![[バイクメンテDIY] コンパクトさが際立つ差込角1/4インチソケット&ラチェットハンドル〈コーケンZ-EALシリーズ〉](https://young-machine.com/main/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
バイクは自動車に比べて小さなフレームにエンジンと様々な部品が装着されている。ボルト類も細く小さく、パーツ同士のクリアランスも狭いので、差込角3/8サイズよりも1/4サイズの小さなソケット&ラチェットハンドの使い勝手が良いのは言うまでもない。モトメカニック編集部が愛用するコーケン製のZ-EALシリーズ、その中でも効率の良い整備ができるおすすめのアイテムを紹介する。
●文/写真:モトメカニック編集部 ●外部リンク:山下工業研究所
ユニバーサルソケット:手が届かないボルトやナットもナットグリップ機構でホールド
スチールボールによるフリクションでボルトやナットをホールドするコーケン独自のナットグリップソケットと、ユニバーサルジョイントを一体化することで、狭い場所での作業性を大幅にアップ。ジョイント部分はピンのない六面式とすることで、全長を短縮すると同時に荷重を分散でき、差込角1/4インチのメリットを最大限に引き出せる。
【2441MZ Z-EALナットグリップユニバーサルソケット】●税抜希望小売価格:8mm5130円/10mm5130円/12mm5130円/13mm5160円/14mm5160円
小さなスチールボールはソケット外周のスプリングの張力でボルトやナットを保持する。磁力に頼らないため非鉄素材にも対応し、指先で摘まめない場所でも落下を防止できる。六面式ユニバーサルジョイントの首振り角度は50°で、どんな曲げ角でもスムーズに回転するのが特長。
ラチェットハンドル:無駄なくコンパクトなヘッドと空転トルクの軽さが大きな魅力
指先でソケットを保持できない状況で、ラチェットハンドルの使い勝手を大きく左右するのは空転トルクの軽さ。コーケンは作業の最初から最後までラチェット機構が使える空転トルクの軽さが必須と考え、Z-EALハンドルで新構造の72歯ギヤを発明。
かつてない2ピース構造の爪は、空転トルクの軽さとヘッド周りのコンパクト化にも大きく貢献している。
【2725Z-160 Z-EAL首振りラチェットハンドル(ロング)】●税抜希望小売価格:1万1000円 【2725Z Z-EALラチェットハンドル】 ●税抜希望小売価格:7770円
差込角3/8インチの3725Z(手前)の全長が178mmなのに対して、1/4インチの2725Z(奥)は大人の手のひらに余裕で収まる114mm。このコンパクトさが狭い空間での作業性アップに役立つ。
全長114mmの2725Zに対して、首振り機能付きの2725Z-160の全長は160mm。ラチェットヘッド周りがコンパクトなので、スリムなソケットとの組み合わせで4気筒エンジンのマフラー着脱時も使い勝手が良い。
6角ソケットレールセット:コンパクトで薄肉設計を極めZ-EAL精神を体現したソケット
Z-EALのソケットは、差込角にかかわらず12角より薄肉化に有利な6角を採用し、スタンダードサイズに関しては全長の短さを大きな特長としている。
差込角1/4ではそれが顕著で、標準品の10mmの全長22mmに対して、Z-EALの10mmはわずか14mmしかない。ラチェットハンドルにセットしても厚さは23.5mmしかなく、シブイチならではの快適性が実現する。
【RS2400MZ/12 Z-EAL 6角ソケットレールセット】 レールセットは4/4.5/5/5.5/6/7/8/10/11/12/13/14mmの12個組。それぞれ単品でも購入できるので、使用頻度の高い10/12mm(どちらも税抜880円)で使用感を確認するのも良いだろう。●税抜希望小売価格:1万2300円
六角部の二面幅をDIN/ISO等の規格より狭めると同時に、ラチェットハンドル差込部のクリアランスも狭くすることでガタつきの低減にこだわる。全長14mmの8mmソケットとエアーバルブキャップの比較でも小ささを理解できるだろう。
セミディープソケット:六角部のサイズに関わらず、全長30mmに統一したセミディープ
Z-EALの1/4スタンダードソケットは、コーケンの標準1/4インチソケットより40%近く短いのが大きな特徴だが、目的のボルトやナットの周囲にラチェットハンドルが干渉したり、サイズ変更に手間取ることもある。
そんな時に役立つのがセミディープソケットだ。5.5~14mmの全サイズが30mmに統一されており、作業スペースに余裕があれば快適に作業できる。
【RS2300XZ/9 Z-EALセミディープソケットレールセット】 ●税抜希望小売価格:1万4400円
二面幅12mmで、全長を比較するとスタンダートが15mmでセミディープは30mmとサイズ感がまったく違う。セットの入組は5.5/6/7/8/10/11/12/13/14mmの9個組。ソケットレールはマグネット付きだ。
ビットソケット:ねじれ感のない快適な操作性。ショートビットの混合セット
通常のドライバーや六角レンチが入らないような場所で役立つのがビットソケット。Z-EALのビットは、他のソケットと同様にラチェットハンドルに取り付けた際のガタが少なく、プラスビスやキャップボルトをスムーズに回すことができる。
下のクイックスピンナーにセットすればスタッビドライバーとしても使えるため、指先しか入らないような場面でも重宝する。
【RS20XXZ/9 Z-EALビットソケット混合レールセット】 ●税抜希望小売価格:1万800円
プラスビット1/2/3/マイナスビット5/6/ヘックスビット3/4/5/6mmの混合セット。セットのプラスビット全長は28mm、ヘックスビットは25mmだが、それぞれ50mmのロングビットもある。
クイックスピンナー:小さすぎるソケットのツマミ代わりにも重宝する
1/4Z-EALラチェットハンドルのヘッド幅は20.5mmと狭いが、1/4ソケットの外径はさらに小さい。その差を埋めるために持っておきたいのがクイックスピンナーだ。これを指で摘まんで回すことで、ラチェットハンドルを振らなくてもボルトやナットをスムーズに回すことができる。ソケットに差し込んだ時のグラつきのない一体感も美点のひとつ。
【2756Z Z-EALクイックスピンナー】 ●税抜希望小売価格:2340円
ラチェットハンドルのヘッド幅20.5mmに対して、スピンナーの直径が20.3mmという絶妙なサイズ設定により、指の腹でラチェットを支えながら指先でクイックスピンナーを回すことができる。スタンダードソケットと組み合わせることでゼミディープソケット並の全長になるのもミソで、普段からソケットレンチに付けっぱなしにしておいても邪魔にならない。他メーカーの1/4ソケットと組み合わせても良い。
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