
2024年型での衝撃的なデビュー以来、400ccクラス唯一の4気筒として人気を集めるZX-4R。新色をまとった2026年型に岡崎静夏さんが試乗。その印象はいかに?!
●まとめ:ヤングマシン編集部(田宮徹) ●写真:楠堂亜希 ●外部リンク:カワサキ
適度なパワーと車格がもたらす、公道での爽快なスポーツ性
250ccクラスでは久々となる4気筒エンジン搭載の新型として、2020年9月に新登場したのがNinja ZX-25R。2023年型で熟成が図られたこのモデルをベースに、より大排気量のエンジンを搭載して細部を専用化したのが、国内メーカーの現行型ではクラス唯一の4気筒となる399ccのNinja ZX-4Rです。
日本で販売されるのは、RR仕様とSE仕様(117万7000円)の2タイプ。2023年7月に2024年型として発売されて以来、性能面での大きな変更はなく、2025年9月登場の2026年型も、カラー&グラフィックの変更とスマホアプリの音声コマンドおよびナビ機能への新規対応が主な変更点となっています。今回は、ショーワ製BFRC-liteリヤショックの採用を特徴とするRR仕様の最新バージョンに試乗しました。
ZX-4RもZX-25Rも初体験の私。走り出す前には、意外と大柄で重そうでパワーもありそうだし、公道では乗りづらいのでは…なんて想像していたのですが、実際にはとても扱いやすくて、まずは安心しました。
車重は189kgで、400ccクラスとしてはやや重めですが、ハンドルフルロック状態でも手に燃料タンクなどが干渉しづらい設計で、取り回しは難しく感じません。シートの前側がかなり細身なので、スポーツしやすい自由度がありながらも足着き性は良好。燃料タンクにある程度のボリュームを感じますが、おかげでニーグリップしやすいです。細かい部分では、ステップに大きめのヒールガードが装着されているのも好み。これがあることで、足のホールド性がより高まります。
【KAWASAKI Ninja ZX-4RR】主要諸元■全長1990 全幅765 全高1110 軸距1380 シート高800(各mm) 車重189kg ■水冷4スト並列4気筒DOHC4バルブ 399cc 77ps/14500rpm 4.0kg-m/13000rpm 変速機6段 燃料タンク容量15L■タイヤサイズF=120/70ZR17 R=160/60ZR17 ●価格:121万円 ●色:ライムグリーン
【Ninja ZX-4R SEは2色展開】日本向けのZX-4RにはSEとRRがあり、このうちスモークウインドシールド、フレームスライダー、USB 電源ソケットを標準装備したSE仕様の2026年型は上写真の2色となる。
【ライディングポジション】250cc仕様と基本設計は共通ながら、400ccであることを感じさせるゆったりした車格。シート高は800mmで、身長158cmでも両足つま先が接地する足着き性が確保されている。
【TESTER 岡崎静夏】2025年も全日本ロードレース選手権J-GP3クラスに参戦し、自己最高のランキング3位に。公道ではゆったり乗っているが、真の顔は驚速女子レーサーだ。
パワフルすぎずムリも感じないエンジン性能が公道にも最適!
