【排気量320ccのR3はやっぱりトルクに余裕アリ!】ヤマハYZF-R3 2026モデル試乗レポート

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【排気量320ccのR3はやっぱりトルクに余裕アリ!】ヤマハYZF-R3 2026モデル試乗レポート

ヤマハのスーパースポーツモデル・YZF-Rシリーズ。最高峰のYZF-R1/R1Mを筆頭にピュアスポーツの性能を探求したモデルは、YZF-R9、YZF-R7、YZF-R3、YZF-R25、YZF-R15、YZF-R125と7モデルを展開。今回の主役は普通自動二輪免許で乗ることができる最大排気量のYZF-R3だ。

●文:谷田貝 洋暁 ●写真:真弓 悟史 ●BRAND POST提供:YAMAHA [Y’S GEAR]

2026年5月28日にカラーチェンジを行い、目新しい「ペールブルーイッシュグリーンソリッド 2 (右)」を含む、「ディープパープリッシュブルーメタリック C (中)」、「ブラックメタリック 12(左)」をラインナップ。価格はYZF-R25が税込69万800円で、YZF-R3が税込72万6000円。

2026モデルのYZF-R3は3色ともカラーリングをリニューアル!

左から、「ブラックメタリック12(ブラック)」、「ペールブルーイッシュグリーンソリッド2(ライトグリーン)」、「ディープパープリッシュブルーメタリックC(ブルー)」。

2026年モデルのYZF-R25/R3は、カラーリングを全面刷新。2026年モデルのYZF-Rシリーズの共通イメージを纏う「ディープパープリッシュブルーメタリックC(ブルー)」に加え、未来感やテックムードでZ世代に支持されるY2Kトレンドを意識した「ペールブルーイッシュグリーンソリッド2(ライトグリーン)」と、これまでのマット基調からメタリックベースとした「ブラックメタリック12(ブラック)」だ。

ディープパープリッシュブルーメタリックC(ブルー)

ペールブルーイッシュグリーンソリッド2(ライトグリーン)

ブラックメタリック12(ブラック)

特に目を引くのは「ペールブルーイッシュグリーンソリッド2(ライトグリーン)」で、ミント系カラーを基調に燃料タンクやフレームなどにブラックを使用、差し色にはレッドを使用。このカラーリングは2000年前後に流行ったファッションや文化を現代風にリバイバルした“Y2K(ワイ・ツー・ケー)トレンド”を意識したとのことで、今までにない斬新なカラーリングになっている。

若者のトレンドを意識したカラーリングを採用した2026年モデルのYZF-R25/R3。

これに加え、ヤマハ発動機創立70周年を記念した「70th Anniversary Edition」カラーを設定。「YZF-R3 70th Anniversary Edition ABS」が200台限定で発売中だ。

この白地に赤ラインを施したカラーリングは、ヤマハとして初めて250cc世界チャンピオンを獲得した「RD56(1964年)」へのオマージュ。

この他、タンク上面には70周年記念エンブレム、タンクサイドにはゴールドの音叉エンブレムをあしらうなど、70周年記念モデルにふさわしい装いとなっている。

YZF-R3 70th Anniversary Edition

排気量320ccのR3と249ccのR25はナニが違う!?

YZF-R3の排気量は320cc。249ccのYZF-R25より71cc大きい。

“ヤマハのフルカウルスポーツに乗りたい!”、そう思った時に、排気量249ccのYZF-R25にするか? それとも320ccのYZF-R3にするかで悩むライダーはとても多いだろう。

この2台はベースとなるフレームやスイングアームはもちろん、車体の多くの部分を共有しており車両重量まで一緒。確かに細部を見ていけば、エンジン排気量以外にも選ぶタイヤのグレードが違ったり、ヒールプレートの肉抜き具合が違ったしているのだが、まぁ“ほぼ一緒”と考えていい。

YZF-R3/カラー:「ディープパープリッシュブルーメタリックC(ブルー)」

違うのは本当にエンジン排気量くらいで、その差も71cc。ちなみに排気量の差は、エンジンのボア×ストロークで作り出しており、YZF-R25が60.0×44.1㎜でYZF-R3は68.0mm×44.1m。つまりYZF-R3の方がシリンダー内径(≒ピストンの大きさ)が8㎜大きく、ピストンが上下するストローク量は一緒というわけ。

圧縮比に関しては、YZF-R25の11.6に対しYZF-R3が11.2と、YZF-R25の方がわずかに高く設定されている。

……なんていきなり小難しいことを書きつらねてみたが、YZF-R25&R3を選ぶ際、多くのライダーが悩むのはぶっちゃけコスト、それも車両本体価格というより車検の有無だろう。

軽二輪クラスのYZF-R25はナンバーが白色で車検の必要がない。一方、YZF-R3には新車なら3年目、それ以降は2年ごとに車検を受ける必要があり、重量税の価格も異なる。

