
長らく待望されていたホンダの400cc直列4気筒モデルが、コンセプトとはいえ、ついに劇的な復活を遂げた。2025年秋の中国でのティーザー公開から、2026年3月の日本初披露へと至る歩みは、まさにファンが待ち望んだ「伝説の再始動」といえよう。新型は伝統のスタイルを継承しつつ、革新の「Honda E-Clutch」やプロリンク式モノショックなど最新技術を惜しみなく投入。令和の時代に蘇る400cc直4コンビが、ミドルクラスに新たな旋風を巻き起こす。そんな注目モデルについて、ここでは時系列に沿って、現時点で判明している情報をまとめてお伝えする。
●文:ヤングマシン編集部
2025年9月16日:新型CBティーザー画像が中国で公開
ホンダが中国のSNS『微博』にて、新たなネオクラシックネイキッドのティーザー画像を公開したのは、2025年9月16日のこと。
新型の登場は、2024年秋にホンダの二輪トップが中国市場向け次期ミドル直4の開発を公にアナウンスしたことに加え、ホンダが「CBR400R FOUR」「CBR500R FOUR」の商標を出願していたこと、さらに2025年7月末には日本国内で「CB400 SUPER FOUR」の商標も出願されていたことから、確実視されていた。
このティーザー画像を明るく加工して詳しく見ていったところ、もはやCB400復活は確実と言えるディテールが判明した。まず、丸いヘッドライトにダブルホーンという伝統的なCBの組み合わせを採用している。そして、TFTディスプレイメーター、細身のLEDウインカー、倒立フォーク、そしてスロットルケーブルのないスロットルバイワイヤ(TBW)の採用が確認できたことは、驚きだった。
さらに、スクープ班が得ていた情報によれば、新型CBはHonda E-Clutch(Eクラッチ)を採用する可能性が高いと目されていた。燃料タンクはスペンサーカラーの銀×青に見え、旧CB400SFよりも丸みを帯びた穏やかなラインを描いているようだ。我々ライダーが長らく待ち望んだ直4ミドルネイキッドが、最新装備を纏って帰ってくるのは確実と、この時点でも見られていた。
日本仕様が出れば車名はスーパーフォアになるか ホンダの名車CB400スーパーフォアが生産終了になって今年ではや3年目。入れ替わるようにカワサキから直列4気筒を搭載する「Ninja ZX-4R」が登場し[…]
2025年9月19日:「CB500 SUPER FOUR」「CBR500R FOUR」重慶ショーで初披露
ホンダが新型4気筒エンジン搭載のミドルネイキッド「CB500 SUPER FOUR(CB500SF)」を世界初公開したのは、重慶モーターサイクルショーでのこと。このモデルは、すでに生産終了しているCB400スーパーフォアのDNAを感じさせるボディラインを持ち、フレディ・スペンサーカラーを纏っていた。
すでに国内向けに「CB400 SUPER FOUR」の商標が出願されていたことから、この時点で俺たちのヨンフォア復活は確実となった。
CB500SFの心臓部は新設計の502cc並列4気筒DOHCエンジンで、6速ミッションに加えてHonda E-Clutch(Eクラッチ)を標準採用。とくに注目すべきはEクラッチユニットの配置で、従来車がエンジン右側だったのに対し、CB500SFではエンジンの左側、ドライブスプロケット上あたりに搭載されていた。
これは、このエンジンが最初からEクラッチ搭載を前提に設計されたことを示唆。さらに、電子制御スロットル(TBW)を採用したことで、シフトダウン時のブリッピング制御が可能となり、より短い時間でスムーズなシフトダウンが期待できた。
フレームは、エンジンを剛性メンバーとして使うスチール製ダイヤモンドタイプを採用し、軽量化とコンパクト化に貢献。足まわりも大幅に進化し、リヤサスペンションは旧CB400SFのツインショックからプロリンク式モノショックへ変更され、走行性能が圧倒的に有利になった。
フロントもKYB製と見られる倒立フォークを採用し、剛性感のあるハンドリングが期待できる。メーターはCB1000Fコンセプトと共通と思われる5インチTFTディスプレイだ。
新設計の4気筒・502ccエンジンにEクラッチを搭載! ホンダは、中国で開催中の重慶モーターサイクルショーにて新型モデル「CB500スーパーフォア(CB500 SUPER FOUR)」を世界初公開した[…]
そして「CB500 SUPER FOUR(CB500SF)」とエンジン、メインフレームを共有するフルカウルスポーツ「CBR500R FOUR」も同ショーで初公開。国内導入を見越して、1996年のRVF(NC35)以来、じつに30年ぶりにホンダの400ccクラス4気筒フルカウルスポーツが復活するのではないかということでも話題となった。
CBR500R FOURは、未来感のあるヘッドライトが特徴的で、スーパースポーツというよりは幅広いユーザー層を狙った万能路線であることが、ハンドル位置の高さやブレーキディスク形状から見て取れる。車体にはスチール製ダイヤモンドフレームを採用し、シートレール部分は溶接一体構造だ。
