![「大人気だったが、たった3年で生産終了…」今も高値で取引される52年前のホンダの名車。4本のエキパイが美しい曲線を描く[CB400 FOUR]を紹介](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2026/09/Honda-CB400FOUR-1.jpg)
1970年代半ば、日本の二輪免許制度が変わったことで、若者にとって400ccクラスは特別な存在になった。そんな時代の節目に登場し、約3年で姿を消しながら、半世紀を経た現在も高値で流通する名車がHonda ドリームCB400 FOUR、通称「ヨンフォア」である。短命に終わった理由と、今なお色あせない魅力を振り返る。
●文:ヤングマシン編集部
400cc4気筒が若者たちの憧れになった時代
日本で400ccクラスのスポーツバイクが大きな存在感を持つようになった背景には、1975年に変更された二輪免許制度がある。新たな制度では400ccを境に免許が区分され、400cc以下のバイクは、いわゆる「中免」で乗ることが可能になった。結果として400ccクラスは、多くの若者が現実的に手を伸ばせる高性能バイクの主戦場となっていく。
そんな400ccクラスにおいて、高性能の象徴となっていったのが4気筒エンジンである。
その先駆け的な存在が、1974年12月に発売されたHonda ドリームCB400 FOURだ。ただし初期型の実排気量は408ccで、免許制度変更後は中型免許では乗れないモデルとなってしまった。Hondaはこれに対応し、1976年3月に排気量を398ccとしたドリームCB400 FOUR-I/IIを追加している。
その後、400cc4気筒人気を本格的に加速させたのが、1979年に登場したKawasaki Z400FXである。1980年にはYamaha XJ400、1981年にはSuzuki GSX400FとHonda CBX400Fが登場。わずか数年で国内4メーカーの400cc4気筒が出そろい、400ccクラスは熾烈な性能競争へと突入した。Hondaも、Z400FXの登場をきっかけに4ストローク直列4気筒が400ccクラスのトレンドになったとしている。
当時は免許制度の関係で、若者が現実的に乗れる最大排気量は400ccだった。その中で性能を求めると必然的に4気筒に行き着く。それだけにヤマハXJ400、スズキGSX400Fと立て続けに4気筒が輩出され、ブーム最後発でCBX400Fが登場するが、これに要する時間はわずかに3年余り。ここから400cc4気筒の熱い戦いが始まったのだ。
大人気だったのに約3年で消えた「ヨンフォア」
Honda ドリームCB400 FOURのルーツとなったのは、1972年に登場したドリームCB350 FOURである。コンパクトな車体に4気筒エンジンを搭載した意欲作だったものの、350ccでは4気筒の魅力を十分に引き出しきれず、販売はHondaの計画どおりには伸びなかった。そこでHondaは、その基本設計を生かしながら、より力強くスポーティなモデルへと作り直すことになる。
こうして1974年12月に誕生したのが、排気量408ccのドリームCB400 FOURである。
【1974 Honda ドリームCB400FOUR】
主要諸元:■空冷4スト並列4気筒SOHC2バルブ 408cc 37ps 3.2kg-m ■185kg 14L ■32万7000円(当時)
空冷4ストロークOHC直列4気筒エンジンは最高出力37PSを発揮し、6速ミッションを組み合わせた。さらにロングタイプの燃料タンク、低いハンドル、スポーティなステップ位置などによって、当時としてはレーシーなスタイルを採用していた。
なかでも強烈な個性となったのが排気系だ。エンジン前方から伸びる4本のエキパイが美しい曲線を描きながら1本へと収束する「4 into 1」の集合排気システムを、Hondaの二輪車として初めて採用。排気効率や軽量化、コストダウンという機能面だけでなく、ドリームCB400 FOURをひと目で印象づけるデザイン上の大きなアクセントにもなった。
エンジンは基本的にCB750FOURの縮小版だが6速ミッションを装備。
発売後は若者を中心に高い支持を獲得したが、その直後に思わぬ逆風が吹く。1975年の免許制度変更である。
実排気量408ccのドリームCB400 FOURは400ccをわずかに上回るため、新制度では中型免許で乗ることができなかった。そこでHondaは急きょ排気量を398ccまで縮小。1976年3月、ハンドル形状の異なるドリームCB400 FOUR-IとドリームCB400 FOUR-IIを発売した。
しかし、海外向けの408cc仕様に加え、日本では408cc仕様と398cc仕様を並行して販売することになり、複数仕様を維持するコストが重荷となった。高い人気を得ていたにもかかわらず1977年モデルが最終型となり、販売期間は約3年という短さで幕を閉じることになったのである。
インジケーター別体の豪華なメーター。’76年から160km/hスケールに。
