
ホンダは、3月20日より開催の大阪モーターサイクルショーにて新型「CB400スーパーフォアスーパーフォア Eクラッチ コンセプト(CB400 SUPER FOUR E-Clutch Concept)」を世界初公開した。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ) ●写真:真弓悟史 ●外部リンク:ホンダ
ティーザー公開からもう決まったようなものだったけど!
ホンダが新型「CB400スーパーフォア Eクラッチ コンセプト」を大阪モーターサイクルショーで世界初公開した。その名の通り、いちおうコンセプトモデルとなっていて、昨年のCB1000Fと同じように正式発表直前まではそれを貫く構えと見ていいだろう。
ホンダはCB400スーパーフォア Eクラッチコンセプトを「Next Stage CB “すべての瞬間が、楽しさにつながる”」ものとして開発し、「さまざまなシーンで乗っていて楽しいスタンダードネイキッドスポーツ」を目指した。初代「CB400スーパーフォア(1992年)」からの系統を受け継ぐ、汎用性の高いジャパニーズネイキッドスタイルを採用し、歴史あるCBのプロダクトブランドを進化させた、としている。コンセプトモデルを名乗るには具体的すぎないか……と思うのは筆者だけではあるまい。
CB500スーパーフォアの登場から見えていた“ヨンヒャク”の姿
ホンダが昨秋の重慶ショーで発表した新型4気筒モデル「CB500 SUPER FOUR」。そのシルエットは販売終了になって間もないCB400スーパーフォアの後継モデルを思わせる造形そのものだった。そして昨年の夏ごろには「CB400 SUPER FOUR」の商標出願が明るみになり、日本仕様で新型CB400スーパーフォアが登場するのはもはや既定路線と思われていた。
また、以前のCB400スーパーフォアは最終モデルでも「ファイナルエディション」の名では販売されておらず(CB1300はファイナル登場で本当に終了した)、続編を期待するユーザーにとって望みが繋がっていたともいえる。
そうして期待された新型CB400スーパーフォアが、ついにファンの目の前に登場したのだ。
CB400 SUPER FOUR E-Clutch Concept
ホンダはこれを、「ファンライドの最大化を目指した車体/足まわりからなる新プラットフォームに、新設計の直列4気筒エンジンを搭載。クラッチコントロールを自動制御する『Honda E-Clutch』やダイレクトなスロットルレスポンスに寄与する『スロットルバイワイヤシステム』など各種の電子制御を採用し、より上質なライディング体験を提供します」としている。
我々メディアはMCショーに並べられる前に撮影する機会に恵まれたので、細部にわたってCB400スーパーフォアEクラッチコンセプトの姿をお届けしたい。なお、細かなスペック等は明らかになっていない。
【開発者インタビュー】最初はスーパーフォアを作ろうとしたわけではなかった?!
撮影の際には開発責任者の中村拓郎さんにお話を伺うこともできた。
──まずデザインですが、日本主導で作ったようにも見えます。
「日本を多少意識して作ったところもありますが、開発の成り立ちとしては『スーパーフォアを作ろう』と言って作ったというよりも、400のスタンダードなネイキッドをこの時代に合わせて作ろうという風にスタートした感じです。結果、作ってみたら『やっぱりこれはスーパーフォアだよね』となった感じです」
──4気筒エンジンの企画はどういった経緯で?
「実は私も最初から関わっていたわけではないので把握できていない部分もあるのですが、数年前から250ccの4気筒が中国でも人気が高まってきていました。とはいえそこに後から同じものを投入しても競争力が十分とは言えないので、ホンダならではの4気筒モデルが必要と感じたのではないでしょうか」
──エンジンはEクラッチを組み込むことを前提に設計している感じに見えます。Eクラッチが世に出始める前後くらいからこのエンジンの企画が持ち上がったということでしょうか?
「最初はコンベンショナルなMT(普通のマニュアルトランスミッション)で開発が始まっていまして、Eクラッチが普及してきたことに歩調を合わせて『Eクラッチもやりたいよね』ということになり、じゃあ完全新規でエンジンを設計した中でクラッチを付けるならどこに付けるべきだろうかと議論して、今の左側に落ち着いたという感じです」
──Eクラッチを織り込んだうえで新設計するならこうだよ、という感じでしょうか。ではフレームについてですが、気になったのはエンジンハンガーの造りです。何が狙いでしょうか?
