
師走の足音が近づく中、ホンダ/ヤマハ/カワサキから注目のニューモデルが続々と投入される。新型ビッグツアラーから原付市場の大きな転換点となるモデルまで幅広く登場だ。
●文:ヤングマシン編集部
12/11発売:ホンダ スーパーカブ110/スーパーカブ110プロ/クロスカブ110
ホンダの原付二種ビジネス&レジャーモデル群、「スーパーカブ110」「クロスカブ110」などが12月11日に発売される。今回の変更点はおもにカラーバリエーションの刷新と価格改定だ。昨今の物価高騰の影響もあり、全車一律で4万9500円の値上げとなった。
カラーリングに目を向けると、クロスカブ110には新色として「ボニーブルー」と「ハーベストベージュ」が登場。既存のマットアーマードグリーンと合わせて3色展開となり、よりファッショナブルな選択肢が増えた。
一方のスーパーカブ110はフレアオレンジメタリックが廃止され、ブルー、グリーン、ベージュ、ホワイトの堅実な4色構成となる。なお、スーパーカブ110プロや、くまモンバージョンのカラーは継続だ。後述する新基準原付版よりも上位に位置する「本来の110cc」として、その完成度は依然として高い。
スーパーカブ110はオレンジを廃止、クロスカブ110には新色×2を追加 ホンダは、「スーパーカブ110」「スーパーカブ110 プロ」「クロスカブ110」「クロスカブ110・くまモン バージョン」を価格[…]
12/11発売:ホンダ スーパーカブ110Lite/スーパーカブ110プロLite/クロスカブ110Lite
2025年11月で生産終了となった従来の50cc原付に代わり、新たな「原付一種(新基準原付)」としてホンダが投入するのが「Lite(ライト)」シリーズだ。発売は12月11日。ラインナップは「スーパーカブ110 Lite」「スーパーカブ110 プロ Lite」「クロスカブ110 Lite」の3機種である。
これらは110ccの車体とエンジンをベースにしつつ、最高出力を4kW(約5.4ps)以下に制御することで、原付免許(または普通自動車免許)での運転を可能にしたモデルだ。特筆すべきは、109ccエンジンの豊かなトルク特性により、従来の50ccよりも低い回転数で発進加速が可能になっている点だろう。
装備面でも前後キャストホイールやフロントディスクブレーキ、ABSを標準装備するなど、車体のグレードは高い。「Lite」のロゴが目印だが、中身はタフなカブそのもの。50ccユーザーの受け皿として盤石の出来栄えだ。
前輪にディスクブレーキ+ABSを採用、前後キャストホイールなど通常版110に準じた装備 ホンダが新基準原付モデルを一挙発表。10月末をもって生産できなくなる現行50cc原付を代替するモデルとして、市民[…]
12/20発売:カワサキ ヴェルシス1100 SE
カワサキのアドベンチャーツアラー「ヴェルシス」がモデルチェンジを果たし、12月20日に発売される。最大のトピックはエンジンの刷新だ。ストロークを3mm延長し、排気量を従来の1043ccから1098ccへと拡大。これにより最高出力は120psから135psへと大幅なパワーアップを遂げている。
トルク増大に合わせてギヤ比がハイギヤード化されており、高速巡航時の快適性が向上している点は、ロングツーリング派には朗報だろう。電子制御も抜かりなく、SHOWA製のスカイフックEERA(電子制御サスペンション)に加え、進化したクイックシフターやスマホ連携機能も搭載する。
日本国内ではETC2.0やグリップヒーターを標準装備した上級グレード「SE」のみの展開となり、価格は212万3000円だ。前後17インチホイールによるオンロード主体のクロスオーバーとして、冬の旅を熱くさせる一台に仕上がっている。
最新4気筒エンジンにクイックシフターなど先進の電脳装備 前後17インチホイールを採用し、高速道路から荒れた田舎道まで快適に走破できる新型アドベンチャークロスオーバー「ヴェルシス1100 SE」の202[…]
12/22先行発売:ヤマハ JOG E
ヤマハからは原付一種クラスの電動スクーター「JOG E(ジョグ イー)」が登場。このモデルは、ホンダとの協業によるOEM車だ。
ベース車両はホンダの「EM1 e:」であり、インホイールモーター周辺には「HONDA」のロゴも確認できる。動力源には交換式バッテリー「Honda Mobile Power Pack e:」を使用するが、本モデルはバッテリーシェアリングサービス「Gachaco(ガチャコ)」の利用が前提となっている。
そのため車両価格にバッテリーは含まれておらず、別途サービスの契約が必要だ。ヘッドライトがハンドルマウントに変更されるなどヤマハ独自のデザインも盛り込まれているが、中身は信頼のホンダ製。都市部でのコミューターとしての実用性に特化した、次世代の足と言えるだろう。
価格は車両本体のみで15万9500円で、12月22日に東京・大阪限定で先行発売される。
インホイールモーターなど車体のベースはホンダ製 ヤマハが原付一種の電動スクーター「JOG E」を市販する。2002年に量産初の電動二輪車「パッソル(Passol)」を日本国内で発売して以降、原付一種E[…]
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