その短命さとは対照的に、評価は半世紀を経ても衰えていない。2026年9月時点の中古車市場では、国内仕様の398ccや408ccに数百万円の価格が付けられており、オリジナル度の高い398cc車では600万円を超える販売例も確認できる。状態や仕様による価格差は大きいものの、誕生から50年以上が経過した現在も高い価値を保つ旧車であることは間違いない。
当時の広告。
Honda ドリームCB400 FOURの系譜
1974年 Honda ドリームCB400 FOUR
1974年12月に登場した初期型で、排気量は408cc。空冷4ストロークOHC直列4気筒エンジンから37PSを発生し、6速ミッションを組み合わせる。細身でレーシーな燃料タンクや低いハンドル、スポーティなステップ位置によって、従来の中型CBとは大きく異なる軽快なスタイルを実現した。最大の特徴は、4本のエキパイを1本のマフラーへ集約した4 into 1の集合排気システム。機能と造形美を兼ね備えたその姿は、後のロードスポーツにも大きな影響を与えることになる。発売時の価格は32万7000円だった。
1974年 Honda ドリームCB400 FOUR
1976年 Honda ドリームCB400 FOUR-I
1975年の免許制度変更に対応するため、1976年3月に追加された398cc仕様。ボアを51mmのまま維持しつつストロークを48.8mmへ短縮することで排気量を398ccとし、中型免許で乗れるモデルとなった。最高出力は408cc仕様の37PSから36PSとなったものの、4気筒ならではのキャラクターや6速ミッションは受け継いでいる。FOUR-Iには高さ約40mmのセミフラットハンドルを採用し、スポーツ走行を意識した低めのポジションを設定。従来は燃料タンクと同色だったサイドカバーもブラックへ変更され、より引き締まった外観となった。
1976年 Honda ドリームCB400 FOUR-I
1976年 Honda ドリームCB400 FOUR-II
ドリームCB400 FOUR-Iと同時に登場した398cc仕様のもうひとつの選択肢で、エンジンや基本的な車体構成はFOUR-Iと共通する。大きな違いはハンドルで、FOUR-IIには高さ約111mm、幅780mmのスタンダードハンドルを採用。低いセミフラットハンドルを備えたFOUR-Iに対し、より上体を起こした自然なライディングポジションとし、市街地での取り回しやロングツーリングにも配慮していた。こちらもサイドカバーはブラックとなる。性格の異なる2種類のハンドルを用意することで、同じ398ccのヨンフォアでもライダーの好みに応じて選択できるラインアップとしたのである。
1976年 Honda ドリームCB400 FOUR-II
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(名車/旧車/絶版車)
サーキットも峠でも“勝ち”に行く! ’80年代初頭からの空前のバイクブームとシンクロするように、400cc4気筒が一気に出揃った。そしてその性能を競うべく、TT-F3やSS400といったレースが盛り上[…]
ズバ抜けた速さとピーキーさにシビレタ ’70年代、国内における250㏄クラスの人気は低迷していた。車検がないためコスト的に有利だが、当時は車体設計が400㏄と共通化されるのが普通で、多くのモデルに35[…]
時速100マイル以上を証明するの署名入り認定書を添付 創業者ジョージ・ブラウが1919年にイングランドで立ち上げたブラウ・スーペリアは、当時としては異例の「高級注文生産」を貫いたブティック・ビルダーで[…]
一度は希少になった「400cc×4気筒」が、いま再びアツい! いま、400ccクラスの4気筒エンジンに再び注目が集まっている。 そもそも400ccと4気筒の組み合わせは、日本のバイク史において決して新[…]
時代に翻弄されて2年少々の短命に マスキー法やオイルショックという問題があったにも関わらず、海外では2スト3気筒のGT750を’79年まで販売したスズキだが、RE-5は2年少々で販売中止。その背景には[…]
人気記事ランキング(全体)
アドテックとKGモーターズが業務提携! 超小型EV「ミボット」量産とSDV進化を加速 次世代モビリティスタートアップのKGモーターズは2026年10月8日、株式会社アドテックとの間でミニカー規格の1人[…]
新色「グラススパークルブラック×メタリックオーオートグレー」が魅せる 2026年型ジクサー250シリーズのラインナップ構成は、マッスルなネイキッドスタイル「ジクサー250」と、エアロダイナミクスを追求[…]
スズキ「ジクサー / ジクサーSF」155ccシリーズが新グラフィックに更新 スズキのインド現地法人は155cc単気筒エンジンを搭載するロードスポーツ「ジクサー」ならびにフルカウルの「ジクサーSF」に[…]
Rebel 250(レブル250)のエンジンが予想以上…… 今や250ccクラスのバイクにおいてナンバーワンの人気車と言っても過言ではないRebel 250。ノーマルの時点から既にカスタムされているよ[…]
