カーボンサイレンサーの“艶再生”してみない?【ヨシムラおすすめのコーティング剤を試してみた】

転倒傷で割れたりはしてないけど、紫外線による経年劣化で艶がなくなった…なーんてカーボンサイレンサーありませんか? 実は白っぽさを除いて艶を取り戻す方法があるんです。塗るだけ簡単でしかも最長一年という長持ちっぷり。ちょいとお高いですがコスパはいいですよ~!
●文/まとめ:ヤングマシン編集部(DIY道楽テツ)
24年前のカーボンサイレンサーの艶を取り戻したい
カーボンサイレンサーが、好きです。
今はチタンだったりインコネルだったり、七色に輝いていたりとイロイロありますが、筆者はカーボンサイレンサーがすきなのですよ。できれば丸くて細くて長いのがいいなぁ~・・・ってのは世代なのかな。
何を突然と思うかもしれませんが、ただいま初期型SR400のレストア中。
このSRにはカーボンサイレンサーが使われたヨシムラサイクロンが装着されています。
かろうじて割れなどはないものの、さすが24年前のモノ。もうすっかり艶をなくしていて、白っぽくなっています。思い入れもあるマフラーなのでこのサイレンサーの艶を取り戻してみてみたいのですよ。
ちなみに、二液ウレタン塗装のクリアを吹き付ければ一時的に艶を復活させることが可能なのですが、熱による劣化でしばらくするとボロボロはがれてくるのであまりおススメはできません。
ワコーズ スーパーハード未塗装樹脂用耐久コート剤が使えるらしい!
そこで使いたいのが、カーボンサイレンサーの艶復活に使えるとウワサのコレ。
ワコーズ SH-R スーパーハード 未塗装樹脂用耐久コート剤 W150 150m¥6,780 (税込)
説明書によれは以下の通り
「WAKO’Sスーパーハードは、未塗装樹脂用耐久コート剤です。主成分のケイ素化合物が、あらゆる樹脂表面にガラス状の硬質被膜を形成し色あせた樹脂も蘇らせます。自然なツヤは6~12ヶ月にわたり持続します。300℃の耐熱性があり、エンジンヘッドカバー等、熱の掛かる箇所にも最適です。」
そう!この「300℃の耐熱性があり、エンジンヘッドカバー等、熱の掛かる箇所にも最適」←これが大切!!
「次世代の長寿命コート剤」に期待
通常のコーティング剤やワックスでは焼けたり蒸発したり劣化してしまうところを、熱ニモ負ケズ雨ニモマケズ艶を保ってくれるというのだから頼もしい。
余談ですが、かのヨシムラジャパンの公式ブログでも「カーボンサイレンサーの艶復活と維持に有効」と書かれていたのでこりゃもう間違いないでしょう! ってことでさっそく使ってみるのです。
お高いだけの価値はある?! 試してみた
ちなみにこの「ワコーズ SH-R スーパーハード」は 内容量150mlに対してお値段は6780円 (税込)だ。・・・高い。正直「お高い」としか言いようがない。財布は艶を失ってしまう金額なのだけど、コストパフォーマンスはどのくらいかは使ってみないとわからないですよね。
WAKO’Sスーパーハードの使い方:
(取扱説明書より抜粋)
・未塗装樹脂の汚れやワックス等を洗車で落とし、表面を乾燥させます。
・付属のスポンジの1ピースを切り離し、液をスポンジの黒い部分に付けて均等に塗布します。
・5分経過したら乾いたタオルで軽く拭き上げます。
・塗布後は1日以上暖かい場所に置きよく乾燥させます。
また、使用時の注意点もチェックしておきましょう。
注意点:
(取扱説明書より抜粋)
・塗布する前に、未塗装樹脂の汚れやワックス等をしっかりと落としておきましょう。汚れが残っていると、コーティング剤が密着せず、効果が落ちてしまいます。
・塗布後は、24時間は水や雨に濡らさないようにしましょう。完全硬化までは、水や雨に濡れるとコーティング剤が剥がれる恐れがあります。
・塗布する際は、スポンジに液を適量付けて、ムラがないように塗布しましょう。塗りすぎてしまうと、コーティング剤が垂れたり、乾きムラが出る恐れがあります。
特に気をつけるべき点としては、 塗る前にしっかり汚れを落としておくことと、 軽く乾燥させてからタオル等で軽く拭きあげないとムラになってしまうということですね。
そんじゃ、さっそくトライしてみましょうか!
