
孤高のイタリアンブランド・ビモータから、とんでもないクロスオーバーモデルが日本に上陸する。カワサキ「Z H2」譲りの200馬力スーパーチャージドエンジンに、ビモータの代名詞とも言えるハブセンターステアリングを組み合わせた「TESI H2 TERA」だ。価格は驚愕の638万円。既存のアドベンチャーバイクとは全く次元の違う、まさに「走る芸術品」と呼ぶにふさわしい至高の1台。その圧倒的なポテンシャルを紐解いていく。
●文:ヤングマシン編集部 ●写真/外部リンク:bimota
アドベンチャー特有の「ノーズダイブの恐怖」を過去にするハブステア
背が高くサスペンションのストローク量が長いアドベンチャーバイクは、ツーリングで快適な反面、ハードブレーキング時にフロントが大きく沈み込む「ノーズダイブ」の恐怖が常につきまとう。あのグラグラとする挙動に不安を覚え、思い切った操作を躊躇してしまうライダーは少なくないはずだ。
そんな悩みを根本から消し去るのが、このマシン最大の特徴である「TERAステアリングシステム」だ。フロントのステアリング機能とサスペンション機能を完全に分離させるハブステアリング構造により、激しいブレーキング時でも車体の姿勢変化を最小限に抑制。まるで地面に吸い付くかのような、滑らかで精密なコーナリングと圧倒的な安心感を提供してくれるというわけだ。
200馬力の暴力を手懐ける、計算し尽くされたバランスと電子制御
心臓部に宿るのは、Z H2譲りの1万1000rpmで200PSを発揮する998cm³並列4気筒スーパーチャージドエンジン。スロットルをひねった瞬間に空気を切り裂くような異次元の加速を見せるが、決してライダーを振り落とすような野蛮なマシンではない。
スーパーチャージドエンジンを車体の中心に据え、前後重量配分はスポーツモデルの理想とも言える52.5:47.5に設定。さらにIMU(慣性計測装置)を軸としたカワサキの先進電子制御フルパッケージが、トラクションからブレーキまでを緻密にコントロールする。アップライトで快適なポジションのまま、この猛烈なパワーを優雅に操る悦びは、他のどのバイクでも味わえないだろう。
638万円という価格に納得してしまう、狂気のクラフトマンシップ
「638万円」という価格設定に驚くかもしれないが、装備を見れば納得せざるを得ない。ボディワークはスーパーカーと同じオートクレーブ設備で焼かれたドライカーボン製。足元にはOZレーシング製の専用鍛造ホイールと、このマシンのためだけにアンラス社と共同開発された「270km/h認証」のデュアルパーパスタイヤを履く。
前後のサスペンションはハイグレードなオーリンズ製TTX36。マフラーも専用開発されたアクラポヴィッチ製のチタンサイレンサーがおごられている。イタリア・リミニの工房でマエストロたちが一台ずつ手組みする、妥協なきクラフトマンシップの結晶。この究極のクロスオーバーは、2026年7月1日より日本で販売が開始される。あなたのガレージを美術館に変える至宝を、その目で確かめてみてほしい。
bimota TESI H2 TERA COLOR
bimota TESI H2 TERA SPECS
| エンジン種類 | 水冷4ストローク並列4気筒スーパーチャージドエンジン / DOHC4バルブ |
| 総排気量 | 998cm³ |
| 最高出力 | 147.1kW(200PS)/ 1万1000rpm |
| 最大トルク | 137.0N・m(14.0kgf・m)/ 8500rpm |
| 全長×全幅×全高 | 2125mm × 910mm × 1390mm(※スクリーンハイポジション時 1438mm) |
| 軸間距離 | 1455mm |
| 最低地上高 | 174mm |
| シート高 | 820mm |
| 車両重量 | 244kg(装備重量) |
| 燃料タンク容量 | 19L |
| フロントサスペンション | 鋳造アルミニウム合金製スイングアーム、オーリンズ製TTX36ショック |
| フロントブレーキ | ブレンボ製モノブロックキャリパー「Stylema」 デュアルディスク |
| タイヤサイズ(前 / 後) | 120/70ZR17 / 190/55ZR17 |
