
どこよりもいち早くX350のカスタムに着手した老舗ディーラー・ハーレーダビッドソン知立(愛知県)。純正オプション/X350専用の社外パーツともにほとんど流通していない状況でのスタートだった。コンセプトは「スピード感を感じとれるX350」。そしてスポーティーであると同時にハーレー流のカスタムクオリティを得ること。部品が出ない中でどれだけノーマルのルックスを良くするか、がテーマになった。
●文/写真:増井貴光(ウィズハーレー編集部) ●外部リンク:ハーレーダビッドソン知立
スピード感を纏ってクオリティアップ
ホイール/エンジンまわり/ステップなどの金属パーツは、パウダーコートや塗装を剥がし徹底的にポリッシュすることで、ノーマルパーツを使いながらも高級感を出した。汎用品で換えられる部分は、極力クオリティの高いものに交換。走らせている時に目に入るハンドルまわりには、とくにこだわりのパーツを取り付けている。
ハンドルは、プロトのファットバーでスポーティーさをアップ。ブレーキマスターシリンダーとクラッチはブレンボを採用し、操作性を大幅にアップ。モトガジェットのコンパクトなデジタルメーターとスマホを取り付けた時に一体感のあるホルダーなど、ポリッシュしたアッパーブラケットやファットバーとマッチしている。
ペイントは、当初ハーレーのレーシングカラーであるオレンジを想定していたのだが、ノーマルブレーキキャリパーをーイエローグリーンにしたところ、オーナーから外装もこの色が良いということになった。
イチから製作したのは、シートカウル。フロントフェンダーはノーマルだとスピード感が足りないということで、カワサキNinja ZX-25Rの純正パーツを使用。このパーツチョイスは、H-D知立が国産車も取り扱うオートセンターヤマダのグループとしての強みが出ているのだろう。
ローダウンスプリングでシート高を下げているのだが、シングルシートカバーとフェンダーレス加工で高く見える。
ヘッドライトのリム/トリプルツリー/ハンドルクランプをポリッシュ。メーターはコンパクトなモトガジェット。スマホホルダーもポリッシュしたパーツと色を合わせ、統一感を出している。
ホイールは、前後ともノーマルをポリッシュ。カスタム感がグッと増している。ステップ/レバー類/ホルダーもポリッシュ。フロントフォークは、アウターを再アルマイトしてブラックに変更。スピード感を出すために、エッジの効いたカワサキNinja ZX-25Rのフロントフェンダーに交換。サイドカバーはカットしてカーボンシートで仕上げている。フロントのキャリパーをグレードアップしたものに交換したかったが、合うものがないためペイントして雰囲気を変えている。
タンク/シングルシートカバー/シートカウルは、イエローグリーンにペイント。カーボンシートのストライプが入る。ワンオフで製作したシングルシートカウルでスポーティーなルックスを得ている。
エンジンのカバー類はポリッシュしただけだが、高級感が出ている。
マフラーは、ポリッシュしたノーマルだがモリワキに交換、それに合わせてエキゾーストパイプも塗装する予定だ。
リアショックは、ベネリTNT249S用のローダウンスプリングに交換し、外装と同じグリーンに塗装。かなり長さのあるフェンダーを排して、リアまわりをスポーティーに見せる。ステップホルダーはタンデムステップ部分をカット。それに伴ってチェーンケースを排除。チェーンは、品質の高いものに交換した。
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