ワコーズ スーパーハードをカーボンサイレンサーにぬりぬり
カーボン部分も傷んでいるのですが、それ以上にアルミのサイレンサーエンドも腐植と傷で痛んでいたので、先に磨いておきました。
それからコーティングにはいりますが、まずはスポンジの用意から。これは、付属のスポンジに切れ込みがはいっているのでキューブ状になってる1つを切り離して
ワコーズ スーパーハードを染み込ませます。液体はサラサラですね。
そして、カーボンサイレンサーに塗り広げていきますが・・・
あっ、すい~~っと伸びる!!
すっごく伸びがいい。サラサラと広げていくことができるので、一回しみこませたらカーボンサイレンサーの3分の1くらいまで塗ることができちゃいました。
すごいすごい、これだけ伸びるなら使用量も少ないし、後で拭いて均一にするから塗り重ねる必要もないし。こりゃコストパフォーマンスいいかもしれない。
そしてすっごい艶!!
薄く塗っただけなのにみるみるうちに艶を取り戻すカーボンサイレンサー。こりゃ作業が楽しくなっちゃいます。
5分たったらタオルで拭く。そして、ツヤは・・・
5分ほどしてからタオルで拭くと、なるほど 確かにコーティング剤が均一に伸びていくのが分かります。 少し粘り気を感じるので、タオルに吸収されて無駄になることも少なそうな印象。
そして・・・
カーボンサイレンサーの艶が復活しました~!
すげーー!!
サイレンサーエンドも磨いたので、近くで見るとまるで新品のような輝きで、光と影のコントラストが美しい。
カーボン表面もしっとりとした艶が復活していて、まさにカーボンらしい深みのある輝きを放っています。
ちなみに、ヨシムラのプレートの艶出しもしてみました。
うわ~綺麗になっちゃって、こりゃ嬉しいですね~・・・。
まとめ:コストパフォーマンス高し!効果にも満足できるぞ
結局、カーボンサイレンサーまるまる一本コーティングしたにも関わらず、実際にスポンジに染み込ませたのは4回くらいでした。 使った量と言ってもほとんどわからないぐらいで、 容器の重さも変わってません(笑)
こりゃ、コストパフォーマンスめちゃくちゃ高いのでは??
ちなみに、完全乾燥あとに2、3回と塗り重ねることによってさらに艶を増すことができる上に、このコーティングの効果は半年から1年間持続するとのこと。素晴らしい!
今回はかなり 劣化したサイレンサーを復活させてみたのですが、もっと早めのタイミングでコーティングすることによって、より一層艶を維持することができると思うので、早め早めのメンテナンスをお勧めいたします。
この記事が皆様の参考になれば幸いです。今回も最後まで読んでいただきありがとうございました~!
