
サンダーモーターサイクルズが放つ新型250ccモデル「サンダー・FTS250」は、乾燥重量127kgという国産スクーター並の軽量設計が特徴の水冷ストリートトラッカーだ。ストリートファッションとフラットトラックのテイストを融合させた極細のナローボディに、21.5kWを誇る水冷4ストローク単気筒エンジンを搭載する。都会の舗装路からフラットダートまでを軽快に駆け抜けるスペックを凝縮し、スタイルと走りを両立させた一台だ。
●文:ヤングマシン編集部 ●写真/外部リンク:サンダーモーターサイクルズ
乾燥重量127kgを実現したクロモリフレームとアルミスイングアームの肉体
サンダー・FTS250のシャシーは、何よりもその徹底した軽量化設計がウリだ。骨格には、強固で肉薄化が可能なクロモリ製メインフレームを採用。ここに高剛性なアルミスイングアームを組み合わせることで、乾燥重量わずか127kgという軽さを達成した。
この重量は、一般的なスクーターに匹敵する数値だ。取り回しや押し歩きの負担は軽く、体格や性別を問わない扱いやすさを実現しているといえよう。さらに、シート高は790mm、最低地上高は240mmに設計された。良好な足つき性を確保しながら、路面の障害物をクリアする十分なロードクリアランスを備えている。
車名のFTSは「ファッション&フラットトラック・ストリート」を意味する。その名の通り、かつてストリートファッションカルチャーとダートトラックが融合して生まれたムーブメントの熱量を、現代の設計思想とクオリティで再構築したマシンなのだ。
水冷4サイクル単気筒エンジンがもたらす21.5kWの推進力と本格的な排気系
心臓部には、総排気量249ccの水冷4ストローク単気筒SOHC2バルブエンジンを搭載する。ボア×ストロークは76.0mm×54.9mmのショートストローク設計だ。圧縮比は11.3に設定され、最高出力21.5kW/9500rpm、最大トルク22.5Nm/7200rpmを発生する。市街地で多用する中低速域のトルク性能を重視しており、ストップ&ゴーが連続する都市部でもスムーズなスロットルレスポンスを発揮する。
トランスミッションは低速から高速域までカバーする6段リターン式を採用。マフラーはダートトラッカースタイルを象徴するアップマフラーを標準装備する。エキゾーストノートの歯切れの良さと、ストリートファッションを引き立てるビジュアルが目を引く。
前後18インチの足まわりと前後ABSを備えた制動系
サスペンションは、フロントにインナーチューブ径41mmのフォーク、リアにミッドレンジ・ショックアブソーバーをレイアウトする。ホイール径は前後ともに18インチを採用しており、タイヤサイズはフロント120/80-18、リア130/80-18だ。このタイヤは市街地走行だけではなく、本格的なダート走行にも対応するパターンを持つ。
ブレーキシステムは、フロントに260mm、リアに220mmの大型ディスクブレーキを装備する。さらに、前後ともにABS(アンチ・ブレーキロック・システム)を標準搭載しており、いざというときの安心感は高い。
削ぎ落とした「引き算の美学」がストリートに提示する回答
サンダー・FTS250が目指したのは、先進の電子制御やハイパワーを競う「スペックの足し算」ではない。乾燥重量127kgの軽量な車体、クロモリフレーム、10.2Lの燃料タンクに水冷シングルエンジンという、走るための必要最小限の構成要素。代表の野呂裕二が「細くて、軽い、余計なものが付いていないシンプルでNARROWな姿」と語る通り、このマシンには過剰な装飾や複雑なシステムは存在しない。
本体価格81万5000円(税込89万6500円)というパッケージングを含め、五感でダイレクトに操る楽しさとストリートファッションとの融和を追求した。この徹底した「引き算の美学」こそが、サンダー・FTS250が現代のストリートシーンに投げかける、最も強烈な回答なのだ。
THUNDER MOTORCYCLES THUNDER-FTS250 [2026 model]COLORS
【THUNDER MOTORCYCLES THUNDER-FTS250】●レッド,ブラック ※画像はレッド
THUNDER MOTORCYCLES THUNDER-FTS250 [2026 model]SPECS
| 主要諸元 | サンダー・FTS250 |
|---|---|
| 全長 | 2060mm |
| 全幅 | 820mm |
| 全高 | 1150mm |
| ホイールベース | 1385mm |
| 最低地上高 | 240mm |
| シート高 | 820mm |
| 重量(乾燥) | 127kg |
| エンジン型式 | 水冷4サイクル単気筒 SOHC 2バルブ |
| 総排気量 | 249cc |
| ボア×ストローク | 76.0mm × 54.9mm |
| 圧縮比 | 11.3 |
| 最高出力 | 21.5kW / 9500rpm |
| 最大トルク | 22.5Nm / 7200rpm |
| 燃料供給装置 | 電子制御式インジェクション |
| 始動方式 | セルフスターター |
| 点火方式 | ECU |
| 潤滑油容量 | 1.6L |
| 燃料タンク容量 | 10.2L |
| 変速機形式 | 6段リターン |
| サスペンション(前) | 41mm フォーク |
| サスペンション(後) | ミッドレンジ・ショックアブソーバー |
| ブレーキ形式(前) | 260mm ディスク[ABS] |
