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【2/15】ハーレーのヒストリーを振り返る:1943 WLCフラットヘッド〈センバモータース コレクション 第9回〉

カナダからフランス、そしてアメリカへ移住したオーナーが、家族にバトンを託し、現代にまでその姿を当時のままにとどめてきた貴重なWLCは、センバモータースによって抜群のコンディションが保たれている。ピストン横/シリンダー側面に吸/排気バルブを配置することから「サイドバルブ」と呼ばれるVツインエンジンは、独立した4つのカムが直接バルブを上に向かって押し上げる構造。シリンダーヘッドは単なる蓋で、外して上から見ると圧縮時にピストンと吸/排気バルブが真っ平らに並んでいることから、「フラットヘッド」とも呼ばれる。カムシャフトがプッシュロッドとロッカーアームを介してバルブ駆動するOHVより、構造がよりシンプルで整備性にも優れる。WLモデルは、小柄なボディと750ccという排気量から「ベビーツイン」の愛称で親しまれてきた。タンクは分割式で、左が燃料、右側がオイル。ハンドシフトのミッションは3速だ。