動画解説はこちら↓
(↓)YouTube動画のほうでは映像付きで解説しているのでよかったら参考にしてください♪
私のYouTubeチャンネルのほうでは、「バイクを元気にしたい!」というコンセプトのもと、3日に1本ペースでバイクいじりの動画を投稿しております。よかったら遊びにきてくださいね~!★メインチャンネルはコチラ→「DIY道楽」 ☆サブチャンネルもよろしく→「のまてつ父ちゃんの日常」
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(DIY道楽テツ)
ある日チョークが折れてた エンジン始動でチョークを引っ張ったらいきなり「スポッ」と抜けた。何事かと思ったら・・・折れてたんですよ、チョークケーブルのアウターが。 アクセルやクラッチ、スロットルやチョー[…]
レストアでのつまづきはそこかしこに 古いバイクをレストアしていると意外なところでつまずいたりするものですが、今回引っかかったのが8インチのチューブタイヤの「リムバンド」。 こちらのホイール、別にリムバ[…]
ヤフオクで入手したバイクのフレーム。ネジ穴に折れたボルトが詰まってた!? ヤフーオークションでとあるバイクのフレームを買ったところから話が始まります。 フレーム曲がりや大きな傷もなく、塗装面も小傷があ[…]
エンジンオイルにとって過酷な時期 オイル交換のタイミングって、地味に悩みますよね。「走行距離3000km~5000kmで交換が目安」とか「半年ごとに交換を!」なんて、よく聞くけれど、あくまでそれは“目[…]
なぜ「モンキーレンチ」って呼ぶのでしょうか? そういえば、筆者が幼いころに一番最初の覚えた工具の名前でもあります。最初は「なんでモンキーっていうの?」って親に聞いたけども「昔から決まっていることなんだ[…]
最新の関連記事(メンテナンス&レストア)
ある日チョークが折れてた エンジン始動でチョークを引っ張ったらいきなり「スポッ」と抜けた。何事かと思ったら・・・折れてたんですよ、チョークケーブルのアウターが。 アクセルやクラッチ、スロットルやチョー[…]
構成要素のすべてに技術的な裏付けがあるSP2シリーズ そもそも山口県のバイクショップからスタートしたASウオタニ。SP2フルパワーキット/SP2パワーコイルキット/SP2ハイパワーコイルセットといった[…]
レストアでのつまづきはそこかしこに 古いバイクをレストアしていると意外なところでつまずいたりするものですが、今回引っかかったのが8インチのチューブタイヤの「リムバンド」。 こちらのホイール、別にリムバ[…]
ガソリン添加剤の役割 ガソリン添加剤といってもその用途はさまざまですが、大まかなカテゴリーとしては 洗浄効果 性能向上 の2つに分けられます。 洗浄効果について 現在主流になっているPEA(ポリエーテ[…]
ヤフオクで入手したバイクのフレーム。ネジ穴に折れたボルトが詰まってた!? ヤフーオークションでとあるバイクのフレームを買ったところから話が始まります。 フレーム曲がりや大きな傷もなく、塗装面も小傷があ[…]
人気記事ランキング(全体)
16歳から取得可能な普通二輪免許で乗れる最大排気量が400cc! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外[…]
カバーじゃない! 鉄製12Lタンクを搭載 おぉっ! モンキー125をベースにした「ゴリラ125」って多くのユーザーが欲しがってたヤツじゃん! タイの特派員より送られてきた画像には、まごうことなきゴリラ[…]
ヤフオクで入手したバイクのフレーム。ネジ穴に折れたボルトが詰まってた!? ヤフーオークションでとあるバイクのフレームを買ったところから話が始まります。 フレーム曲がりや大きな傷もなく、塗装面も小傷があ[…]
“次”が存在するのは確実! それが何かが問題だ 2018年に発売されたモンキー125以来、スーパーカブC125、CT125ハンターカブ、そしてダックス125と、立て続けにスマッシュヒットを飛ばしている[…]
原付スクーターは16歳から取得可能な“AT小型限定普通二輪免許”で運転できる バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があ[…]
最新の投稿記事(全体)
零戦と同じサムライ魂が成し遂げた「究極」の直4 時代を決定的に「それ以前」と「以降」に画してしまうエポックメイキングなモデルはいくつか存在する。中でもZ1は紛れもない革命児である。 量産車として世界初[…]
ある日チョークが折れてた エンジン始動でチョークを引っ張ったらいきなり「スポッ」と抜けた。何事かと思ったら・・・折れてたんですよ、チョークケーブルのアウターが。 アクセルやクラッチ、スロットルやチョー[…]
パフォーマンスマシン:レース環境から生まれた究極の操作性 ハイパフォーマンスを追求するのが、ハーレーの最新トレンド。優れた機能性とカスタムルックを高い次元で両立するアルミニウムビレット製のラジアルハン[…]
嬉しい、楽しい、大好きダックス! ちょっとHondaのバイクに詳しい人なら知っていることかもしれませんが、じつは「ダックス」のペットネームを持ったバイクがはじめて誕生したのは、半世紀以上も前の1969[…]
BSAにニッチな2ストロークマシンがあったとは…… BSAモーターサイクルは7月16日(日本時間同日19時過ぎ)にSNSを更新し、『We’re going back to the future on […]
- 1
- 2