
国内メーカー製クルーザーが豊富なバリエーションを誇っていた時代もあったのだが、大型クラスにおいてはハーレーダビッドソンの絶大な人気を崩すことができず、環境規制強化の影響もあってラインナップは大幅減少。しかし、ホンダ レブル1100の登場で流れが変わった!
●文:ヤングマシン編集部(伊藤康司/田宮徹/宮田健一)
ホンダの成功例に倣った第2のレブル登場にも期待
排ガス規制強化により、それまで使われてきたVツインエンジンを継続使用することが難しくなったことも影響して、国内メーカー製クルーザーは激減。いまや風前の灯火…というところで、ホンダが’17年型として市場投入したのがレブル250/500だった。さらにホンダは、’21モデルとしてレブル1100を導入。そしてこの1100は、軽二輪クラスで’18~’21年の4年連続で販売台数トップとなった250に続いて好調なセールスを記録。’21年の販売台数では、400cc超の大型二輪クラスで第2位に輝き、同クラスのクルーザーカテゴリーでは、圧倒的な強さを誇るハーレーダビッドソンのさまざまなシリーズを上回るという大健闘をみせたのだ。
正統派のアメリカンクルーザーは空冷Vツインエンジンであるべき…という意見は根強くある一方で、水冷並列2気筒エンジンを搭載し、クラッチ操作がいらないDCT仕様まで設定したレブル1100の成功は、戦略次第で既存エンジンを使用した国産クルーザーにも可能性があることを証明したことになる。レブル1100に続く国産クルーザーの登場にも期待したい!
ホンダ レブル1100/DCT:安心のローシート設計でスポーティーな走りも得意
CRF1100Lアフリカツインに使われている水冷パラレルツインエンジンに低中回転域重視の変更を加え、専用の鋼管フレームに搭載。日本では’21年3月にDCT、同年5月にMTがデビューした。低いシート高とムダを排除したボバースタイルを追求。35度のバンク角でスポーティなライディングに対する許容度も高めている。4タイプに切り替えられるライディングモードを装備。クルーズコントロールとグリップヒーターとETC2.0車載器も標準装備している。
ヤマハ ボルトRスペック:空冷Vツインのシンプルクルーザー
挟角60度の941cc空冷Vツインエンジンを搭載。車体設計には、ムダを排除してシンプルなルックスを追求したボバースタイルを取り入れている。前後ブレーキディスクはウェーブ形状。燃料タンクはフランジレス構造のティアドロップ型だ。現在は、バックスキン調シート表皮などで質感を高めた上級版のRスペックのみ販売中。北米でもRスペックのみ残されている、ただし、日本と環境規制に対する数値が同じ欧州のXV950シリーズはすでにラインナップ落ちしており、このままだと日本でも新たな排ガス規制が適用となる11月に姿を消す可能性が高い。
カワサキ バルカンS:軽いフットワークも魅力
ニンジャ650&Z650のルーツとなったER-6シリーズのエンジンと車体をベースに設計。クルーザースタイルだが、バンク角を深めに確保することで自在な運動性能も獲得している。別売シフトロッドを追加すると、フットペグを前方に移設可能。’22モデルの車体色は、スポーティーな雰囲気だったブラックに代わり、シンプルなレッドになった。
ホンダ レブル500:250と共通の低シートボディ
単気筒の250と基本部が共通化された車体に、CBR500R用をベースとする水冷並列2気筒を搭載。ライダーの所作にこだわり、イグニッションキーを車体左側の燃料タンク下部に配する。ボバースタイルの雰囲気を崩すことがない、小型のモノクロ反転表示式液晶メーターを採用。速度/ギヤポジション/残燃料/時刻などをわかりやすく示す。
※本記事は“ヤングマシン”が提供したものであり、文責は提供元に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
新型バイクカタログ
- ADIVA[アディバ]
- APRILIA[アプリリア]
- BENELLI[ベネリ]
- BIMOTA[ビモータ]
- BMW MOTORRAD[BMWモトラッド]
- BOSS HOSS[ボスホス]
- BRIXTON[ブリクストン]
- BROUGH-SUPERIOR[ブラフシューペリア]
- BRP
- BULLIT[ブリット]
- DUCATI[ドゥカティ]
- ENERGICA[エネルジカ]
- FANTIC[ファンティック]
- F.B MONDIAL[F.Bモンディアル]
- FELO[フェロ]
- GASGAS[ガスガス]
- GOWOW[ゴーワオ]
- GPX
- HARLEY-DAVIDSON[ハーレーダビッドソン]
- HUSQVARNA[ハスクバーナ]
- HYOSUNG[ヒョースン]
- INDIAN[インディアン]
- ITALJET[イタルジェット]
- ITALMOTO[イタルモト]
- KTM
- KYMCO[キムコ]
- LAMBRETTA[ランブレッタ]
- LEONART[レオンアート]
- MAGNI[マーニ]
- MOTO GUZZI[モトグッツィ]
- MOTO MORINI[モトモリーニ]
- MUTT[マット]
- MV AGUSTA[MVアグスタ]
- NORTON[ノートン]
- PEUGEOT[プジョー]
- PHOENIX[フェニックス]
- PIAGGIO[ピアッジオ]
- ROYAL ALLOY[ロイヤルアロイ]
- ROYAL ENFIELD[ロイヤルエンフィールド]
- SCOMADI[スコマディ]
- SWM
- SYM
- TRIUMPH[トライアンフ]
- URAL[ウラル]
- VESPA[ベスパ]
- VYRUS[ヴァイルス]
人気記事ランキング(全体)
従来の理念をさらに深化させた「Emotional Black Solid」 今回注目したのは、新たなステップワゴン スパーダ専用に用意された、これまた新たなアクセサリー群です。その開発コンセプトは、従[…]
ヤマハXJ400:45馬力を快適サスペンションが支える カワサキのFXで火ぶたが切られた400cc4気筒ウォーズに、2番目に参入したのはヤマハだった。 FXに遅れること約1年、1980年6月に発売され[…]
126~250ccスクーターは16歳から取得可能な“AT限定普通二輪免許”で運転できる 250ccクラス(軽二輪)のスクーターを運転できるのは「AT限定普通二輪免許」もしくは「普通二輪免許」以上だ。 […]
最短2日間で修了可能な“AT小型限定普通二輪免許”で運転できる バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付を除い[…]
レストア/整備/カスタム/販売など絶版車に関するすべての分野でサービスを提供 古いバイクを海外から輸入して販売する場合、車両によって程度の違いはあれ必ず整備が付随する。 元々のコンディション次第ではレ[…]
最新の記事
- [今年もバイクでキャンプツーリング] コレがなければ始まらない、大型シートバッグの選び方
- トップガン「GPZ900Rマーヴェリック号」の36年間はいかにして再現されたか。そのディテールに迫る
- 「5大メーカーのガチンコ対決」4月20日決勝の全日本選手権 Rd.1『もてぎ2&4レース』:TOP3をアプリ「なんドラ」で予想してプレゼントをGET?!
- チームスズキCNチャレンジ、2年目の鈴鹿8耐はサステナブルアイテムを拡大! 全日本ロードにもスポット参戦
- 整備やメンテ時は素手派? 軍手派? 手袋派? 実はそれぞれにメリットと落とし穴があるぞ!【DIY整備ビギナーズ】
- 1
- 2