ウルトラカーボンシェルで叩き出す「圧倒的軽さと堅牢性」 カーボンファイバーを高比率で奢った専用「ウルトラカーボンシェル」を採用。手に取った瞬間に分かる軽量化を果たしながら、欧州の厳しい最新規格ECE […]
最新の投稿記事(全体)
神奈川・三浦半島の観光コンテンツに採用! ブレイズの四輪電動ミニカー「ネクストクルーザーEV」 ブレイズの四輪電動モビリティ「ネクストクルーザーEV」が、神奈川県三浦市で展開されるガイド付き観光ツアー[…]
重慶ショーで衝撃の初公開! ホンダ「CBR500R FOUR レーシングカラー」カスタムコンセプト ホンダは中国・重慶市で開催された重慶モーターサイクルショーにおいて、4気筒スポーツモデルの可能性を示[…]
新色「グラススパークルブラック×メタリックオーオートグレー」が魅せる 2026年型ジクサー250シリーズのラインナップ構成は、マッスルなネイキッドスタイル「ジクサー250」と、エアロダイナミクスを追求[…]
アドテックとKGモーターズが業務提携! 超小型EV「ミボット」量産とSDV進化を加速 次世代モビリティスタートアップのKGモーターズは2026年10月8日、株式会社アドテックとの間でミニカー規格の1人[…]
125年のヘリテージを「現代の走り」へ昇華!アニバーサリーな空間 会場となったバイパラに一歩足を踏み入れると、目に飛び込んでくるのは「125th Anniversary」の特大フラッグと、歴史を彩るヒ[…]
- 1
- 2


![1974製のホンダのドリームCB400 FOURの車体の写真、右側面からフロント部分|「大人気だったが、たった3年で生産終了…」今も高値で取引される52年前のホンダの名車。4本のエキパイが美しい曲線を描く[CB400 FOUR]を紹介](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2026/09/400cc4kito_1_cb400four-1.jpg?v=1790079188)
![1974製のホンダのドリームCB400 FOURのエンジン部分の写真|「大人気だったが、たった3年で生産終了…」今も高値で取引される52年前のホンダの名車。4本のエキパイが美しい曲線を描く[CB400 FOUR]を紹介](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2026/09/400cc4kito_3.jpg?v=1790079192)
![1974製のホンダのドリームCB400 FOURの車体のメーター類の写真|「大人気だったが、たった3年で生産終了…」今も高値で取引される52年前のホンダの名車。4本のエキパイが美しい曲線を描く[CB400 FOUR]を紹介](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2026/09/400cc4kito_2.jpg?v=1790079190)
![1974製のホンダのドリームCB400 FOURの広告|「大人気だったが、たった3年で生産終了…」今も高値で取引される52年前のホンダの名車。4本のエキパイが美しい曲線を描く[CB400 FOUR]を紹介](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2026/09/400cc4kito_4.jpg?v=1790079193)
![1974年 Honda ドリームCB400 FOURの左側面の写真|「大人気だったが、たった3年で生産終了…」今も高値で取引される52年前のホンダの名車。4本のエキパイが美しい曲線を描く[CB400 FOUR]を紹介](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2026/09/400cc4kito_5_1974cb400four_N_069-01.jpg?v=1790079194)
![1976年 Honda ドリームCB400 FOUR-I|「大人気だったが、たった3年で生産終了…」今も高値で取引される52年前のホンダの名車。4本のエキパイが美しい曲線を描く[CB400 FOUR]を紹介](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2026/09/e395921b13d83229ea76c700e3125ce5.jpg?v=1790079196)
![1976年 Honda ドリームCB400 FOUR-II|「大人気だったが、たった3年で生産終了…」今も高値で取引される52年前のホンダの名車。4本のエキパイが美しい曲線を描く[CB400 FOUR]を紹介](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2026/09/35907770d1bf492c77dea58e9bb91bc4.jpg?v=1790079197)


























