バイクライフ3年目を迎えるにあたって、“乗り換え”という選択がふと心に浮かんだライターのムラタ。トライアンフの新型モデル「スクランブラー400X」を発表と同時に予約し、4月某日に納車!今回は1000kmの慣らし&無事に初回点検を終え、ディスティングイッシュト ジェントルマンズ ライド(DGR)にも参加した様子をお届け!
●文:村田奈緒子 ●外部リンク:トライアンフモーターサイクルズジャパン トライアンフ東京ベイ
【村田奈緒子(むらた・なおこ)】20代からバイクに憧れはあったものの、40歳で一念発起し普通二輪&大型二輪の免許を取得。2022年2月、人生初バイク(ロイヤルエンフィールドのヒマラヤ)を購入し、バイクライフがスタート。インドでのヒマラヤツーリングなども経験し、ネクストステージとして乗り換えを決断。2代目のマイバイクとなるトライアンフのスクランブラー400Xがついに納車。
着々と慣らしをしていたら、スクランブラー400Xが激変した
前回の記事では納車2日後の週末を利用してさっそく600kmほど走ってきた様子をお伝えしたが、慣らし1000km達成に向け時間を見つけては走るようにしていた。そんなある日、私用で横浜へ向かう途中に気づいた。「あれ、なんかいつもより気持ち良い! コーナリング抜群に気持ち良くないか? なにこの変化!」
天気も良く、道も混んでいなくて目的地までスムーズだったという外的要因による気持ち良さなのかと思ったが、帰路でも同じように感じたのだ、何かが違う…と。このとき走行距離を確認すると、820kmほど。とりあえず、私の経験値では何がどう変わってフィーリングが良くなったのかがイマイチ分からなかったので、一緒に仕事をしているモーターサイクルジャーナリストの小川勤に連絡。「一度、私のスクランブラー400Xに乗ってほしい」とお願いした。
小川はスピード400とスクランブラー400Xが発表されたときの海外試乗会にも参加しており、そのときのインプレを聞いて私は実車も見ずに購入を決意したという経緯がある。さらに私の納車したてのスクランブラー400Xにも一度乗っており、見極めてもらうにはうってつけの人物である。忙しいと言われつつ、とにかく変化に感動した旨を力説して試乗を依頼。返ってきた感想が以下だった。
「シフトのフィーリング、シフトダウンダウン時のエンジンブレーキの効き方、半クラッチの感覚など各所が馴染んで良くなった感じ。とくにサスペンションがよく動くようになったからコーナリングが気持ちいいんだよ。イギリスで乗った時にも思ったけど、本当に良いエンジンだな〜。新車時から比べると中速〜高速域の振動が減って、各部のフリクションがなくなっている。ブレーキも効くようになっているね」
ひゃっほー! だよね、だよね、いいバイクだよね!と1人興奮。新車で購入して、バイクってこんな風に変化していくのか! と体験できたことで愛着もより深まっていった。正直、1台目の新車の時はキャリアがなさすぎてこの変化を感じれらなかった。いま思うと、ちょっと残念ではある。
初回点検でトライアンフ東京ベイへGO!
ということで、慣らしの1000kmを越えたので、初回点検のためトライアンフ東京ベイを訪問。
あれ、車両はトライアンフ東京で購入していなかったっけ?と思った方はさすが! じつはトライアンフ正規ディーラーのSonic Motorsさんは、トライアンフ東京とトライアンフ東京ベイ、そしてトライアンフ松本の3店舗を展開しており、グループ内ということでどの店舗でも相談はOKとのこと。
到着早々、1000kmまでに何かトラブルなどなかったですか? と聞かれるが、「とくになしです! いたってご機嫌です」ということで、スクランブラー400Xは整備室へ入室。
初回点検は1時間半ほどかかるとのことで、その間は店内を見学したり、チェーンの熱烈な営業トークを聞いたり(おかげでチェーンを変えたい気持ちが高まり、後日サンスター製に交換)。トライアンフ東京ベイのスタッフは皆さんかなりのバイク好きな感じで、平日でもお客さまがひっきりなしに来店しているのが印象的。
「トライアンフ待望の普通二輪で乗れるモデル(スピード400とスクランブラー400X)が登場したということもあり、来店いただく方はとても増えていますね〜。忙しいです〜!」と、ストアマネージャーの結城友和さんは嬉しい悲鳴!
オーダーしていたロアエンジンバーも装着してもらい、初回点検が終了!
ノーマルのスクランブラー400Xから、ハイマッドガード(フロント)とロアエンジンバー(エンジンガード)をプラスして、ひとまずカスタムも完了。
せっかくのトライアンフオーナーデビューも記念して、その数日後に開催されたDGR(The Distinguished Gentleman’s Ride)に参加してみた。
DGRに初参加! 東京Eastライドの会場には230台以上のクラシックバイクが集結
The Distinguished Gentleman’s Ride(ディスティングイッシュド・ジェントルマンズ・ライド)とは、 男性のメンタルヘルスケアと前立腺がんの研究資金を集めるためにオーストラリアで設立されたチャリティイベント。2012年からスタートし、事前に募金などを登録した上で、世界中のライダーが同じ日にクラシックテイストのバイクにドレスアップしたファッションで走り出すのだ。
今回、私が参加した東京Eastライドの会場には、20th Centuryの井ノ原快彦さんと長野博さん、エクスペリメンタルソウルバンド・WONKのボーカリスト・長塚健斗さん、全世界空手道選手権の日本代表監督を務める赤石誠さんのゲストのほか、総勢230名以上のライダーが集結。東京五輪のレガシー施設であるカヌースラロームセンターを起点に、葛西臨海公園の大観覧車/お台場のビッグサイト/東京ゲートブリッジなど東京を代表するシンボリックなポイントを眺めながらのパレードランを実施した。
潮風にあたりながら、トライアンフをはじめ多くのクラシックテイストのバイクと一緒に走るのはなかなかの快感! 世界にはこんなチャリティがあることを知れたのも、バイクに乗るようになったからこそと考えると感慨深いものがある。
ちなみに2024年のDGRは、もちろん世界各地で一斉に開催され、105カ国・959のライドに11万3,000人のライダーが参加し、760万米ドルの寄付金が集まったとのこと。興味がある人は、ぜひ来年参加してみてほしい!
