
「スプリングピンを抜く」なんて、フツーに生きてたらそうそう遭遇しないシチュエーションですよね。別に・・・スプリングピン抜かなくても人生困ることはないわけで。でも!何かしらの事情があって・・・もし、あなたが、今まさに!「スプリングピン抜き方」で検索してここへ辿り着いたのならば・・・ようこそ!イラッシャイマセ。損はさせませんよ?
●文:ヤングマシン編集部(DIY道楽テツ)
スプリングピン(ロールピン)って何者?
まずはコイツの正体からいってみましょう。スプリングピン(ロールピン、とも呼ぶらしい)ってのは、こういう「切れ目の入った筒状のピン」のこと。
スプリングっていうぐらいだから、バネ性を持っていて、少し狭い穴にギュッと押し込まれることで内側から外へテンションをかけて部品同士をズレないよう固定する役割をしているのです。
部品が筒状になっていて、出っぱりがあると困る構造には理にかなっている便利アイテム。そう、地味だけど重要なヤツなのですよ。
だけど、いざ「抜こう」とするといきなり「ヤな奴」になる。だって掴めないし、引っ張れないし、テンションかかってるからちょっと押したぐらいじゃ抜けやしない。もっとも、抜けちゃ困るんだけど、抜けないのもやっぱり困る(う~ん)。
AIに聞いてみたらこう言った
困ったときはコレだ。近頃じゃすっかり幅を利かせてるAIに訊いてみようじゃないですか。特殊工具を使わないで抜く裏技とか知ってるかもしれないし!なぁんて期待しつつ、スマホを取り出して「スプリングピンの抜き方を教えてよ」と訊いてみました。
- Gemini曰く「ピン抜きポンチ(平行ポンチ)とハンマーを使ってください」
- チャッピー(ChatGPT)曰く「ロールピンポンチが理想。ハンマーで叩いてね」
- ついでにGoogle先生お願いします!「ピンより少し細いポンチでトントン押し出すのが基本」
・・・いやいやいや。そのピン抜きポンチがないんだってばよ!! めったに使わない工具をイチイチ買いたくないんですよ。しかも、1本1000円とかするし。ちょっとイイのになると3本セットで6千円オーバーとか(高いって)。
・・・で、ここからが本題。10円もあれば実行できるスプリングピンの抜き方をみつけたのでぜひとも皆様に今から共有したいのです。ええ、そうです。AIも気付いてない方法です。・・・ふっふっふ。なんか、謎の優越感、ありませんか??
ここからはノンフィクションの実録です
先日のバイクレストア作業でこんな状況に出くわしました。古い6Vモンキーのフロントフォークのオーバーホールをやっていた時のことです。
分解して洗浄してトントン拍子で進んでいたのですが、とあることに気づきました。これ、フロントフォークのダストブーツ。
ボロボロになってたので新品交換したいのですが。左側のフロントフォークは難なくフォークの下側から取り付けることができました。でも、左側のフロントフォークにはブレーキの取り付けステーがついていてそれが出っ張りになっているんですよね。これじゃ下からハメ込むのが困難なのは明らか。
ダストブーツとはいえゴムだし、ひょっとしたら通るかなぁ~なんて。淡い希望を抱いていたのですが・・・。
その希望は瞬殺。通らない、入らない。ダメで元々とダストブーツをお湯で温めてみてもまったく効果なし。物理的に不可能、なのでした。
・・・マジか。そうなるとフロントフォークのインナーを全部バラバラに分解する必要があるのですが、はたしてどうやって分解したものかとよくよく見てみると、なんかピンが入っていてそれで固定してる模様。
え、ナニコレ? 調べてみたらこれが「スプリングピン」というものらしいってことを、この場で知りました(ここで冒頭のシーンに戻ります)
・・・ていうか、コレってどうやって抜くんだろう? AIに訊いてもGoogle先生に訊いても持ってない専用工具を使えの一点張り。・・・だから、持ってないんだってばよ。
とりあえず手持ちのポンチでコンコン叩いてみました。
・・・やっぱダメ。なにせ太いのでスプリングピンをちょっと動かしたぐらいでそこで止まってしまいます。当たり前だけど。さて困った。マジで困ったぞ? 専用工具は高いし、そもそも買いに行く時間がないし、ていうか近くに店もないし。今、この時間に、この場所で、このフロントフォークを分解したいのですよ。
・・・・・・とその時、ふと思ったのが「同じ太さの棒で叩けばいいんでしょ?」という当たり前の考え。
そんならばとネジの箱からM4のボルトを出してきました。うん、太さがほとんど同じだね。ネジが切ってあるけど棒であることに変わりはなし。これだったら行けるんじゃね?
と思って、ピンに当てがって慎重にハンマーでコンコンと叩いてみたら・・・
あっさり抜けちゃった!!!
あまりに簡単に抜けちゃったので拍子抜け。「スプリングピン=専用工具必要」って勝手に思い込んでましたが、よく考えるまでもなく「ピンよりちょい細い棒で叩けばいい」だけの話。そんだけ。簡単すぎる。
何回も使うんだったらもちろん専用工具がいいでしょうが、滅多にやる作業ではないのでボルトのネジ山が痛んだとしてもなんら問題なし。強いて言うならば・・・今回はあり合わせのボルトで済ましてしまいましたが、理想は六角ボルトの方が叩きやすくていいかもしれないです。アタマが平らで広いほうが叩きやすいし安定しますしね~。
専用工具、いらんかった
というわけでフロントフォークのインナーをばらすことができて無事、ダストブーツを交換。フロントフォークのオーバーホールを完成することはできました。
もちろん、このやり方は邪道ではありますが・・・もしあなたが今、スプリングピンの前で腕を組んでいるのならまずはネジ箱をひっくり返してみてください。それで道が開けるかももしれません。もしホームセンターがあればネジ売り場に行けば、10円とか15円ほどで買えるはずなので、使いやすい長さや形状を選んでみてください!
いずれAIに「スプリングピンの抜き方は?」と訊いたときに「ボルトを使うという手もありますよ?」って言い出したら私の勝ちです(フッフッフッ)
この記事が皆様の参考になれば幸いです。今回も最後まで読んでいただきありがとうございました~!
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