「狙いは操縦安定性を追求することでした。剛性の調整のために、カラーやエンジンハンガー、プレートの形状もかなりこだわっています」
──しなやかな乗り味を狙っていると。
「そうですね。鉄フレームのしなやかさと、ちゃんと路面追従していくところと」
──エンジンの三軸三角形配置やダウンドラフトも最新スペックのエンジンという感じです。
「そうですね。軸間をできるだけ短縮するようにして、軽量コンパクトに仕上げるという意味で三角形配置としています。ダウンドラフトにしても、そのへんは最新スペックに合わせて作りましょうと。懐古主義的なスーパーフォアではなくて、中身は最新レイアウトにということです」
──ハンドルの切れ角はどうですか?
「かなり切れますね。私が操作している感じ、先代のCB400スーパーフォアと全然遜色ないレベルだったと思います。倒立フォークの分、ほんのわずかに違う可能性があるかなぐらいですかね」
──ライバルメーカーの緑色の400スーパースポーツもあるじゃないですか。あちらはハイパフォーマンスですが、こちらは?
「それはよく言われてきたことですが、我々としてはそちらで勝負しないということを最初から決めていました。お客様が日常、近所のコンビニに行くときでも『このバイク、いいね』と感じられるようなスペックって何だろうと、そういうのを目指してやってきました。パワー勝負は考えていないです」
──最高出力は60ps台かなと勝手に想像していますが……。
「できるだけお客様の期待を裏切らない数字になっていたらいいなと思っています。ただ、印象としてはけっこう回りたがるエンジンになっていると開発メンバーは言っていました。けっこう回るよねと」
──回さないで楽しめる650系とはややキャラクターが異なるんでしょうか?
「そうですね、中国でも500と650を併売しますので」
──ちなみにエンジンにバランサーは?
「入っていません。ですので、先ほど話したエンジンハンガーには振動対策といった意味もあり、かなり入念に作り込んでいます」
──足まわりについては?
「フロントサスペンションはKYB製、リヤは中国メーカーのものになります」
──ハンドルの切れ角や足着き性は?
「CB400スーパーフォアEクラッチコンセプトのほうはかなり切れます。CBR400R FOUR Eクラッチコンセプトのほうもセパレートハンドルですがさほど遜色はないですよ。そして足着き性ですが、かなり意識して作りました。新規で作ったフレームはシートのところを絞り込んでいますし、サイドカバーも絞り込んで作りましたので、実際の足着きはかなりいいです。数字はまだ言えませんが、以前のモデル(シート高755mm)と遜色ないレベル、そして安心感では前作以上かもしれません」
──ちなみに組み立ては日本の熊本で?
「そうなる予定です」
──最後に、中村さんにとってCBとは?
「CB=ネイキッド。じゃあネイキッドの400でお客様が使うシーンを考えて言ったら、どいういう形が必要なんだろうか。『ファンライド』というのをひとつコンセプトに掲げていて、日常で楽しい、バイクって楽しいなと思えることを大切にしました。それはサーキットみたいな特殊な環境ではなう、家からコンビニに行くまで、交差点ひとつコーナーひとつで楽しめるというところを大事にして、それをちゃんと表現できたかなと思っています」
このほか、関係者筋によればEクラッチ仕様のみのラインナップになる可能性が高いとのこと。正式発表は夏頃か?!
【写真ギャラリー】Honda CB400 SUPER FOUR E-Clutch Concept
CB400 SUPER FOUR E-Clutch Concept
倒立フロントフォークはKYB製で、インナーチューブ径はφ41mmあたりだろうか、リヤサスペンションはプロリンク式モノショックで、ショックユニットは中国メーカーのものだという。フロントブレーキキャリパーはニッシン製、タイヤはピレリのロッソIVだ。
中央が盛り上がった、CBらしい造形の燃料タンク。シートは先端を絞り込み、フレームやサイドカバー形状を工夫することで先代CB400スーパーフォアと同等以上の足着き性を実現しているようだ。
ブレーキレバーはアジャスター付き。クラッチレバーは遊び調整が可能で実質的にアジャスタブルだが、Eクラッチ搭載なので自動クラッチをメインに使う方にとってはさほど重要性は高くないかもしれない。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
最新の関連記事(ホンダ [HONDA])
フルカウルスポーツ『CBR400R FOUR E-Clutch』が目指すものは? 待望の復活を遂げた新型400ccネイキッドCB400 SUPER FOUR E-Clutchと同時に、エンジンや基本骨[…]
