
カワサキ「Z900RS」が東京モーターショーで世界初公開されたのは2017年秋、つまり今から7年前だ。翌年の2018年からは国内販売ランキング・401cc以上クラスのトップをひた走るZ900RSだが、今も衰えぬ人気車の歴代カラーリングを振り返ってみたい。まずは2018年モデル、火の玉編だ。
●文:ヤングマシン編集部
全貌が明らかになった2017年10月25日
ヤングマシン誌でそれまでスクープを継続的にお送りしてきたZ900RSが、2017年の東京モーターショーの事前発表会で初お披露目された(一般初公開日は10月27日)。ベース車両はストリートファイタースタイルのZ900だが、1972年に登場したZ1(900 SUPER 4)および1973年登場のZ2(750RS)をモチーフにカワサキらしい風格と普遍的なデザインが与えられ、鮮烈なデビューを飾ったのは記憶に新しい。
最初にラインナップされたのはもちろんZ1・Z2イメージの「キャンディトーンブラウン×キャンディトーンオレンジ」、通称“火の玉”カラーだ。サブカラーには「メタリックスパークブラック」も揃え、発売は2017年12月1日だった。
そして翌年の3月1日には、ビキニカウル、ローハンドル、専用シートなどを装着したカフェレーサースタイルの「Z900RS CAFE」も発売。こちらは往年のアメリカンスポーツを思わせる「ヴィンテージライムグリーン」と、もう1色は「パールストームグレー」とされた。いずれもホワイトのストライプが特徴だ。
共通する主な特徴は、空冷エンジンをイメージしたシリンダーフィン、Z1をモチーフにしたエンジンカバー&クラッチカバー、現代のパフォーマンスを実現するφ41mm倒立フロントフォーク&ホリゾンタルバックリンク式リヤサスペンション、カワサキトラクションコントロール(KTRC)、アシスト&スリッパークラッチ、フルLED灯火類など。国内仕様は800mmのシート高が与えられ(欧州仕様は835mm)、ETC2.0車載器も標準搭載。
これらの仕様は、令和2年排出ガス規制に適合した2023年モデル以降もほぼ変わらずに継承している。
モチーフとなったZ1・Z2は、ショートピッチの燃料タンク形状とオレンジの塗色から「火の玉オレンジ」と呼ばれたカラーリング。これが伝説のはじまりだった。
【KAWASAKI Z1 900 SUPER4[1972]】■空冷4ストローク並列4気筒 DOHC2バルブ 903cc 82ps/8500rpm 7.5kg-m/7000rpm ■タイヤF=3.25-19 R=4.00-18 ※輸出モデル
【KAWASAKI Z2 750RS[1973]】■空冷4スト並列4気筒 DOHC2バルブ 746cc 69ps/9000rpm 5.9kg-m/7500rpm ■230kg(乾) ■タイヤF=3.25-19 R=4.00-18 ●発売当時価格:41万8000円
KAWASAKI Z900RS[2018年モデル]
主要諸元■全長2100 全幅865 全高1150 軸距1470 最低地上高130 シート高800mm(各mm) 車重215kg(装備)■水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ 948cc 111ps/8500rpm 10.0kg-m/6500rpm 燃料タンク容量17L■タイヤサイズF=120/70ZR17 R=180/55ZR17 ●発売時価格:黒=129万6000円/茶×橙=132万8400円(消費税8%込み) ●色:茶×橙、黒 ●発売日:2017年12月1日
KAWASAKI Z900RS CAFE[2018年モデル]
主要諸元■全長2100 全幅845 全高1190 軸距1470 最低地上高130 シート高820mm(各mm) 車重217kg(装備)■水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ 948cc 111ps/8500rpm 10.0kg-m/6500rpm 燃料タンク容量17L■タイヤサイズF=120/70ZR17 R=180/55ZR17 ●発売時価格:135万円(消費税8%込み) ●色:緑、灰 ●発売日:2017年12月1日
KAWASAKI Z900RS CAFE[2018 model]ヴィンテージライムグリーン
元ネタはこのへん? 白いラインを黒いストライプで挟むというカラーリング技法は、KR250/350やKR1000といった、‘70〜80年代の伝説的カワサキ・レーシングマシンの数々を想起させる。写真は上が1981年型、下が1983年型だ。この公道レプリカと言えるゴディエ・ジェヌー1135Rなども存在した。
欧州仕様 Z900RSシリーズ
Z900RSのシート高835mm以外はほぼ国内仕様と同じ。一部のカラーリングは国内仕様に設定されていないものだ。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(Z900RSシリーズ)
