
ごめんなさい。リトルカブのエンジントラブル、まだ終わっていませんでした。以前「プラグ掃除でエンジンが始動するようになった」とレポートしましたが、どうやらそれだけでは解決していなかったようです。アイドリングはするものの、アクセルを開けると「ボボッ、ボボボッ…」といった感じで回転が上がりません。さらに「パンパンッ」とアフターファイアも発生します。マフラーからは黒煙も出ている状態。どうやら失火している症状っぽいんですよね~・・・。ハテさて、原因はどこにあるのでしょうか?
●文:ヤングマシン編集部(DIY道楽テツ)
直ってなかったよリトルカブ
以前、エンジン始動不良になったリトルカブ。スパークプラグを“奥まで”掃除してエンジン始動。太く青白い火花が復活して「やった!原因はカーボンだったか!」と小躍りしていたワタクシ。
エンジンがかからなくなった! うちの次男が乗るリトルカブくん、最近どうにもエンジンのかかりが悪いのです。どうやら、ちょっと興味深い始動不良のトラブルに見舞われてるっぽいのです。 「ガソリンタンク」・・[…]
だが、しかし。ごめんなさい。まだ終わってませんでした。
たしかにエンジンはかかるようになりました。キック一発で始動して、アイドリングも安定してるのですよ。
ところがアクセルを開けると「ボボッ…ボボボッ…」ってなっちゃってエンジンの回転が上がらない。
そのままアクセルを開けたり緩めたりしていると「パンッ!パンパンッ!」と、アフターファイアが出る始末。
そして、マフラーからは黒煙が出てきます。黒い煙がポンポン船の煙突のようにパルス感を伴ってボッボッ、ボボボッ!と出てくる。
・・・あらま。黒煙が出るということは、ガソリンが燃えきっていないということ。
つまり、失火。
混合気は入っている。でも燃えきってない。だから黒煙。そしてパンパン言う。そうなる理屈は分かる。でも、その原因はなんでしょうか・・・?
失火の原因を探してみる作業
最初に疑ったのがキャブレターの「燃料が濃い」可能性。スロー系も、メイン系も、薄くしていっても黒煙も収まらない。逆に薄くしすぎると黒煙出るくせに息つき起こしちゃう。
引いてダメなら押してみろってことで、今度は逆に燃調を濃くしたら今度は面白いぐらいに黒煙が濃くなった。つまりどっちに振っても症状は変わらない。うーむ。キャブレターじゃなさそうだね。
となると、残るは「点火」かな?
幸いこのリトルカブというバイクは、割と適当なCDIを使っても走っちゃうアバウトさです。近似エンジンのCDIをいくつか試してみましたが・・・。
結果は変わらず。あれ? ちょっと嫌なカンジですね。CDIじゃないとなると、次はピックアップか?ジェネレーターか? いや待て。もっと単純なところをチェックしましょう。
そう。イグニッションコイルだ。
イグニッションコイル交換で事故発生
リトルカブのイグニッションコイルはちょいと面倒な場所にありましてね。
このバッテリーボックスの取り付けボルトを外して。
配線に気を付けながらボックスを引き抜きます。
すると、フレーム内部の奥のほうに・・・。
あった。イグニッションコイル。バッテリーボックスに若干押し込まれるような微妙な位置に取り付けられているのですが、外側に出ているナットを緩めれば外すことができます。
プラグコードがエンジンのフレームの間を文字通り縫うように通っているので、プラグコードを押し込みつつ徐々に引っ張って、引っ張って、
はい、イグニッションコイルが取れまし・・・「ポロッ」。
…ホエ? 取れたと思ったら、予想外のトコが「取れ」た!
失火の原因はお前かーーーーーー!!!!!!!!!!!!
エンジンあっさり復活
ストックしていた新品のイグニッションコイルを
そそくさと取り付けて
キックペダル踏み込んだら
あっさりと始動しました。
始動性、良好。アクセル開けると、元気に吠えます! びゅんびゅん回転数が上がります!!
マジか~。
トラブルを共有しときます
今回、エンジン回転が上がった時に点火が追いつかない原因は、どうやらプラグコードとイグニッションコイルの接続が甘くなって抵抗が増大していた模様です。
そうするとどういうことが起きるかというと・・・アイドリング程度の低回転では、なんとか火は飛ぶ。
でも回転数が上がると点火回数が増える。すると、火花のエネルギーが足りなくなってくる。もしくは瞬間的に失火する。
結果として回転が上がらない、未燃焼ガスが出る、黒煙、アフターファイア。・・・うん、全部説明がつきますね。
しかも火花が弱ければ、プラグにカーボンが溜まるのも当然。前回の“カーボン大量発生”もここに繋がっていたのです。
なるほど。すべてが一本の線で繋がった瞬間。「なんだそんなことか」って思えるのはけっきょくトラブル解決したあとなんですよね~・・・。はあ~ヤレヤレ。
今回の教訓
エンジンがかかるからといって、点火系が正常とは限らない。アイドリングするからといって、高回転も問題ないとは限らない。「かかるけど回らない」。これ、点火系トラブルの典型パターンのようです。
- エンジンが回らない
- 黒煙出る
- パンパン言う
この3点セットが揃ったら、イグニッションコイルと接続部が疑わしい。これまで、プラグコードとプラグキャップの接続が緩んだり痛んでいたケースはいくつも経験あったのですが、イグニッションコイルとプラグコードの接続が緩んでいたのはレアなケースでしたね。
いや~ほんと、いろいろありますな。またひとつ、勉強になりました。
もし同じ症状で困っている方がいたら、プラグコードのキャップ側のみならずコイル側もぜひ疑ってみてください。それで解決したならば、ワタクシのケアレスミスも少しは報われるってもんです。
この記事が皆様の参考になれば幸いです。今回も最後まで読んでいただきありがとうございました~!