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
ミリオーレの最新記事
ライダーを様々な驚きで包み込む、パニガーレV4S 5速、270km/hからフルブレーキングしながら2速までシフトダウン。驚くほどの減速率でNEWパニガーレV4Sは、クリッピングポイントへと向かっていく[…]
駒井俊之(こまい・としゆき)/1963年生まれ。バイクレース専門サイト「Racing Heroes」の運営者。撮影から原稿製作まで1人で行う。“バイクレースはヒューマンスポーツ”を信条に、レースの人間[…]
駒井俊之(こまい・としゆき)/1963年生まれ。バイクレース専門サイト「Racing Heroes」の運営者。撮影から原稿製作まで1人で行う。“バイクレースはヒューマンスポーツ”を信条に、レースの人間[…]
駒井俊之(こまい・としゆき)/1963年生まれ。バイクレース専門サイト「Racing Heroes」の運営者。撮影から原稿製作まで1人で行う。“バイクレースはヒューマンスポーツ”を信条に、レースの人間[…]
クルーザーにスポーティなエンジンを搭載するのがインディアン流 なんてアグレッシブなんだろう。インディアンモーターサイクル(以下、インディアン)の101スカウトに乗った瞬間にそう思った。この車体にスポー[…]
最新の関連記事(トライアンフ)
トライアンフの歴史を華々しく飾った一流スタントライダーの記念碑的モデル トライアンフ・ロケット3は、2458cc水冷並列3気筒エンジンをクランク縦置きで搭載するメガクルーザーだ。このたび発表された特別[…]
伝説のロゴが語る歴史 2024年現在でこそ、三角形にブロック体のアルファベットといった趣の、トライアンフロゴ。しかし100年以上続く、歴史あるブランドだけあって、1902年の盾型デザインに始まり、いく[…]
タイガーシリーズの快走ツアラーが新エンジンとともに トライアンフのアドベンチャーシリーズには実にさまざまなバリエーションが揃っているが、このたび新登場する『タイガースポーツ800』は、既存モデルである[…]
さらなる走行性能と所有感を追求 トライアンフのモダンクラシックシリーズは、ボンネビルを筆頭とした伝統のスタイルとディテールを特徴としている。その中でも“スピード”の名称が示すとおり、スポーティな特性を[…]
電子制御デバイスとフロントフォークが進化! 2021年に登場したトライデント660は、660cc水冷並列3気筒エンジンを搭載するスポーツネイキッドで、タイで生産することで販売価格を抑えることに成功した[…]
人気記事ランキング(全体)
バイクショップとは思えない機器を活用して、手間のかかる下地作りや磨き作業を効率アップ 新車から何十年もの時を経たオリジナルコンディション車と、フルオーバーホール/再塗装/再メッキが施されたレストア車両[…]
スピード感を纏ってクオリティアップ ホイール/エンジンまわり/ステップなどの金属パーツは、パウダーコートや塗装を剥がし徹底的にポリッシュすることで、ノーマルパーツを使いながらも高級感を出した。汎用品で[…]
第1位:X-Fifteen[SHOEI] 2024年10月時点での1位は、SHOEIのスポーツモデル「X-Fifteen」。東雲店ではスポーツモデルが人気とのことで「とにかく一番いいモデルが欲しい」と[…]
モデルチェンジしたKLX230Sに加え、シェルパの名を復活させたブランニューモデルが登場 カワサキは、KLX230シリーズをモデルチェンジするとともに、KLX230Sとしては3年ぶり(その他の無印やS[…]
復活の軽二輪レトロは足着き性抜群、エンジンは大部分が専用設計だ 現在の国内メーカー軽二輪クラスでは唯一となるネオクラシック/レトロスタイルのモデルが待望の登場を果たした。 カワサキが以前ラインナップし[…]
最新の投稿記事(全体)
旅館の一室でFRP製ヘルメットを手探りで作り始めた 東京・新橋で経営していた旅館の一室で、創業者の鎌田栄太郎がFRP製ヘルメットの製作をはじめたのが今日のSHOEIのはじまりだ。 その旅館はホンダの社[…]
冬のUber Eats配達は過酷です。寒さと路面の凍結の両方と戦わなくてはいけません。しかし、それゆえに配達員が少なくなるため、やり方次第で1年を通してもっとも高額な収入を得られるチャンスの季節だと思[…]
110ccベースの4kW制限モデル=新基準原付か 2025年11月の新排出ガス規制導入によって現行モデルの継続生産が困難になり、新たに110~125ccのモデルをベースとした車両に4kW(5.4ps)[…]
トラベル・エンデューロの最高峰に自動クラッチ制御が装備! BMWモトラッドのロングセラーモデルであるGSシリーズ。その最上位モデルにあたるのがGSアドベンチャーだ。初代モデルの登場は’02年のR115[…]
機密事項が満載のレーシングマシンたち バイクムック”RACERS(レーサーズ)”は、「いま振り返る往年のレーシングマシン」がコンセプト。それぞれの時代を彩った、レーシングマシンを取り上げている。 現在[…]
- 1
- 2