| ブレーキ形式(後) | 220mm ディスク[ABS] |
| タイヤサイズ(前) | 120/80-18 |
| タイヤサイズ(後) | 130/80-18 |
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(新型軽二輪 [126〜250cc])
伝統のスチールモノコックが紡ぐ、ベスパだけの極上ライドフィール プラスチック製カバーを纏った一般的なスクーターとは一線を画し、スチール製のモノコックボディそのものがフレームの役割を果たすのがベスパの伝[…]
20周年の系譜と「アウト・トリン」の意志 ベトナムにおいて2006年に誕生して以来、見た目はスクーターながら中身は歴としたMTミッションという、アンダーボーン型スポーツバイクのジャンルを確立したのが「[…]
空力を引き出すアグレッシブな新エアロフローデザインと確かな質感 日本では125ccクラスが都市部コミューターの主流だが、アジア市場では150ccオーバーの「軽二輪スクーター」が独自の進化を遂げている。[…]
フェラーリF1直系の超軽量カーボン構造。先入観は今すぐ捨てるべし このマシンを開発したのは、元フェラーリF1のエンジニア、ヴィンセンツォ・マッティア。2017年にVINS社を立ち上げつつ、すでに201[…]
2026年モデルと同一価格! 物価高に立ち向かう72万6000円の価値 新車価格が上昇し続ける昨今、愛車選びに迷うライダーにとって、この価格据え置きは確かな恩恵だ。 今回の2027年モデルはカラー&グ[…]
最新の関連記事(新型アドベンチャー/クロスオーバー/オフロード)
新型「SV-7GX」が放つ驚異の新クロスオーバー設計 2026年3月に開催された東京モーターサイクルショーのスズキブース。そこで一際熱い視線を集め、車両にまたがるための「最後尾」プラカードが掲げられる[…]
欧州で先行発表!旅の相棒「NC750X」が纏う2つのエモーショナルな新色 オンロードでの快適なクルージングから、未舗装路へのアプローチまでをシームレスにこなすアドベンチャースポーツ、ホンダの「NC75[…]
アドベンチャースクーターというジャンルを確立したホンダ「X-ADV」 平日の通勤ラッシュを快適にすり抜け、週末はそのまま林道ダートへと滑り込む。そんな贅沢な夢をこれ以上ない形で具現化したのが、2017[…]
サーキット激走も無問題! 新時代のアドベンチャー 2019年にカワサキがイタリアのビモータと資本提携し、最初に登場したのがNinja H2のエンジンを搭載した「TESI H2」。そのハブセンターステア[…]
前モデルからの進化:丸形LEDヘッドランプとABSユニットの刷新 「アドベンチャーモデルらしいタフな顔つきは好きだが、灯火類は最新のLEDが欲しい」。そんなライダーの要望を、2026年モデルは鮮やかに[…]
人気記事ランキング(全体)
80年代ターボブームを駆け抜けた近未来フォルムと先進装備 XN85は、空冷4気筒エンジンを搭載する「GS650G」をベースにスズキが作り上げたターボチャージャー搭載モデルである。当時の日本ではターボ車[…]
クルマでもバイクでもない!街中をスイスイ駆ける超コンパクトEV スマートに、スタイリッシュに街を駆け抜ける。 そんな都市型モビリティの未来を現実のものとしたひとつの答えが、今回オートバックスで受注が始[…]
スタンダードは青玉虫と108万円台の価格を完全に据え置き継続 昨今の物価高により、新車二輪車の価格上昇が常態化するなか、カワサキが2027年モデルの「Z650RS」スタンダードモデル(メタリックオーシ[…]
スーパーカブC125特別仕様車がタイで登場 タイのホンダ系列プレミアムブランド「CUB House」から、上質なカラーリングとレザーシートをまとった特別仕様車「スーパーカブC125 “ザ・クラフティ・[…]
世界初にして国産唯一の市販ロータリーバイク、スズキ「RE-5」の誕生 ロータリーエンジンは、ドイツの発明家フェリクス・ヴァンケル氏が考案した、おむすび型のローター(ピストン)が回転して動力を生み出す方[…]
最新の投稿記事(全体)
惹かれ合う“タフな魂”。過酷な現場に挑むプロと「杜王町」に宿る黄金の精神 1999年のM県S市杜王町を舞台に、高校生・東方仗助たちが町に潜む不気味なスタンド使いや、手に異常な執着を持ち、静かに暮らした[…]
乾燥重量127kgを実現したクロモリフレームとアルミスイングアームの肉体 水冷4サイクル単気筒エンジンがもたらす21.5kWの推進力と本格的な排気系 心臓部には、総排気量249ccの水冷4ストローク単[…]
クロームメッキメンテの決定版 クロームメッキ部品のサビは、メッキ皮膜に存在する目に見えないほどの小さなクラックや穴から浸入した水分が原因で成長する。そして地中深くから吹き出すマグマのように、ニッケルメ[…]
ヤマハ初期型「RZ250」の復刻外装セットが登場 ワイズギアから、1980年の伝説の名車「RZ250」の流麗なスタイリングを蘇らせる「復刻サイドカバー&テールカウルセット」が登場した。当時のニューパー[…]
シリーズ累計5700万部突破!猫猫の「毒と薬」の魔力が現代の読者を惹きつける 架空の中華風帝国「茘(リー)」を舞台に、後宮の薬師・猫猫(マオマオ)が、美形の宦官・壬氏(ジンシ)に翻弄されつつ、王宮の事[…]
- 1
- 2




































