
今から45年前、窓際のトットちゃんが大ブームになり、ガリガリ君や雪見だいふくが誕生したのが1981年だ。その年に製造された新車のバイクがデッドストックとして眠っていたら……。米国で発見されたヤマハの伝説的名車が眠りから覚め、初走行する様子を見よ!
●文:ヤングマシン編集部 ●外部リンク:Bikes and Beards
くんかくんか……木の箱はジャパンの匂いがするぜぇ~!
アッハハー! エンジンの上に蛇が巣を作ってたみたいだぞ!
いや、ネズミっぽいぞ……?
41年も箱入り(動画公開時)になっていた新車のヤマハSR500を買ってきたのは、人気YouTubeチャンネル『Bikes and Beards』。単なる箱入りじゃない、完全未開封だ。
日本で輸入バイク(または逆輸入バイク)を扱うショップに行ったことのある方はご存じかもしれないが、車両メーカーは海外に新車を出荷する際には箱詰めにするものだ。メーカーによってはホイールやハンドル、カウル類を全て外し、なるべくコンパクトに梱包したりする。
最終的には販売店が開梱して車両を組み立て、走れる状態に整備してユーザーに引き渡されるわけだが、彼らが見つけてきたSR500は当時のままの箱に入っていて、開封した形跡なし。つまり、日本から米国へと海を渡ってきたものの販売には至らず、そのままの状態で眠っていたわけだ。
まず外側の段ボールを剥がすと、現れたのは木枠。以前の記事で紹介したホンダFT500 Ascotが鉄枠の箱に入っていたのに対し、ヤマハは木の箱だった。
思わず匂いを嗅いでしまうのは『Bikes and Beards』でなくともライダーのサガというものだろう。
世界でもっとも保存状態のいいヤマハSR500……のはずだったけど
惜しい、実に惜しいッ!
箱を開ける前から下のほうに空いている穴を気にしていた『Bikes and Beards』の面々だったが、木枠に続いて湿気対策の紙や発泡スチロールのトレーを丁寧に取り外していったところ、エンジンのシリンダー背面に蛇の巣? いやネズミの巣か……を見つけてしまった彼らであった。
うむ、まあ多少の腐食は我慢である。ネズ公は3日間オシッコ我慢の刑に処す。もういないけど。というかワイヤーとか齧ってないといいよね……。
そんなこんなで梱包が解かれたSR500、走れる状態にすべく丁寧に組み立てていくことに。
SR500は1978年から1999年まで生産されたが、米国にSR500が輸入されたのは1981年までの3年間のみ。多くのカフェレーサーカスタムが生まれ……といった解説が続くなか、車両はゆっくりと本来の姿を取り戻していく。1978、1979年は前後ディスクブレーキで、この1980、1981年モデルはリヤにドラムブレーキを採用している(米国では)らしい。
トラブル発生、キーがないじゃん! → キックの鬼、出現す
箱のどこを探してもキーがないという悲劇。20分にわたって探した彼らは、往年のヤマハを知るベテランメカニックに電話して助けを求めるが、あるはずのところにない。
透明のバッテリー筐体など珍しいメカに感心しながらも、やっぱりない。
ついに見つけた場所は……動画の10分32秒のところで確かめてもらいたい。
さて、ようやく組み上がってからが勝負だ。ヤマハSR名物、油ぶ……じゃなくてキック始動である。前回のホンダFT500はセルフスターターだったからなぁ。
無事(?)に走り出したSR500はチョークの戻し忘れなどご愛敬もありつつ、美しい姿を取り戻した。なんつーか、癒し動画だなこれ。
動画には「思い出が蘇る!」「キーを探すところ笑った」「あなたたちレストアチャンネル化しつつある?」などの2000件を超えるコメントが寄せられている。
さーて、明日は家まで乗って帰るかー。
※画像はYouTubeチャンネル『Bikes and Beards』より。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(ヤマハ [YAMAHA] | 名車/旧車/絶版車)
世界初にして国産唯一の市販ロータリーバイク、スズキ「RE-5」の誕生 ロータリーエンジンは、ドイツの発明家フェリクス・ヴァンケル氏が考案した、おむすび型のローター(ピストン)が回転して動力を生み出す方[…]
レプリカブームの始祖が放つ魅力と、夏のガレージで進める愛車リフレッシュ 1980年。排出ガス規制の波により4ストローク全盛となりつつあった時代に、ヤマハが放った水冷2ストロークパラレルツイン、RZ25[…]
