
毎年、春に開催される大阪/東京/名古屋モーターサイクルショーでは、国内外ブランドが最新モデルや新技術を競って披露されるが、今年の東京でのBMWモトラッドの目玉のひとつとなったのは、自動変速システム「ASA(Automated Shift Assistant:オートメイテッド・シフト・アシスタント)」を搭載した複数のモデルたちだ。
●文/写真:ヤングマシン編集部
「左手の自由」を手に入れた最新シリーズを積極展開。その主役はASA搭載「R1300RS」
バイクの楽しさはそのままに、クラッチ操作だけを機械にお任せする「ASA」は、コンピューターと電気駆動のアクチュエーターが、ライダーに代わって最適にクラッチを制御するBMWの最新メカニズム。R1300GS アドベンチャー(2024年)から搭載が始まった機構だ。
クラッチレバーを廃しながらも、ライダーの意思によるシフト操作を可能としてくれる画期的な機構であり、自動化しつつも、スポーツ走行の醍醐味を損なわないことで注目を集めていることはご存知のことだろう。
ASAの採用により、機械による正確な変速がスムーズな加速と安定走行を実現。それでいてフットレバーによるマニュアル操作も可能なことも強みになっている。
今回の東京モーターサイクルショー・BMWブースには、約20台もの2026最新モデルが展示されていたが、最もいいポジションを占めていたのが、ASAを搭載した水冷1300ccボクサーエンジンモデル、R1300シリーズだ。
「クラッチレバーからの解放」がされた最新2026モデルでは、アドベンチャーの「GS」や、ツアラー色がより強くなる「RT」、ネイキッドの「R」など、個性豊かなモデルが勢揃いするが、中でも多くの来場者が目を留めていたのが、スポーツ走行とツーリングのバランスに優れる「RS」だった。
RSは「駆けぬける歓び」を、最もダイレクトに体現するスポーツツアラー。鍛え抜かれたルックスと軽快な走りを予感させるスタイリングに加え、ハンドル位置は快適性とスポーツ性を両立するよう最適化されている。
RTほど巨大ではないが防風性の高いカウルを持ち、ハンドル位置もGSやRTより少し低めのRSは、旅も峠もこなす優等生的な立ち位置が魅力。
加えて車体後部にレーダーセンサーを装備し安全性を格段に向上させているほか、アクティブクルーズコントロール(ACC)により、車間距離の自動調整機能も用意されているなど、気楽に荷物を積んで遠乗りを楽しみたいライダーにとって、最適なキャラが与えられている1台だろう。
BMW伝統の水平対向2気筒ボクサーエンジンを搭載。排気量は1300ccで、最高出力は145PS、最大トルクは149Nmを発揮。最高速度は245km/hとなる。
撮影車にはOP装備のデュアルチタンマフラー(ブラック)が装着。
伝説の「G/S」が現代に転生。最新アドベンチャーも披露
また2025年に発表された、ヘリテイジとオフロード性能を融合させたネオクラシックモデルとなる「R12 G/S」も、今回の目玉のひとつ。R nineTベースから、フルモデルチェンジしたR12ベースに進化した現代G/Sとも言える。
「R12 G/S」は1980年のR80 G/Sをルーツに持つアドベンチャーモデル。撮影車のGSスポーツには18インチのリヤホイール・タイヤやエンデューロパッケージプロが装着される。
ワンピース構造のスチールチューブラーフレームは、オフロードでの操縦性を重視したG/Sモデル専用設計となるほか、1980年代の初代R80 G/Sを彷彿とさせる、丸目ヘッドライトや赤いシート、当時のカラーリングをオマージュした外装も印象的。
エンジンは伝統的な空油冷ボクサーとなり、フロントに21インチの大径ホイール、リヤに17インチまたは18インチを採用することで、最低地上高240mmを確保。スタイリングのみならず、走行性能でも往年の名機の味わいを感じさせてくれる、硬派な1台になっている。
R12 G/Sには専用設計となるスチールチューブラーフレームを採用。ステアリングヘッドを高く、前方に配置することで、ハンドリング性能を高めている。
最新の電子制御技術が組み合わされる1169cc2気筒の油空冷エンジンは、フレーム中央部にセットする伝統的なポジションにセットされる。
ライトブルーとダークブルーのグラフィック、車体と一体化したレッドのシートで構成される「ライト・ホワイト」は、G/Sの原点を象徴するカラーリング。
今回のショーでは、ASAを搭載した最新鋭のR1300シリーズが「未来」を提示する一方で、このR12 G/Sのような「不変のスタイルと冒険心」を象徴する1台も展示されるなど、BMWのバイクに興味を覚える、ベテランから若手ライダーまで、幅広いターゲット層にアピールする内容となっていた。
R1300RTや世界的に人気のGS系、国内20台の限定車も
そのほか注目を集めていたモデルたちも、掲載しておこう。M1000 XRの限定車については、当日は壇上に飾られ跨ることはできなかった。
「R1300RT」は快適なツーリングを楽しめる装備がプラスされたツアラーモデル。
多くのMパーツを装備する「M1000 XR」。展示されていた「M1000 XR Aurelius Green Edition(カラー:アウレリウス・グリーン・メタリック・マット)は、国内20台のみとなる限定モデル。
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