
いくら問題なく走っているとはいえ、新車販売購入時から20年以上の月日が流れている車両の場合、さまざまな不具合が出てきて当然。特に大々的なメンテナンスやオーバーホールをしていない車両と新車と乗り比べれば、その差は歴然だ。このカワサキ バリオスもそんな1台。長年乗りっぱなしだったキャブレターを取り外し、オーバーホールしてみた。前編では分解&洗浄までを紹介し、後編では部品の交換と同調作業を解説する。
●文/写真:モトメカニック編集部
完全分解ではなく連結分解でパーツ交換
まず、インテークマニホールドのバンドを緩めて、フレームの隙間から上方に引き抜いて作業開始。マニホールドのひび割れや亀裂は二次空気を吸い込む原因になるので、劣化が進行している場合は要交換だ。
その後、キャブレーターASSYを車体から取り外し、その中身を順番に確認しつつ、洗浄/部品交換を試みた。
オーナーからは普通に走行できると聞いていたが、フロートチャンバー内部はガソリンタンク内の錆と汚泥が溜まってこの通り。このような状態だと、過去にジェットやエアの通路が詰まったことがあるかもしれない。 [写真タップで拡大]
長年の垢が溜まりに溜まっていたバリオスのキャブレター。分解して感じたのは、今まで不具合を感じることもなくよく走行できていたなということ。
この後、部品の交換とキャブレターの同調調整をしたので、後編ではその模様と作業時の注意点を解説する。
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