| 生産国 | イタリア共和国 |
| メーカー希望小売価格 | 638万円(10%消費税込) |
| 発売予定日 | 2026年7月1日 |
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(ビモータ)
乗りやすさなんて関係ない!? 保安部品付きレーシングマシン ビモータとカワサキがワールドスーパーバイクに参戦するために「BbKRT(Bimota by Kawasaki Racing Team)」を結[…]
サーキット激走も無問題! 新時代のアドベンチャー 2019年にカワサキがイタリアのビモータと資本提携し、最初に登場したのがNinja H2のエンジンを搭載した「TESI H2」。そのハブセンターステア[…]
7/1:ビモータ「TESI H2 TERA」 カワサキ「Z H2」譲りの200PSスーパーチャージドエンジンと、ビモータ伝統のハブセンターステアリングを融合させた究極のクロスオーバー。ノーズダイブを抑[…]
カワサキ伝統「Z」の血脈を受け継ぐ人気モデル・Z900RSの3兄弟が揃い踏み! まず注目したのはZ900RS。1970年代に一世を風靡したカワサキの名車・Z1/Z2。いわずもがな、そのシルエットを21[…]
エンジンには「ニンジャZX-4RR」搭載の400cc並列4気筒を採用 ビモータ「KB399」シリーズは、カワサキ「ニンジャZX-4RR」に搭載されている399cc並列4気筒エンジンと、ビモータの独創的[…]
人気記事ランキング(全体)
夏の急な豪雨にも備える、コンパクトなイエローフォグ 夏は大気の状態が不安定になりやすく、ツーリング中に突然、雨が激しくなることも珍しくない。近年は局地的な大雨、いわゆるゲリラ豪雨も増えており、走行中に[…]
【第1位:奇跡の2ストVツインがついに公道へ】 奇跡の公道走行可能な2ストロークVツインフルカウル、ヴィンス「ドゥエチンクアンタ」デリバリー開始の記事が堂々の1位を獲得した。最高出力83HP、車重わず[…]
600台が夢を追った”アマチュアの甲子園”と彼女たちの夏 1980(昭和55)年にスタートした「鈴鹿4耐ロードレース」は、またたく間にバイクブームに沸く若者たちの情熱の受け皿となった。1980年代後半[…]
【XSR155概要】原付二種から軽二輪に昇格! 日本では2026年6月30日に新発売されたヤマハのXSR155は、2023年12月から導入されているXSR125の兄弟車。 車体設計は155と125で基[…]
最大のトピックは「ペダルの廃止」。法改正の恩恵で本来の無骨なスタイルへ原点回帰! スクーターといえばいまやプラスチックのカウルで覆われているのが当たり前だが、その真逆をいったのがホンダのズーマー。外装[…]
最新の投稿記事(全体)
スーパーチャージャーがもたらす異次元の加速フィール 初登場時から変わらない、圧倒的な存在感は健在だ。カワサキの「Z H2 SE」が、2027年モデルとして2026年9月5日に発売される。 このマシンの[…]
関係各社13社 メディア4媒体、50人以上を集めた大試乗会を開催! アライヘルメットが、“那須モータースポーツランドを貸し切って新作ヘルメットの体験走行会を行う”と聞いたとき、驚きを隠せなかった。 こ[…]
製作費230万超、脳がバグるCB750Four再現 第18回モンキーミーティングで1位に輝いた、CB750Fourの124ccスケールダウンカスタムが凄まじい完成度だった。製作期間4年半、費用は実車が[…]
夏の猛暑が招く「空気圧高すぎ」のブラインドスポット 多くのライダーは「空気圧は自然に減るもの」と思い込んでいる。そのため、しばらく放置していても「少し減っているくらいだろう」と楽観視しがちだ。しかし、[…]
記憶の底に眠る「あの相棒」たちとの再会 かつて、我々の心を鷲掴みにし、熱狂の渦へと巻き込んだ名作たちがある。熱狂的なスーパーカーブームを牽引した『サーキットの狼』。主人公・風吹裕矢が駆る「ロータス ヨ[…]
- 1
- 2







