であれば、“YZF-R25のほうが維持費が安くていいじゃない!? 排気量は71ccしか変わらないんだし!”と早合点してしまうかもしれないが、そう単純には割り切れないのがバイクの面白いところだ。

YZF-R25とYZF-R3の排気量差は71cc。“100ccにも満たない排気量差など大したことないでしょ”と思うかもしれないが、乗ってみると数値以上の差が感じられる。

一番大きな差は高速走行時の巡航性能だ。同じ100km/h巡航するにしても排気量の小さなYZF-R25は唸るくらいエンジンを回している感じで、エキゾーストノートもかなり甲高いものになる。長時間走っているとちょっと疲れやすいようなところがあるのだが、YZF-R3はそうじゃない。

車体に関してはYZF-R25とYZF-R3はほぼ一緒で車両重量も同じ。同じ車体なら排気量の大きなYZF-R3のほうが走りに余裕が生まれる。

YZF-R3は、R25に比べてだいぶ低い回転数を使えるおかげで少々エンジンを回してるな……くらいで済むからとても快適なのだ。トルクに余裕があるから追い越しのための加速もギヤチェンジせずにスロットルワーク一つですっと行える。

兎にも角にもYZF-R3のほうがYZF-R25に比べて余裕があるのだ。少なくとも高速道路を使ってのツーリングを頻繁にするなら、YZF-R25よりもYZF-R3のほうが楽チン快適なのは間違いない。

こんなことを書くとYZF-R25の立つ瀬がなくなってしまいそうなので補足しておくと、YZF-R25の魅力はこのエンジンをぶん回して走る感覚。

180度クランクのパラレルツインエンジンらしい吹け上がりの良さにある。最高出力発生回転域は、YZF-R3の10750rpmよりもYZF-R25のほうが12000rpmとはるかに高く、レッドゾーンもYZF-R3の12000rpmに対しZF-R25は14000rpmと、2000rpmもの差が生まれている。

エンジンを吹け上がらすレーシーなサウンドを楽しみたいならYZF-R25というわけだ。

MFJのJP250クラスへの出場を見越して2019年に全面刷新されたYZF-R25&R3の車体は、コーナリングが楽しい。

YZF-R3の排気量からくる潤沢なトルクは、発進時やコーナリング時にもしっかり体感することができる。YZF-R3なら少々乱暴なクラッチワークを行ってもエンストしにくく力強く加速。コーナリングからの立ち上がりでもスロットル操作一つでしっかり加速する力強さがある。

そして何よりギヤチェンジの回数がYZF-R3のほうが圧倒的に少なくて済む。YZF-R25&YZF-R3は、アシスト&スリッパークラッチを内蔵しており、そもそもとしてクラッチレバーの操作荷重は軽いほうではあるのだが、“握力があるほうじゃないので極力クラッチを握る回数は減らしたい”なんてライダーも多いだろう。

この効用は、街乗りはもちろん、ワインディングの上り坂などでも顕著に出るから、握力に不安のあるライダーはYZF-R3を選んだほうが圧倒的に幸せになれるというわけだ。

コーナリング脱出の加速において、YZF-R3はその排気量差によるアドバンテージをこれでもかと感じることになる。

たった71ccの排気量差だが、YZF-R25にはない余裕の走りを手に入れられるYZF-R3ではあるが、この差はいくら筆舌を尽くしたところで実際の試乗体験には到底及ばない。ということでおすすめなのが、全国84拠点(2026年5月現在)を持つ「ヤマハバイクレンタル」サービス。

YZF-R3を買うか? YZF-R25を買うか?で迷ってしまったら、最新モデルが用意されている「ヤマハバイクレンタル」で乗り比べてみるのが吉というわけ。

ちなみにレンタル料金は4時間で、YZF-R25が8000円、YZF-R3が1万円。YZF-R25ならネットワークのうち、67店と非常に多くの店舗に配備されており、YZF-R3も22店舗にて乗ることができるぞ!

2026モデル YZF-R3 ポジション&足着き考察

テスター:谷田貝 洋暁、身長172cm/体重75kg。

シート高は780㎜。着座部がしっかり絞られているおかげで足着き性は良く、踵までべったりと付いて、さらに膝に余裕ができる感じ。

上半身のポジションは、フルカウル系のモデルではあるがハンドルはやや高めでそこまで前傾姿勢は強くない。街乗りからツーリングまでオールマイティに使えるようになっている。

YZF-R3(8BL-RH25J)の主要諸元
■全長2090 全幅735 全高1140 軸距1380 シート高780(各mm) 車重169kg(装備) ■水冷4スト並列2気筒DOHC4バルブ 320cc 42ps/10750rpm 3.1kg-m/9000rpm 変速機形式6段リターン 燃料タンク容量14ℓ ■ブレーキ F=ディスク R=ディスク ■タイヤF=110/70R17 R=140/70R17 ●価格:72万6000円(YZF-R3 70th Anniversary Editionは74万8000円)