SHOWAハイパフォーマンスシリーズキット体感試乗キャンペーン 東京都練馬区のK’s STYLE(ケイズ・スタイル)では、カワサキZ900/Z900RS用の高性能サスペンション「SHOWAハイパフォー[…]
※Z900RSの最新相場情報は記事末に掲載しています。 2018モデル:「Z900RS」デビュー! Z1/Z2へのオマージュ&“火の玉”の衝撃 2017年の東京モーターショーで鮮烈なデビューを飾ったカ[…]
大型二輪免許は18歳から取得可能! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外には“AT限定”免許も存在する[…]
カワサキモータースジャパンは、2025年3月に開催予定の「第41回大阪モーターサイクルショー2025」「第52回 東京モーターサイクルショー」、4月に開催予定の「第4回名古屋モーターサイクルショー 」[…]
2018年モデル:Z1/Z2モチーフ 発売は2017年12月1日。モチーフとなったZ1・Z2は、ショートピッチの燃料タンク形状とオレンジの塗色から「火の玉オレンジ」と呼ばれたカラーリング。これが伝説の[…]
最新の関連記事(カワサキ [KAWASAKI] | 新型ヘリテイジ/ネオクラシック)
大型二輪免許は18歳から取得可能! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外には“AT限定”免許も存在する[…]
2018年モデル:Z1/Z2モチーフ 発売は2017年12月1日。モチーフとなったZ1・Z2は、ショートピッチの燃料タンク形状とオレンジの塗色から「火の玉オレンジ」と呼ばれたカラーリング。これが伝説の[…]
ステルス火の玉にグリーンボールが追加 参考:ZEPHYR1100/ZEPHYR750/ZEPHYRχ 2024年9月時点では、キャンディトーンレッドの設定のみだったが、2024年12月にはメタリックデ[…]
大型二輪免許は18歳から取得可能! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外には“AT限定”免許も存在する[…]
水平ゴールドラインのニューカラーが2色展開しSEも同時発表、半年後には50周年車! カワサキは2021年8月にZ900RS/カフェの2022年モデルを発表。Z900RSには1975年型Z1Bで採用され[…]
人気記事ランキング(全体)
ネットで注文できる1サイズ&1プライスガレージ。完成状態で運搬されてクレーンで据え置きされる サンデーメカニックなら誰もが知る工具ショップ・アストロプロダクツのホームページ上に「BIKE小屋」という商[…]
バイクライフを変えるスマートナビ「AIO-6シリーズ」 「AIO-6シリーズ」は、従来のバイク用ナビゲーションシステムが「道案内」や「車載モニター」に限定されていたのに対し、4G通信技術を搭載している[…]
昔の日本で大型輸入車に乗れるのは非常に限られた人だけ 現在の日本では様々な輸入車が当たり前のように走っているけど、昔は世界で1番厳しいとされた認証型式の取得や車検制度という高い壁があり、日本を走る外車[…]
完全に消える? それとも復活する? ホンダの名車CB400スーパーフォアが生産終了になって今年ではや3年目。入れ替わるようにカワサキから直列4気筒を搭載する「Ninja ZX-4R」が登場し、唯一無二[…]
バイクは性能だけじゃない。大胆に温故知新を貫いた 1馬力でも高く、0.1秒でも速く…。1980年代後半、そんな熱狂にライダーは身を焦がしていた。レースでの勝利を至上命題にしたレーサーレプリカが世に溢れ[…]
最新の投稿記事(全体)
ヤングマシン電子版2025年7月号 [特集] バイク界の近未来を斬る! The Times They Are A-Changin’時代を変えるべく、さまざまなテクノロジーや新モデルが発表されています。[…]
トランクレス仕様が廃止された「ツアー」のみのラインナップに 1975年に初代ゴールドウイングGL100が誕生してから40年以上が経ち、2018年のフルモデルチェンジではフロントにダブルウィッシュボーン[…]
ホンダCBR600RR(2020) サーキット試乗レビュー 戦闘力と乗りやすさの最適バランスがここに 最後のモデルチェンジから7年ぶり! ホンダCBR600RRも控えめながらウイングレットを装備し、電[…]
[1989] ZR400-C1:爆発的ネイキッドブームを創出 1989年4月25日発売 ZR400-C1主要諸元 ■空冷4スト並列4気筒DOHC2バルブ 399cc 46ps/11000rpm 3.1[…]
「バイクのスプロケットの交換タイミングはいつなんだろう?」 これは、バイク仲間や先輩、バイク屋さんやバイク雑誌などでも昔からとずっと語られてきたことで、今ではインターネット検索すればいくらでも情報が出[…]
- 1
- 2