エンジンは、最高出力77psを発揮する4気筒。一般的に4気筒は低回転域トルクが薄い傾向にあり、発進しづらさなどを心配していたのですが、399ccという排気量により低回転域から十分なトルクが確保されているため、低速域でも気難しさはありません。
一方で、単気筒や2気筒と比べて加速感はとてもスムーズ。並列4気筒ならではの排気音に包まれながら、気持ちよく車速が伸びていきます。ムリしている感じは皆無とはいえビッグバイクほどの馬力があるわけではなく、だからこそ気持ちいい加速感を公道で味わいやすいという点も魅力だと思います。
アップ&ダウンの双方向に対応するクイックシフターは標準装備で、その作動性は良好。ダウン側のブリッピング制御も絶妙で、これも気持ちいい走りを演出してくれます。
出力特性とトラクションコントロールが連動して切り替わるライディングモードは、スポーツ/ロード/レインのプリセット、任意設定できるライダーから選択可能。プリセットのうちレインのみローパワーモードとなっています。ドライコンディションでも、レインモードを選んでみると、よりゆったり走りたい気分にマッチするかもしれません。
車体はZX-25Rがベースですが、ZX-4R専用の装備も盛り込まれていて、そのひとつがフロントダブルディスクブレーキ。乗り比べたわけではありませんが、ZX-4Rのブレーキはとてもよく利き、安心感があります。
本格的なスーパースポーツパッケージながら、フレームはスチール製。サーキットでの速さを追求したモデルほどのガチガチ感はなく、公道でライディングを楽しみやすい仕様になっていますが、もちろん貧弱な感じはまるでありません。
RR仕様は、ZX-10Rと同タイプのショーワ製BFRC-liteリヤショックを採用しています。私の体重だと、適度なペースでワインディングを流すには、もう少し動いてくれるほうが好みでしたが、このリヤサスはフルアジャスタブルで、プリロードは無段階調整式。細かくセッティングできるのが、中上級者にはとてもありがたいです!
高張力鋼製フレームはZX-25Rと基本的には共通。ZX-4RのうちRRのみ、ZX-10Rと同タイプでフルアジャスタブルのショーワ製BFRC-liteリヤサスを装備する。
基本を学びやすいSS
2026年型RR仕様は車体色が変更され、ライムグリーンベースでホワイト×ブルーのグラフィックが入り、“ザ・カワサキ”の雰囲気がさらに強まりました。そしてそのルックスは、サーキットを攻めるためのマシンというイメージ。でも実際には、ライポジもキツすぎず、パワー感も適度で、ワインディングや高速道路などの公道で楽しむのにも向いているバイクです。価格は121万円で、400ccクラスとしてはかなり高価ですが、初心者や女性でも、きっと楽しく乗れると思います。
一方で、今回は走れませんでしたが、サーキットデビューしてみたいライダーにも、このZX-4RRはオススメ。手に負えない速さではないけど十分にパワフルで、しっかり利くブレーキは減速から進入にかけてのコントロールを学ぶのにも最適で、サスセッティングもできます。リッタークラスのように持て余すことなく走りを楽しめるし、スキルを磨きやすいと感じました。
KAWASAKI Ninja ZX-4RR
主要諸元■全長1990 全幅765 全高1110 軸距1380 シート高800(各mm) 車重189kg ■水冷4スト並列4気筒DOHC4バルブ 399cc 77ps/14500rpm 4.0kg-m/13000rpm 変速機6段 燃料タンク容量15L■タイヤサイズF=120/70ZR17 R=160/60ZR17 ●価格:121万円 ●色:ライムグリーン
スーパーバイク世界選手権の参戦体制変更により2026年型はKRTエディションを名乗らないが、RR仕様の車体色は従来と同じくライムグリーン系のみ。
外装デザインはZX-25Rと基本的に同じだがリヤ車高が高く、スタイリングイメージはZX-6Rに近い。前カウルセンターのラムエアダクトは実際に機能し、加圧時の最高出力は3PS増と公表。後輪はZX-25Rよりワイドな160/60ZR17で、サイレンサーも長い。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(ニンジャZX-4Rシリーズ)
SEに新色シルバーが登場。スペックと価格は据え置き 「毎年モデルチェンジをされると、いつ買えばいいのか迷ってしまう」。そんなライダーにとって、2027年モデルは非常に安心できる内容となっている。 結論[…]
日本国内唯一のクラッチ操作不要のクルーザータイプとは またがるタイプ、特にクルーザーのようなタイプだと、日本国内でラインナップされ購入できるモデルは、QJMOTORの販売するSRV250Aのみ該当する[…]
