[’22後期版] 国産大型スクーター(401cc-)総まとめ【国内向けは少数も個性が光る|新型バイクカタログ】

[’22後期版] 国産大型スクーター

ブーム終焉からだいぶ時間が経ち、国内メーカー製に限定するとだいぶ少数になってしまった大型スクーターカテゴリー。ただし現在新車販売されている機種は、大きな魅力や圧倒的な個性を備えている。海外市場向けモデルの国内仕様化にも期待したい!


●文:ヤングマシン編集部(伊藤康司/田宮徹/宮田健一)

選べる車種は限られるが、利便性と個性に注目すべき

15~20年前のブームが嘘のように、静けさに包まれるビッグスクータークラス。日本で正規ラインナップされている国内メーカー製の250cc超となると、すべての車種をすぐに思い浮かべられるような状態だ。

しかしながら、このカテゴリーにまったく魅力がないということではない。変速の必要がなくラゲッジスペースを備えるという利便性に、大排気量ならではの動力性能やゆとりのある車格がもたらす快適性。日常の市街地移動からロングツーリングまで、大型スクーターならではの利点は多くある。

大型二輪免許が必要な400cc超は、ホンダX‐ADVとヤマハTMAXのみとなるが、そのどちらも根強い人気。以前は主流だったラグジュアリー系は400cc以下に限定され、こちらも車種は厳選されるが、とはいえ大型二輪免許クラスと比べれば選択肢は多少増える。

ちなみに「ビッグスクーター」に明確な定義はないが、一般的にはエンジン排気量のみでのカテゴライズではなく、車格が大きな250ccクラス以上のスクーターが、原付二種以下などと区別してこのように呼ばれてきた。

ヤマハTMAX560/テックマックス:新型は’22年7月に国内デビュー

軽量アルミ製フレームに、常時自動変速の水冷パラレルツインエンジンをリジッド懸架するシリーズ。’22モデルでは、外観刷新/足まわりなどの改良/エレクトロニクスの進化が図られた。従来型よりも長いシートとフットボードを採用し、ヒップポイントは15mmアップ、フットボードは5mmダウン。燃料タンクキャップには、メインスイッチオフから2分以内なら解錠操作なしで開く機構を新搭載した。軽量なスピンフォージドホイールの新採用により、慣性モーメントは前輪で約10%、後輪で約6%削減。これに合わせて前後サスペンションセッティングが最適化されている。テックマックスは、グリップヒーター/温度制御が改良されたシートヒーター/クルーズコントロール/調整可能なリヤサスペンションなどを専用装備する。

ホンダX-ADV:フラットダートも走れるナナハンATアドベンチャー

クラッチ操作なしで発進停止と自動または手動の有段変速ができるDCT仕様のNC750系が開発ベース。スクーターの利便性とアドベンチャーの旅性能を融合したモデルだ。’21モデルでフルチェンジされ、エンジンの軽量化と各部熟成による4psの出力向上/電子制御スロットルとライディングモードの新採用/鋼管フレームの軽量化/シート下トランクの容量拡大/足着き性の向上など、多岐にわたる変更が施された。ライディングモードは5タイプあり、エンジン出力/トラクションコントロール/エンジンブレーキ/ABSの介入度/DCTの変速特性が連動して切り替わる。

ホンダ フォルツァ750:電子制御をフル装備した欧州向けDCTモデル(国内未発売)

’21年型で欧州に新規導入。日本でもかつて販売されたインテグラの実質的な後継で、エンジンやパワーユニットなどは現行型X-ADVをベースとしながら、よりスタンダードかつラグジュアリーなスクータースタイルを確立している。自動または手動の有段変速となるDCT仕様のパワーユニットは、3種類のプリセットモードにユーザーモードを加えたライディングモードを設定。トラクションコントロール/ABS/エンジンブレーキの制御も連動して切り替わる。トランクはX-ADVと同じ22L容量だ。


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