
アメリカンクルーザー×ロードレースの新しいモーターサイクルカルチャーとして注目を集めている「キング・オブ・ザ・バガーズ」。2022年シーズンはライバルのハーレーダビッドソンを抑え、インディアンモーターサイクル(以下インディアン)のファクトリーライダーであるタイラー・オハラがチャンピオンを獲得。これを記念して、限定のレースバガー「Indian Challenger RR」の販売が決定した。
●文:ミリオーレ編集部(村田奈緒子) ●外部リンク:インディアン・モーターサイクル
世界限定29台、タイラー・オハラの29号車と同じくS&Sによってレース仕様に仕上げられた特別車
車両重量が300kg近いバガー(大容量パニアバッグを備えたクルーザーモデル)による豪快なレース「キング・オブ・ザ・バガーズ」。2022年シーズンは、インディアンのタイラー・オハラ、3年ぶり2度目のチャンピオンに輝いた。これを記念して、特別な限定車「Indian Challenger RR」を発売する。
「Indian Challenger RR」はタイラー・オハラの29 号車と同じく、S&Sによってレース仕様に仕上げられた1台。情熱的なサーキットライダーやコレクターに向けて世界限定29台が生産され、日本では限定1台が販売となる。※レース専用車両の為、公道走行は不可。
「元々、バガーを使ったロードレースというのは、多くの人にとって不可解なものであり、純粋なロードレース愛好家にとっては不快なものでさえありました。しかし、わずか3年という短い期間で、『キング・オブ・ザ・バガーズ』は、これらのバイクが急速に洗練された進化を遂げたため、モーターサイクルレースで最もホットなものとして登場しました。我々は、人々に王冠を持つバイクを所有する機会を与えることは素晴らしいことだと考えました」と、 インディアンのレース、テクノロジー、サービス担当副社長であるゲイリー・グレイは語っている。
「私たちは、バガーレースのファンダムを受け入れ、この非常に限定的で特別なIndian Challenger RRモーターサイクルで2度目のタイトルを祝うことに興奮しています。このバイクは、由緒あるFTR750をリリースしたときと同様、本物のレースバイクであり、ストリートリーガルではありません。このバイクが正しい手に渡れば、 モトアメリカのミッション・キング・オブ・ザ・バガーレースシリーズで表彰台に上ることができるでしょう」
気になる価格や販売方法は後日発表となる。インディアンのレースのおける歴史のなかで、2020年と2022年の「キング・オブ・ザ・バガーズ」優勝は、これからも続く挑戦において貴重なマイルストーンとなっている。そのレガシーが宿る1台を手にすることができるチャンスには、期待が高まるばかりだ。
【INDIAN CHALLENGER RR 専用装備】
エンジン:
◼ 112CID ビッグボアシリンダー/ピストンキット
◼ S&S® エアインテークシステム(78mm スロットルボディ付き)
◼ CNCポート付きシリンダーヘッド
◼ S&S®カムシャフト
◼ マックス・フルアジャスタブル ECM”
エキゾースト:
◼ S&S® 2-1 レースエキゾースト
ショック&フォーク:
◼ オーリンズ® FGR250 フォーク
◼ TTX Öhlins® リアショック
ハンドルバー&コントロール:
◼ S&S® リアセットフットコントローラー
◼ クイックシフターキット
◼ S&S®アジャスタブルハンドルバー
ブレーキ:
◼ フロント:ブレンボ®M4 330mm ローター、SBS パッド
◼ リア:Hayes EBC リアローター、SBS パッド
シート:
◼ Saddlemen レイズドレースシート
タイヤ:
◼ ダンロップ®レースタイヤと 17 インチレースリム。レースリム
ストレージ:
◼ カーボンファイバーサドルバッグ
ウィンドスクリーンとフェアリング:
◼ エアロウィンドシールド
◼ エアロヘッドライトインサート
◼ S&S® アジャスタブルフェアリングマウント
ボディとシャシー:
◼ S&S® ビレットアジャスタブルトリプルクランプ
◼ S&S® チェーンドライブコンバージョン
◼ グラスファイバー製リアフェンダー
◼ S&S® ベリーパン
◼ S&S® ビレットアジャスタブルロッカーアーム
◼ S&S® オートマチックチェーンテンショナー
◼ S&S® ビレットクラッチカバー
◼ S&S® レースモディファイドスイングアーム
◼ AIM DL2 データロガー/ダッシュ
ウエットコンディションを得意とするタイラー・オハラ。水しぶきをあげながら、超巨大なアメリカンクルーザーが接戦を繰り広げる様子も大きな話題となった。同じくインディアンのファクトリーライダーであるジェレミー・マクウィリアムズとともに2023年もレースに挑む。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
あなたにおすすめの関連記事
対照的な仕上がりを見せる2台のバガーレーサー 「キング・オブ・ザ・バガーズ」。それはハーレーダビッドソンとインディアンモーターサイクルのプライドをかけた戦いだ。その戦いが始まったのは2022年の秋のこ[…]
話題のバガーロードレース、2022年の勝者はタイラー・オハラ! 9月9日、ニュージャージー・モータースポーツ・パークで開催された「キング・オブ・ザ・バガーズ」最終レース。雨が降り、車両重量が300kg[…]
フラットトラックレーサーを継承するストリートバイク 2017年、インディアンはファクトリーマシンであるFTR750でアメリカンフラットトラックレースに本格参戦。圧倒的な強さでハーレーワークスを撃破する[…]