足まわりも充実しており、倒立フロントフォークとプロリンク式モノショック、そしてラジアルマウントキャリパーを装備。ただし、ブレーキディスクはホイールのスポークに直マウントされるタイプで、ガチガチのサーキット志向ではないことがわかる。
タイヤサイズは前後とも17インチで、フロント120/70ZR17、リヤ160/60ZR17を履く。メーターは5インチTFTディスプレイを採用した。
新設計の502cc・4気筒エンジンを搭載するフルカウルスポーツ ホンダは、中国で開催された重慶モーターサイクルショーにて4気筒エンジン搭載の新型モデル「CBR500Rフォア(CBR500R FOUR)[…]
2025年12月:「CB500 SUPER FOUR」「CBR500R FOUR」カラーバリエーション公開
重慶モーターサイクルショーの時点でははっきりしていなかった、それぞれのカラーバリエーションが中国で2025年12月に判明。
CB500SFはスペンサーカラーと同じパターンを用いつつ色味を変化させた「数碼銀(シルバー)」「烈焔紅(レッド)」「曜夜黒(ブラック)」の3色展開。
スペンサーカラーと同じパターンで3色をラインナップ ホンダが昨秋の重慶モーターサイクルショーで発表した、新型4気筒エンジン搭載モデル「CB500 SUPER FOUR」。既報の通り商標が出願されていた[…]
一方のフルカウルスポーツモデル「CBR500R FOUR」は「サテンシルバー」「ラヴァレッド」「ナイトブラック」の3色展開で、各色でグラフィックや差し色のパターンが異なっているのが特徴となっていた。
スポーティな赤、シンプルな黒と銀 ホンダが昨秋の重慶モーターサイクルショーで発表した、新型4気筒エンジン搭載のフルカウルスポーツ「CBR500R FOUR」。既報の通り商標が出願されていた車名での登場[…]
2026年3月20日:新型CB400SF/CBR400R FOURコンセプトがモーターサイクルショーで初公開
そして待望の日本初公開となったのは、2026年3月20日開幕の大阪モーターサイクルショーでのこと。新型「CB400 SUPER FOUR E-Clutch Concept」「CBR400R FOUR E-Clutch Concept」として国内でその姿を表した。
まず「CB400 SUPER FOUR E-Clutch Concept」はかつての歴史あるCBの系譜を受け継ぐジャパニーズネイキッドスタイルを採用しており、日常で楽しめるスタンダードモデルとして開発されたという。新設計の直列4気筒エンジンにHonda E-Clutchを搭載し、最新の電子制御スロットルなどと組み合わせることで上質なライディング体験を提供するとしている。
専用設計のフレームは操縦安定性としなやかな乗り味を両立しており、シート形状の工夫により先代と同等以上の良好な足着き性も確保されている点は見逃せない。
ティーザー公開からもう決まったようなものだったけど! ホンダが新型「CB400スーパーフォア Eクラッチ コンセプト」を大阪モーターサイクルショーで世界初公開した。その名の通り、いちおうコンセプトモデ[…]
一方の「CBR400R FOUR E-Clutch Concept」はホンダの400ccクラスにおける4気筒フルカウルモデルとして、1990年代のRVF以来の登場となった。本機は「普段使いから得られる高揚感」をコンセプトに、金属を削り出したようなソリッドな面構成の専用カウルとセパレートハンドルを装備。
新設計の4気筒エンジンやスチール製パイプフレームといった基本骨格はCB400SFと共有しており、最新のHonda E-Clutchや電子制御スロットルも搭載される。過激なサーキット志向ではなく日常寄りのスポーツ性能を追求しており、足着き性の良さや取り回しのしやすさも考慮された、新世代のスポーツモデルとして大きな注目を集めている。
いずれもコンセプトモデルとされているものの、市販化を前提とした完成度を誇り、開発責任者によれば日本国内の熊本工場での生産が予定されているということで、市販化はほぼ確実だ。
新設計の4気筒エンジンを搭載するフルカウルスポーツ CB400スーパーフォア Eクラッチコンセプトと同時発表でフルカウルスポーツも登場だ! 大阪モーターサイクルショーで姿を現したのは、こちらもいちおう[…]
まとめ:400cc次世代4気筒モデルの展望から目が離せない!
海外市場向けの500ccモデルの発表から始まり、国内向けの400ccコンセプトモデルのアンベールへと至る、4気筒エンジンの復活は、バイクファンにとって目が離せない劇的な出来事だった。Eクラッチという革新的な技術を前提とした新世代プラットフォームは、ネイキッドとフルカウルスポーツという2つの魅力的な選択肢を提示している。今後の販売に向けた正式発表が待たれるばかりだ。
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