
ドゥカティジャパンは、MotoGP世界選手権で活躍するトップライダーに敬意を表した特別仕様車「パニガーレV2 MM93」および「パニガーレV2 FB63」を2026年9月5日に日本発売した。新型パニガーレV2 Sをベースに開発され、専用グラフィックやシリアルナンバー、サーキット走行に特化したプレミアムな専用装備を多数標準採用する。所有欲を満たす高いコレクション性と走りのパフォーマンスを両立させた、ファン垂涎の限定モデルだ。
●文:ヤングマシン編集部 ●写真/外部リンク:ドゥカティ
レース由来の超軽量鍛造ホイールと専用コックピットがもたらす旋回性能
新型パニガーレV2 MM93およびパニガーレV2 FB63は、ベースモデルとなるパニガーレV2 Sの基本設計を受け継ぎつつ、サーキット走行における性能を高める専用装備を多数採用している。
足まわりにおいて最も象徴的な変更点となるのが、ハイパフォーマンス・エンジニアリングから着想を得た5スポーク・タンジェンシャルデザインの鍛造ホイールだ。この鍛造ホイールは、標準仕様に装備される従来の鋳造ホイールと比較して、前後で約1.5kg以上の軽量化を達成している。このバネ下重量の低減により、慣性モーメントが低減。ハンドリング特性、加速性能、そしてアクセルスロットルに対するレスポンス性能が向上した。
コックピット周りも専用のパーツで仕立てられている。フォークを支持するトップブリッジには削り出しのビレット加工品を採用。さらに、低いポジションに設定された専用のクリップオン・ハンドルを組み合わせたことで、サーキット走行に最適化されたスポーティなライディングポジションとなっている。
手元には、MotoGPマシンから直接フィードバックされた専用スポーツハンドグリップを標準装備。滑りにくいグリップ性能とダイレクトな操作フィーリングを確保した。加えて、オーリンズ製ステアリングダンパーを標準採用しており、メーカー発表の通り、高速域やスポーツライディング時において安定した車体姿勢と正確なステアリングフィールをもたらす設計だ。
2大王者の息吹。マルケスの「赤」と完売したバニャイアの迷彩
特別仕様車のモデル名に配された「MM93」と「FB63」は、ドゥカティ・レノボ・チームで活躍する2人の世界チャンピオンであるマルク・マルケス、フランチェスコ・バニャイアのライダー識別コードをそのまま体現している。
マルケスへのオマージュとなる「Panigale V2 MM93」は、彼が2024年にバルセロナで行われたポストシーズンテストにおいて、ドゥカティの一員として新たな一歩を踏み出した際に披露したカラーリング「Todo Rojo(すべて赤)」からグラフィックを抽出している。深紅のボディワークには、彼のアイコンであるゼッケンナンバー「93」が施され、トップブリッジには限定生産の証となるシリアルナンバー・プレートが装着される。
一方の「Panigale V2 FB63」は、バニャイアが実戦で使用するヘルメットやレーシングギヤに採用された、緻密な迷彩グラフィックがモチーフだ。フロントマスクには、彼のモットーである「Go Free」のスローガングラフィックが配される。このバニャイア仕様に関しては、日本国内導入を表明した発売開始日の段階で、すでにすべての車両が完売したことがアナウンスされている。
インテーク可変タイミングIVTを搭載。新世代890ccのV2ユニットとオーリンズの脚
両モデルが搭載するエンジンは、排気量890ccの水冷90° V型2気筒ドゥカティV2ユニットだ。
吸気システムには、低回転域の実用トルクと高回転域のシャープなパワーを両立させる「インテーク可変バルブ・タイミング・システム(IVT)」を新たに採用。最高出力120psを10750rpmで、最大トルク93.3Nmを8250rpmで発生する。駆動系には、急激なシフトダウンによる後輪のホッピングを抑える油圧制御式のセルフサーボ・スリッパークラッチを標準採用している。
車体を支えるサスペンションシステムには、フロントにオーリンズ製NIX30の43mm径倒立フォークを採用。インナーチューブには滑らかな作動特性に貢献するTiNコーティングが施されたフルアジャスタブル仕様だ。リヤには、同じくオーリンズ製のフルアジャスタブル・モノショックと、アルミニウム製の剛性両持ち式スイングアームを組み合わせ、175.5kg(燃料除く、装備重量)の車体を支える。
ブレーキ系もサーキットスペックを踏襲しており、フロントには320mm径セミフローティング・ダブルディスクと、剛性の高いブレンボ製ラジアルマウントM50 4ピストンキャリパーを組み合わせる。これらを車体の傾き情報を統合制御するコーナリングABSと連動させ、高次元の制動フィールを確保した。
9月5日より国内デリバリー開始。284万円で手にするレーシングDNAの極致
世界最高峰の二輪レースであるMotoGPの覇者たちの情熱と、ドゥカティ最新のテクノロジーが結びついたPanigale V2 MM93およびPanigale V2 FB63。これら至高の特別仕様車は、2026年9月5日より日本国内のドゥカティ正規販売店ネットワークにて発売が開始されている。メーカー希望小売価格は、両モデルともに消費税10%込で284万円(税抜258万1818円)だ。
バニャイアを模した「FB63」はすでに完売となっているが、マルケスの熱きスタートを象徴するシリアルナンバー入りの「MM93」も、限定生産モデルとしての希少性は極めて高い。イタリアおよびタイのファクトリーで厳格な管理のもと製造されるこのマシンたちは、手に入れること自体が一種のステータスとなるコレクターズアイテムだ。ドゥカティがサーキットの頂点で勝ち得てきたレーシングDNAの極致を自らのガレージに引き込み、その官能的なパフォーマンスを体感するためのステップは、全国のドゥカティ正規販売店の窓口にて幕を開けている。
DUCATI PANIGALE V2 MM93 / FB63 [2026 model]COLORS
【DUCATI PANIGALE V2 MM93】●専用カラー
【DUCATI PANIGALE V2 FB63】●専用カラー
DUCATI PANIGALE V2 MM93 / FB63 [2026 model]SPECS
| 主要諸元 | Panigale V2 MM93 / FB63 |
|---|---|
| 車両重量 | 175.5kg(燃料を除く、装備重量) |
| エンジン形式 | ドゥカティV2エンジン: 90° V2、気筒あたり4バルブ、インテーク可変バルブ・タイミング・システム、水冷 |
| 総排気量 | 890cc |
| 最高出力 | 120ps @ 10750rpm |
| 最大トルク | 93.3Nm @ 8250rpm |
| クラッチ形式 | 油圧制御式湿式多板・セルフサーボ・スリッパ―クラッチ |
| サスペンション(前) | オーリンズ製 NIX30、43mm径TiNコーティング、フルアジャスタブル倒立フォーク |
| サスペンション(後) | オーリンズ製フルアジャスタブル・モノショック、アルミニウム製両持ち式スイングアーム |
| ブレーキ(前) | 320mm径セミフローティング・ダブルディスク、ブレンボ製ラジアルマウントM50 4ピストンキャリパー、コーナリングABS |
| ブレーキ(後) | 245mm径ディスク、2ピストン・キャリパー、コーナリングABS |
| シート高 | 837mm |
| 燃料タンク容量 | 15L |
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