ホンダは、経済性に優れた並列2気筒エンジンを搭載し、デュアルクラッチトランスミッション=DCT搭載仕様もラインナップするクロスオーバーモデル「NC750X」をマイナーチェンジし、2025年モデルとして2025年2月10日に発売すると発表した。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ) ●外部リンク:ホンダ
外装デザイン&素材ほか細部にわたり多数のアップデート
ホンダは「NC750X」をマイナーチェンジ。通常の燃料タンク位置に容量23Lの収納スペースを設け、欧州では半数のユーザーが選択するというDCT仕様もラインナップする人気のクロスオーバーモデルに、細部まで多くのアップデートを施した。すでに欧州で発表されていたが、今回は国内モデルの正式発表だ。
2025年モデルでは、フロントスクリーンと外装の一部にDURABIO(三菱ケミカル製のバイオ由来プラスチック)を採用し、ボディワークもスッキリしたものに改められてシャープな出で立ちになった。LEDヘッドライトも配光特性を見直し、夜間走行の安心感を向上した新デザインだ。
新採用の5インチTFTディスプレイは、2025年モデルのホンダ車が多く採用するのと同じくHonda RoadSyncでスマートフォン接続が可能であり、左ハンドルバーにはスイッチボックスの更新とともに4方向トグルスイッチも新設された。
前傾シリンダーとロングストローク設定が特徴の並列2気筒エンジンは、基本部分をそのままに、デュアルクラッチトランスミッション(DCT)に2025年のアフリカツインと同等のクラッチ油圧制御システムを導入することで発進および10km/h以下の低速域での応答性を向上している。
車体まわりでは、フロントブレーキをシングルディスク→φ296mmダブルディスク化するとともに、アキシャルマウントの2ポットキャリパーを装着。前後17インチのホイールはより軽量なデザインのものに変更された。
3つのライディングモードを提供する電子制御スロットルやカスタム可能なパワーデリバリー、エンジンブレーキ、トラコンなどは前作より継承。DCTはシフトスケジュールを4パターンから選択でき、MT仕様もアシスト&スリッパークラッチなど継続採用している。
価格は7万3700円~7万9200円上昇して99万7700円/106万9200円に。発売日は2025年2月10日だ。
HONDA NC750X / Dual Clutch Transmission[2025 model]
通称名 | NC750X | NC750X DCT |
車名・型式 | ホンダ・8BL-RH23 | ← |
全長×全幅×全高 | 2210×845×1330mm | ← |
軸距 | 1525mm | 1530mm |
最低地上高 | 140mm | ← |
シート高 | 800mm | ← |
キャスター/トレール | 27°/110mm | ← |
装備重量 | 216kg | 226kg |
エンジン型式 | 水冷4ストローク 並列2気筒SOHC4バルブ | ← |
総排気量 | 745cc | ← |
内径×行程 | 77.0×80.0mm | ← |
圧縮比 | 10.7:1 | ← |
最高出力 | 58ps/6750rpm | ← |
最大トルク | 7.0kg-m/4750rpm | ← |
変速機 | 常時噛合式6段リターン | 電子式6段(DCT) |
燃料タンク容量 | 14L | ← |
WMTCモード燃費 | 26.5km/L(クラス3-2、1名乗車時) | ← |
タイヤサイズ前 | 120/70ZR17 | ← |
タイヤサイズ後 | 160/60ZR17 | ← |
ブレーキ前 | φ296mmダブルディスク +2ポットキャリパー | ← |
ブレーキ後 | φ240mmディスク +1ポットキャリパー | ← |
価格 | 99万7700円 | 106万9200円 |
車体色 | 灰 | 灰、赤、黒 |
発売日 | 2025年2月10日 | ← |
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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