●文/写真:モトメカニック編集部 ●外部リンク:ワイズギア
ワイヤーの動きが悪くなる前にグリスを注入
スロットルやクラッチを操作するワイヤーは、ライダーの意思を正確に伝達できることが重要。最近のバイクは、錆びにくいステンレスインナーとアウターワイヤー内側の樹脂製ライナーによって、スムーズな作動性とサビへの耐久性は向上しているが、屋外保管や雨天走行などでホコリや水分が入ることで、作動性が悪化したりサビが発生する。
テフロン製やポリプロピレン製のライナーも、強く擦れる曲がり部分でライナーの表面が削れると抵抗が増大することがある。
そんな事態を避けるには、動きが悪くなる前にワイヤーグリスを注入して、泥/ホコリ/水分を取り除きながら潤滑性を確保するのが最善策だ。
ヤマルーブのワイヤーグリースには、フッ素樹脂微粉末が配合されている。いわゆるテフロンの商標で知られるフッ素樹脂は、摩擦係数がきわめて低く、固体潤滑剤として使用した際の減摩効果は抜群なのだ。
さらに防錆剤を含むことで雨水の浸入にも強い。一般の防錆潤滑剤やエンジンオイルでも一定の効果はあるが、ワイヤー専用に開発された潤滑剤には優位性があるので、専門のグリスを選択しよう。
ワイヤーグリースを使用する際のポイントは、古いグリースが注入する反対のレリーズ側から排出されるまで躊躇せず思い切り注入すること。インナーワイヤーと樹脂製ライナーの隙間にグリースが行き渡ることでフリクション低下と防錆力が得られるのだ。
愛車のワイヤーがスチール製インナーを採用している場合は、より頻繁にメンテナンスを行うようにしよう。
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