滑らかシフトダウンにプロレーサーも嫉妬!? スポーツランドSUGOで開催された全日本ロードレース選手権の今季初レースを、表彰台圏内まで一歩届かず4位で終えた直後、最新モデルのCB750 HORNET […]
製作費230万超、脳がバグるCB750Four再現 第18回モンキーミーティングで1位に輝いた、CB750Fourの124ccスケールダウンカスタムが凄まじい完成度だった。製作期間4年半、費用は実車が[…]
予想がピタリと的中! 待望の「501cc空油冷シングル」 2021年のGB350登場時から、そのシリンダーや車体設計には大排気量版を見越したマージンがあるのではないかと、当メディアのスクープ班は追い続[…]
新型『CB400 SUPER FOUR E-Clutch』のすべてが明らかに!? “すべての瞬間が、楽しさにつながる”を開発コンセプトに掲げ、扱いやすさ・安心感・上質さ・走行性能といったCBシリーズの[…]
最新の関連記事(モーターサイクルショー/モーターショー)
カフェレーサーの聖地イギリス ロンドンのACE CAFE LONDONをはじめRIDEZ、BSA等クラシックスタイルアパレル・バイクブランドが出展。 カフェレーサーのアイコンとも言うべきエースカフェロ[…]
スズキ伝統のVツインがクロスオーバーモデルに! SV-7GXの国内発売はいつだ!? 注目モデルの筆頭は2025年秋に開催されたミラノショーEICMA 2025で発表されたSV-7GX。兄貴分とも言える[…]
新色ライトグリーンの爽やかボディが目を引いたYZF−R3 まず会場で目に入ったのが、ヤマハが誇るスーパースポーツのYZF−R3(市販予定アクセサリー装着車)。ライトグリーンの車体が際立ち、来場者たちの[…]
「左手の自由」を手に入れた最新シリーズを積極展開。その主役はASA搭載「R1300RS」 バイクの楽しさはそのままに、クラッチ操作だけを機械にお任せする「ASA」は、コンピューターと電気駆動のアクチュ[…]
カワサキ伝統「Z」の血脈を受け継ぐ人気モデル・Z900RSの3兄弟が揃い踏み! まず注目したのはZ900RS。1970年代に一世を風靡したカワサキの名車・Z1/Z2。いわずもがな、そのシルエットを21[…]
人気記事ランキング(全体)
7.0リッターV8ツインターボ×軽量カーボンボディ まずは、750馬力を絞り出すエンジンこそサリーンの真骨頂かと。フォード製の巨大な7.0リッターV8エンジンに、ギャレット製のターボをツイン装備。しか[…]
大型の重さと250の非力さに悩むあなたへ贈るスポーツツアラー 普段のツーリングで、愛車の取り回しに苦労したり、高速道路の登り坂や追い越しで「もう少しパワーがほしい」とヤキモキした経験はないだろうか。そ[…]
2026年モデルと同一価格! 物価高に立ち向かう72万6000円の価値 新車価格が上昇し続ける昨今、愛車選びに迷うライダーにとって、この価格据え置きは確かな恩恵だ。 今回の2027年モデルはカラー&グ[…]
レーサーの皮膚と心臓をそのまま移植した「HAYABUSA X-1」 1999年に新設されたS-NK(Xフォーミュラ)クラスにおいて、ヨシムラはデビューしたばかりのスズキ・ハヤブサで参戦し、同年の王座と[…]
EVビジネススクーター「ギアレヴ」発売 ヤマハを代表するビジネススクーター「ギア」のDNAを受け継ぐ原付一種EV「ギアレヴ」と「ニュース ギアレヴ」が、先月17日に発売された。ホンダ製着脱式バッテリー[…]
最新の投稿記事(全体)
「バブ」と親しまれた、ホンダ・ホークCB250Tの系譜と魅力 1977年、ホンダが250ccクラスに投入した初代「ホークCB250T」は、空冷4ストローク並列2気筒OHC3バルブエンジンを搭載し、最高[…]
350cc単気筒から648cc並列2気筒へ!伝統のファミリーに宿る力強い鼓動 2023年に発表された「BULLET 350」は、350ccのJシリーズ単気筒エンジンを搭載したシンプルな空冷モデルだった[…]
軽快さや速さを強調しない従順なグランドツアラー ’71年からスズキが発売を開始した、2スト並列3気筒のGTシリーズを語るうえで、好対照の機種としてよく話題に上るのが、同じ時代に販売され、同様のエンジン[…]
7.0リッターV8ツインターボ×軽量カーボンボディ まずは、750馬力を絞り出すエンジンこそサリーンの真骨頂かと。フォード製の巨大な7.0リッターV8エンジンに、ギャレット製のターボをツイン装備。しか[…]
宣伝一流、販売三流で経営が悪化 全日本、そして海外でもモトクロスライダーとして活躍していた吉村太一が、レースを引退してライダーズスポットタイチ(以下アールエスタイチ)を創業したのは1975年のことだ。[…]
- 1
- 2










































