2026モデル YZF-R3のディティール

YZF-Rシリーズらしい“R-DNA”溢れる精悍な顔つき。ウイングレッドこそないものの兄貴分であるYZF-R1やYZF-R9に迫る迫力がある。

フロントサスペンションはスポーティなΦ37㎜倒立フロントフォーク。セパレートハンドル&倒立フォークというハンドル切れ角が少なくなりがちな組み合わせだが、最小回転半径は2.9mとUターンもしやすくなっている。ブレーキはもちろんABSを装備し雨天時の走行も安心。

肉抜きされたトップブリッジ&アンダークランプタイプのセパレートハンドルがとにかくスポーティでかっこいい。タンク上面には20㎜下げられた窪みがあり、スポーツ走行時などに低く伏せるような姿勢がとりやすくなっている。

アシスト&スリッパークラッチを装備し、クラッチレバーの操作も軽い。スイッチボックスは、左がパッシング、ディマ、ウインカー、ホーン。右がスターター&キルスイッチ、ハザード。オプションにはアジャスタブル機能付きのレバー(左:8800円/右:1万3200円)や、グリップウォーマー(2万1450円)も。

メーターの表示項目は速度、タコ、ギヤポジション、シフトインジケーターランプ、燃料計、時計、オド、トリップ×2、フューエルトリップ、瞬間/平均燃費などのほか、スマートフォンのバッテリー残量や各種通知も表示。「Yamaha Motor Onアプリ」に対応し、スマートフォンとコネクトすれば平均燃費や最終駐車位置、エンジンオイルの状態などがアプリ上で確認できる。

メーターの左側のカウルには、5V2AのUSB Type-Aジャックを装備。この他、イグニッションスイッチ連動のDCジャックも装備しており各種電子機器追加もしやすい。

燃料タンク容量は約14ℓでレギュラー仕様。燃料計の最後のゲージが点滅した時の燃料残量は3.0ℓで同時にフューエルトリップがスタート。ちなみにWMTCモード値による燃費は26.4km/ℓでこの状態から80km弱走ることができる計算になる。

着座部がしっかり絞り込まれたシートは足着き性がいい。オプションには14㎜ほどさらにシート高が下げられるローシート(1万9800円)も用意されている。

タンデムシート下には書類やETC車載器などを収納可能なスペース。この他、左右にヘルメットホルダーがある。

サイドスタンドが出しやすいよう長めの突起がちょうどいい位置にある。足着き性を気にするライダーにはとても役に立つ嬉しい装備だ。

排気量320ccの180度クランクのパラレルツインエンジン。YZF-R25(249cc)に比べて8mm大きなピストン(ストローク量は一緒)を使用しており71ccほど排気量が大きく、車検が必要になる。

デカールやナンバーの縁以外、車格やデザインも同じYZF-R3とYZF-R25だが、ステップのヒールプレートを見れば一目瞭然。YZF-R3は肉抜きなしで、YZF-R25のヒールプレートにはスリット穴が空いている。

スイングアームはスチール製なものの、近年のトレンドであるロングスイングアーム(573㎜)や左右非対象デザイン、テーパー形状を採用しており見た目が非常にスポーティ。

リヤショックはモノショックでリンクレスだが、7段階のプリロードアジャスターを装備し、車載工具には調整レンチも付属。オプションには、伸び圧減衰力調整機構やリザーバータンクを追加装備しハードなサーキット走行にも耐える「ワイズギアKYBスペシャルサスペンション リア(7万7000円)」や、フロントフォーク用の「KYBスペシャルインナーキット(4万9500円)」も用意されている。

タイヤのサイズはYZF-R25/R3で一緒なものの、YZF-R25がバイアスタイヤ(IRC・ロードウイナー RX-01)なのに対しYZF-R3はよりスポーツ走行に向くラジアルタイヤ(ダンロップ・スポーツマックス GPR-300)を装着。

フロントカウルだけでなく、テールウイングまで“R-DNA”溢れる凝ったデザインを採用。ヘッドライトやテールランプ、ウインカーなどの光源にはタマ切れの心配のないLEDを採用(ナンバー灯だけはバルブ式)。

【TESTER:谷田貝 洋暁】
『レディスバイク』『Under400』『タンデムスタイル』など、初心者向けバイク雑誌の編集長を経てフリーランス化したライターで、二輪各媒体に寄稿したバイク試乗記事は1500稿超。“無理”、“無茶”、“無謀”の3無い運動を信条としており、毎度「読者はソコが知りたい!」をキラーワードに際どい企画をYM編集部に迫る。本誌ではガチテストやオフロード系の“土モノ”を担当することが多い。


※本記事はYAMAHA [Y’S GEAR]が提供したもので、一部プロモーション要素を含みます。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。