2ストはヤマハが黄金時代を築いた スタジアムなどに大量の土砂を運び入れて特設コースを作り、椅子に座りながらレースを観戦するスーパークロス。その日本大会が初めて後楽園球場で開催された’82年、オフロード[…]
様々な可能性が試された個性の時代 現代から過去を振り返って見ると、今に連なるメインストリームのマシン達が当然のように歴史を作ってきたように錯覚してしまう。しかし時代の王道を行くマシンの影には、無数の異[…]
浪漫の塊だったレプリカ 年末、あるいは正月にフランスのパリをスタートし、アフリカ大陸を走破してセネガルのダカールを目指す「パリ・ダカールラリー」(2009年からはコースを南米に移して開催)。1978年[…]
最新の関連記事(ヤマハ [YAMAHA])
ヤマハ初期型「RZ250」の復刻外装セットが登場 ワイズギアから、1980年の伝説の名車「RZ250」の流麗なスタイリングを蘇らせる「復刻サイドカバー&テールカウルセット」が登場した。当時のニューパー[…]
世界初にして国産唯一の市販ロータリーバイク、スズキ「RE-5」の誕生 ロータリーエンジンは、ドイツの発明家フェリクス・ヴァンケル氏が考案した、おむすび型のローター(ピストン)が回転して動力を生み出す方[…]
約半年遅れて発売の全国版はバッテリー&充電器付き! 本田技研工業(以下ホンダ)とヤマハ発動機(以下ヤマハ)は2024年8月、原付一種に相当するホンダの電動二輪車をベースとした日本市場向けモデルを、ヤマ[…]
ヤマハのレトロハイブリッドスクーター「ファツィオ」 ヤマハが国内でも正式にラインナップして展開している「ファツィオ(Fazzio)」は、レトロモダンとストリートカルチャーを高度に融合させた原付二種クラ[…]
20周年の系譜と「アウト・トリン」の意志 ベトナムにおいて2006年に誕生して以来、見た目はスクーターながら中身は歴としたMTミッションという、アンダーボーン型スポーツバイクのジャンルを確立したのが「[…]
人気記事ランキング(全体)
80年代ターボブームを駆け抜けた近未来フォルムと先進装備 XN85は、空冷4気筒エンジンを搭載する「GS650G」をベースにスズキが作り上げたターボチャージャー搭載モデルである。当時の日本ではターボ車[…]
クルマでもバイクでもない!街中をスイスイ駆ける超コンパクトEV スマートに、スタイリッシュに街を駆け抜ける。 そんな都市型モビリティの未来を現実のものとしたひとつの答えが、今回オートバックスで受注が始[…]
スタンダードは青玉虫と108万円台の価格を完全に据え置き継続 昨今の物価高により、新車二輪車の価格上昇が常態化するなか、カワサキが2027年モデルの「Z650RS」スタンダードモデル(メタリックオーシ[…]
スーパーカブC125特別仕様車がタイで登場 タイのホンダ系列プレミアムブランド「CUB House」から、上質なカラーリングとレザーシートをまとった特別仕様車「スーパーカブC125 “ザ・クラフティ・[…]
世界初にして国産唯一の市販ロータリーバイク、スズキ「RE-5」の誕生 ロータリーエンジンは、ドイツの発明家フェリクス・ヴァンケル氏が考案した、おむすび型のローター(ピストン)が回転して動力を生み出す方[…]
最新の投稿記事(全体)
惹かれ合う“タフな魂”。過酷な現場に挑むプロと「杜王町」に宿る黄金の精神 1999年のM県S市杜王町を舞台に、高校生・東方仗助たちが町に潜む不気味なスタンド使いや、手に異常な執着を持ち、静かに暮らした[…]
乾燥重量127kgを実現したクロモリフレームとアルミスイングアームの肉体 水冷4サイクル単気筒エンジンがもたらす21.5kWの推進力と本格的な排気系 心臓部には、総排気量249ccの水冷4ストローク単[…]
クロームメッキメンテの決定版 クロームメッキ部品のサビは、メッキ皮膜に存在する目に見えないほどの小さなクラックや穴から浸入した水分が原因で成長する。そして地中深くから吹き出すマグマのように、ニッケルメ[…]
ヤマハ初期型「RZ250」の復刻外装セットが登場 ワイズギアから、1980年の伝説の名車「RZ250」の流麗なスタイリングを蘇らせる「復刻サイドカバー&テールカウルセット」が登場した。当時のニューパー[…]
シリーズ累計5700万部突破!猫猫の「毒と薬」の魔力が現代の読者を惹きつける 架空の中華風帝国「茘(リー)」を舞台に、後宮の薬師・猫猫(マオマオ)が、美形の宦官・壬氏(ジンシ)に翻弄されつつ、王宮の事[…]










































