仕様ともシート下には大きめの収納スペースを備えるが、加えてSBはカウル内側左右にも収納ボックスを装備。このうち左側は施錠もできる。またSBのみ、スポーツグリップヒーターとETC2.0車載器を標準装備する。’22年11月適用対象となる令和2年排ガス規制に未対応で、このまま生産終了とのウワサも…。

ホンダ400X:前輪19インチ径のミドルクロスオーバー

水冷パラレルツインエンジンと鋼管ダイヤモンドフレームの基本部を、スーパースポーツのCBR400Rと共用。デビュー時はより共通部品が多かったが’19年3月の熟成で差別化が図られ、クロスオーバーモデルとしての性能が磨かれた。前輪はこのときに17→19インチ径となり、リヤサスのストローク増も図られた。’22年1月にマイチェンを受け、CBR400Rと同じくフロントフォークを倒立式のショーワ製SFF-BPに変更。フロントブレーキは従来キャリパーマウント方式のままダブルディスク化され、スイングアームの剛性最適化やフロントホイールの軽量化も施される。さらに400Xのみ、ヘッドライトの光量と発光パターンの変更により配光が最適化され、ウインカーにはポジションランプ機能が追加される。


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