
2021年、ヤフオクで相場よりもデラ安価格で購入できたホンダC50カブラ。近所の買い物用として使っていたものの、ほとんど手付かず。ちょうど友人からカブ90のエンジンを(これまたデラ安価格で)購入したので、載せ替えてみました。
●文/写真:モトメカニック編集部(ミヤシーノ宮下豊史&T.R.S.)
友人に手伝ってもらいつつ、エンジンを乗せ換えました。その代価としてC50のエンジンは貰われていきました。もう後戻りはできません…
このカブラを入手したのは2021年の11月。ヤフオクで発見し、気持ちが高まり、入札。相場に比べ格安価格で落札できました。18歳で原付免許を取得して、初めて購入したバイクがこのカブラ。かなり思い入れのあるバイクだったので、落札できたことに狂喜乱舞。故障している箇所も欠品もなく、コンビニや銀行へ行く際の足代わりに使っていました。
便利ではあるのですが、50ccのため30km/h速度制限や二段階右折に囚われるのがストレス。いつか排気量アップをしたいな、と考えていた矢先、友人からカブ90を格安で譲ってもらえることに。外観は酷かったものの、キャブを洗浄し、新しいガソリンを投入しただけでエンジンは復活。思い入れのあるカブラにこの90(正確には85cc)のエンジンを載せることにしました。
カブなんだし、載せ替えなんて簡単でしょ、と高を括っていましたが、そんなことはなく。結果的に3日もの時間を費やしてしまいました。問題となったのは吸排気系。カブ90の純正品を探したところ、これが予想外に高かった…。次に、インテークマニホールドとエアクリーナーボックスの捜索。装着されていたパーツは加工されていたため、転用できません。純正と同じ形状で新品格安の社外品を購入。
これらのパーツを組み合わせたところ、エンジンは問題なく始動。異音なく絶好調!! 黄色ナンバーを取得して試走します。85ccはスゴいね!! 50ccに比べると圧倒的に速い。トルクが太くなり、2速どころか3速発進も楽勝。ただ残念なことに、ギアの入りが渋い。遠心クラッチの調整で済めばよいのですが…。カブとはいえ古いバイクなので、ひと筋縄ではいかないかな!?
ひと筋縄ではいかなかったエンジンスワップ。細々としたパーツを買う羽目に
何が一番大変だったといえば、燃料ホースの脱着。カブメンテ初心者あるあるだと思いますが、コックをオフにしていても燃料がホースからピューっと吹き出します。タンク内のガソリンの量はたかが知れているので、全部抜いちゃうのが焦らずに済みそう。エアクリーナー/マニホールドに続いて、マフラーもHA02用を購入。ヤフオクで1万5000円もしました。社外マフラーならば5000円から購入できますが、カブラのリアカウルに干渉するので、ノーマルを選択。しかしながら、到着したマフラーの排気口がC50に比べると小さい。届いたマフラーは本当にHA02用なのか? どなたかご教授願います…。 [写真タップで拡大]
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