私のYouTubeチャンネルのほうでは、「バイクを元気にしたい!」というコンセプトのもと、3日に1本ペースでバイクいじりの動画を投稿しております。よかったら遊びにきてくださいね~!★メインチャンネルはコチラ→「DIY道楽」 ☆サブチャンネルもよろしく→「のまてつ父ちゃんの日常」
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(メンテナンス&レストア)
ドラムブレーキの固着がレベチだった件 古いバイクのレストアってまったく同じものはなくて、それぞれ車体ごとの「テーマ」みたいなものがあるようなのですがこちらのヤマハのポッケは、どうやら「固着」がテーマら[…]
始まりは車検の不合格 ごめんなさい。25万キロもの間、放置してしまい申し訳ありませんでした・・・! でもね。車ってエンジンが丈夫すぎるから、知らず知らずのうちに「放置」しちゃったりしていませんか? 我[…]
摺動部のコンディションをチェック フロントフォークのレストアで大切なのは「シールと摺動部」のサビ状況。今回紹介する車両はいずれにしても、分解メンテナンスとインナーチューブは、磨き込みが必要不可欠な車両[…]
“過剰性能”というコンセプト 第18回モンキーミーティングの会場を沸かせたリトルカブベースのカスタムマシンがある。その核となるのは「過剰性能」という明確なコンセプトだ。通常の車両開発では、性能は用途に[…]
最新の関連記事(工具)
ガレージのインテリアにも適したカギ付き大容量7段引き出し収納 整理整頓や紛失防止、作業効率アップなど機能面でのメリットが多いのはもちろん、モチベーションアップに果たす役割も大きいのがツールキャビネット[…]
プロ品質の耐久性と携帯性を兼ね備えた折りたたみ式六角レンチ バイクの整備では、カウルやレバー、ハンドル周辺、アクセサリーパーツなど、六角穴付きボルトを使用する場面が数多くある。そのため、六角レンチはラ[…]
もう床にぶちまけない。取り出しを極める2つの方式 結束バンドを使う際、誰もが一度は経験するのが「袋から取り出す際のぶちまけ大惨事」である。袋の上部をまっすぐ切り取って開封するのが一般的だが、これだと急[…]
3Dプリンターで特殊工具が作れる 「3Dプリンターで工具を作ることはできるのか?」 はい、作れます。ていうか実際に作って、ちゃんと使えました! 今回はそのレポートでゴザイマス。今回、3Dプリンターで作[…]
久しぶりにバイクを動かそうとしたら… えっとですね。しばらくの間、愛車のヤマハDT50に乗れていなかったのですよ。で、久々に乗ってみようかと思いまして、駐輪場から引っ張り出そうとしたわけです。 そした[…]
人気記事ランキング(全体)
技術的チャレンジ精神の結晶 まずは、特徴的なスタイリングこそボーラの目玉。ウェッジシェイプの鋭利なプロポーションでありながら、ステンレス製ルーフの質感や柔らかなリアフェンダーの曲線に、ジウジアーロの気[…]
83馬力へと進化した、完全新設計の2ストロークVツイン まず注目したいのは、なんといっても現代の環境規制に適合しながら公道を走れる完全オリジナルの水冷2ストローク250ccVツインエンジンだ。 ヴィン[…]
小型ボディに必要な情報を凝縮したデジタルメーター 「電気式スピード&タコメーター CUBE」は、縦横約50mmというコンパクトなスクエアボディを採用した電気式メーターである。 スピードメーターはデジタ[…]
オーリンズとブレンボがもたらす、至高のスポーツ性能 「クラシカルなバイクは雰囲気を楽しむもので、本気のスポーツ走行には向かない」。そんな先入観を、スピードツイン1200 TFCは心地よく裏切ってくれる[…]
Eクラッチ搭載で進化する大人気モデルが抱える収納の悩み 2017年の発売以来、圧倒的な支持を集め続けるクルーザーのレブル250。そして、その基本コンポーネントを共有しつつ、アップマフラーや19インチフ[…]
最新の投稿記事(全体)
「走行中の音声操作、もっと快適にならない?」 バイクパーツ大手「デイトナ」から、ライダー必見のプロジェクトが発表されました! オートバイ用MESHインカムとして注目の「RESO Pilotシリーズ」。[…]
世界選手権を戦うBMWオフィシャルチームを支えた25歳の若きメカニック 3位表彰台を獲得したBMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAM。いわゆる”ワークス”と呼ばれるこのチーム[…]
従来の弱点を克服!新「メタルタイプ」ここが凄い 株式会社プロトから、世界的なマウントブランド「RAM MOUNTS(ラムマウント)」の新製品『フォークステムウェッジベース メタルタイプ』の発売が開始さ[…]
圧巻な整備力でちょい古でも大安心 カワサキのZシリーズや2ストロークのマッハを筆頭に、バイク好きを鷲掴みにする絶版車。それはハーレーダビッドソンの世界でも同様。最新の2026年モデルが魅力的なのは間違[…]
台湾のカリスマが手がけた、黒と金の妖艶な世界 「誰も乗っていない、圧倒的なオーラを放つ本格カスタムバイクを手に入れたい」。そんな熱い情熱を持つライダーにとって、この限定車はまさに理想の具現化といえる一[…]
- 1
- 2





















