16歳から取得可能な普通二輪免許で乗れる最大排気量が400cc! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外[…]
北米仕様ではそれぞれ4カラーの多色展開 カワサキは北米で、フルカウルスポーツ「ニンジャ」ファミリーを発表。本記事では4気筒モデル「Ninja ZX-6R」「Ninja ZX-4R /4RR」を紹介しよ[…]
4気筒の「ニンジャZX-R」、2気筒「ニンジャ」計6モデルに10色を新設定 カワサキは欧州でフルカウルスポーツ「ニンジャ」ファミリーのうち、4気筒モデル「Ninja ZX-6R」「Ninja ZX-4[…]
最新の関連記事(試乗インプレッション/テスト)
その気になっちゃう、優しいけど本格派! スチール製フレームに688㏄水冷並列2気筒エンジンを搭載するネイキッドのMT-07をベースに、幅広いライダーが楽しく扱い切れるスーパースポーツとして開発され、日[…]
日本のレースの原点、アサマレースウェイという「聖地」 イベントの舞台となったのは、群馬県長野原町に位置する「アサマレースウェイ」。ここは1950年代に「浅間火山レース」が開催された、日本のモーターサイ[…]
ワイルドなクルーザーだけど快適で操縦しやすいライディングポジション カワサキのエリミネーターシリーズは、さまざまな排気量帯とエンジン形式で’80年代から展開されてきたクルーザー。現行の国内モデルは、「[…]
GB350を初体験 今回一緒に走るのはミクさん。2人でバイクを交代しながら千葉県の手賀沼周辺を走っていただきます。胡桃さん、これまでスポーツバイクが興味の中心だったのでGB350とGB350 Sをマジ[…]
欲しかった機能の追加で好感度がまた爆上がり!! フル機能版E-Clutchで幅広い層の好みに対応! 先月試乗したCB750 HORNETなどに続き、’26年5月にはCBR400RもE-Clutchを搭[…]
人気記事ランキング(全体)
レーサーの設計思想を公道へ! Hondaが本気で作った2スト250 1983年、Hondaは同社初となる2ストローク250ccスポーツモデル「MVX250F」を発売した。90度V型3気筒という独創的な[…]
400cc4気筒が若者たちの憧れになった時代 日本で400ccクラスのスポーツバイクが大きな存在感を持つようになった背景には、1975年に変更された二輪免許制度がある。新たな制度では400ccを境に免[…]
独自にチューンしたF5型V8ユニットを搭載 ご存じの通り、ストックのZ8がサーキットの匂いを感じさせるスパルタンな仕立てだったのに対し、アルピナが目指したのは「どこまでも快適に、エレガントに長距離を走[…]
重慶ショーで「CB250SSコンセプト」が世界初公開!2027年春に市販 中国・重慶市で開催された「2026中国摩博会(重慶モーターサイクルショー)」。そこでホンダはニューレトロスタイルのコンセプトモ[…]
道具としての高い完成度により、警察車両として採用された 世界恐慌下の1932年に誕生したこのモデルは、本来、バイク乗り向けではなく自動車ディーラーや整備工場の「出張メンテナンス(サービス)用車両」とし[…]
最新の投稿記事(全体)
雨でバイクに乗れなさすぎて、そろそろ気が狂いそうだった女の1日。 皆様こんにちは~。指出瑞貴です♪ 30日間以上、連続雨という東南アジアのような不思議なお天気ですね。自分の休み[…]
車種、そして正規代理店、続々増加中! 2025年春の東京モーターサイクルショーで大々的に日本上陸のお披露目をしたQJMOTOR。 2026年9月時点で車種は15機種、代理店の数も増え、今や58店舗とな[…]
「Z1超え」を果たした世界最速の伝説。GPZ900R Ninjaが持つ永遠のロマン カワサキモータース全面協力!3Dスキャンで純正車を1/4スケール再現 本シリーズで完成するのは、現存する実車が極めて[…]
一度は希少になった「400cc×4気筒」が、いま再びアツい! いま、400ccクラスの4気筒エンジンに再び注目が集まっている。 そもそも400ccと4気筒の組み合わせは、日本のバイク史において決して新[…]
7月の欧州発表から待望の日本解禁!「SV-7GX」が10月13日発売 スズキは、2026年7月8日に欧州で公開されていた新型クロスオーバーモビリティ「SV-7GX」を、2026年10月1日に日本国内向[…]
- 1
- 2




















