インディアン vs ハーレーダビッドソンが繰り広げる熱戦 バガーロードレース「キング・オブ・ザ・バガーズ」が初めて開催されたのは、2020年秋のこと。車両重量が300kg近いバガー(大容量パニアバッグ[…]
ジャレッド・ミーズは8度目のグランドナショナルチャンピオンに輝く アメリカの伝統的なモータースポーツであるフラットトラックレース。1周をすべて見渡せるわかりやすさと、スライドを決める豪快さが人気だ。2[…]
最新の関連記事(ミリオーレ)
孤高のパニガーレV4Sと友好的なパニガーレV2S パニガーレV4Sでサーキットを3本ほど走ると、強烈な疲労感が僕の身体を襲う。汗は止まらず、足腰に力が入らなくなる。試乗直後は格闘技を終えたような感じだ[…]
ファッションからスポーツまで。現代のバイクライフにフィット このバイクは只者じゃない−−。僕はマヨルカ島のリゾートホテルのエントランスに鎮座するトライアンフの「スピードツイン1200RS」に初対面した[…]
ライダーを様々な驚きで包み込む、パニガーレV4S 5速、270km/hからフルブレーキングしながら2速までシフトダウン。驚くほどの減速率でNEWパニガーレV4Sは、クリッピングポイントへと向かっていく[…]
駒井俊之(こまい・としゆき)/1963年生まれ。バイクレース専門サイト「Racing Heroes」の運営者。撮影から原稿製作まで1人で行う。“バイクレースはヒューマンスポーツ”を信条に、レースの人間[…]
駒井俊之(こまい・としゆき)/1963年生まれ。バイクレース専門サイト「Racing Heroes」の運営者。撮影から原稿製作まで1人で行う。“バイクレースはヒューマンスポーツ”を信条に、レースの人間[…]
最新の関連記事(インディアン)
愛車は1290スーパーデュークRという「素人」のチーちゃん! ヤングマシン最新動画は、人気の新型車試乗。JAIAの2025試乗会ということで、最新の輸入バイクに試乗しました。 しか~し、今回は出演者に[…]
チーフテン パワープラス 排気量1834ccのVツインを高回転まで回して走る痛快さ インディアン・モーターサイクル(以下インディアン)の「チーフテン」は、モデル名を「チーフテン パワープラス」に変更。[…]
クルーザーにスポーティなエンジンを搭載するのがインディアン流 なんてアグレッシブなんだろう。インディアンモーターサイクル(以下、インディアン)の101スカウトに乗った瞬間にそう思った。この車体にスポー[…]
会場に並ぶ新型SCOUT(スカウト)シリーズ 高性能な水冷Vツインエンジンで車体ディメンションやエンジン搭載位置にこだわってきた、クルーズ性能だけではなくスポーツ性能が高いクルーザーモデルの「スカウト[…]
磨かれた伝統と進化したスポーツ性 2014年に登場した先代のインディアン・スカウトシリーズは、1133cc水冷Vツインエンジンをアルミダイキャストフレームに搭載し、インディアンらしいスタイルで包んだ同[…]
人気記事ランキング(全体)
情熱は昔も今も変わらず 「土日ともなると、ヘルメットとその周辺パーツだけで1日の売り上げが200万円、それに加えて革ツナギやグローブ、ブーツなどの用品関係だけで1日に500万円とか600万円とかの売り[…]
660ccの3気筒エンジンを搭載するトライアンフ「デイトナ660」 イギリスのバイクメーカー・トライアンフから新型車「デイトナ660」が発表された際、クルマ好きの中でも話題となったことをご存知でしょう[…]
CB1000 SUPER FOUR BIG-1の400cc版でスタート、1999年のHYPER VTEC搭載で独り舞台に! 2019年モデル発表後、期間限定で2022年まで販売され惜しまれつつホンダの[…]
1980年代の鈴鹿8時間耐久の盛り上がりを再び起こしたい 設楽さんは、いま世界でもっとも伸長しているインドに2018年から赴任。その市場の成長ぶりをつぶさに見てきた目には、日本市場はどう映っているのだ[…]
カワサキUSAが予告動画を公開!!! カワサキUSAがXで『We Heard You. #2Stroke #GoodTimes #Kawasaki』なるポストを短い動画とともに投稿した。動画は「カワサ[…]
最新の投稿記事(全体)
ベスパ LX 125 ■空冷4ストローク単気筒SOHC3バルブ 124cc 10.6ps/7250rpm シート高785mm 車重120kg ●価格:46万2000円 ●色:ユーフォリコライラック(新[…]
ヤマハ発動機と三菱重工業は、200kgの貨物を搭載可能な中型マルチコプター型無人機(以下、中型無人機)の開発に向けた共同研究を行っていることを発表した。 パワーユニットには、ヤマハが2023年にコンセ[…]
250と共通設計としたことでツアラーから変貌した400 2023年モデルの発売は、2023年9月15日。令和2年排出ガス規制適合を受けた2022年モデルのスペックを引き継ぐ形で登場した。 ニンジャ25[…]
情熱は昔も今も変わらず 「土日ともなると、ヘルメットとその周辺パーツだけで1日の売り上げが200万円、それに加えて革ツナギやグローブ、ブーツなどの用品関係だけで1日に500万円とか600万円とかの売り[…]
利便性を追求したリトル・バーグマン アドレス125、アヴェニス125に続くスズキ最新世代の原付二種スクーターシリーズ・第3弾として2023年春に登場したのがバーグマンストリート125EX。初登場から2[…]
- 1
- 2