
アメリカ最古のモーターサイクルブランド、インディアン・モーターサイクルは、2026年にブランド創立125周年という記念すべき節目を迎える。このメモリアルイヤーの幕開けにあたり、伝説の1台「チーフ ヴィンテージ(Chief Vintage)」が復活。1940年代の黄金期を象徴するスタイリングに注目だ。
●文:ヤングマシン編集部 ●写真/外部リンク:インディアンモーターサイクル
125周年の幕開けを告げる「伝説」の帰還
インディアン・モーターサイクルは創業125周年を祝う記念行事をスタートさせたが、その象徴として選ばれたのが、この「チーフ ヴィンテージ」だ。
「チーフ」という名は、インディアンの歴史の中で特別な響きを持つ。そして今回発表されたモデルは、単なる過去の焼き直しではない。アメリカン・クラシック・モデルの神髄として、歴史的アイコンを現代風にアレンジした意欲作だ。
アイデンティティである「ヴァランスド・フェンダー」
この新型チーフ ヴィンテージを語る上で外せないのが、「1940年代のデザインに着想を得た」というそのスタイリングだ。
1940年代のチーフといえば、タイヤを深く覆うスカートのようなフェンダーが特徴だった。今回のモデルでも、その流れるような「ヴァランスド・フェンダー」がしっかりと再現されている。さらにフェンダー先端には、1947年以来のブランドの象徴である「イルミネーテッド・ヘッドドレス」が鎮座し、信号待ちのたびに周囲の視線を奪う輝きを放つ。
この独特のシルエットとワイヤースポークホイールの組み合わせこそが、インディアン・モーターサイクルのルーツへのオマージュであり、他のクルーザーとは一線を画す個性となっているのだ。
心臓部には1890ccの「サンダーストローク」を搭載
美しいスタイリングの内側に秘められたパフォーマンスも見逃せない。搭載されるエンジンは、「現代のスタンダードを超えるパワーと存在感をもたらす」とされる、インディアンが誇る1890cc空冷Vツイン「サンダーストロークエンジン」だ。
最大トルク156Nmをわずか3300rpmで発生させるこのエンジンは、低回転から湧き上がる怒涛のトルクで、巨体を軽々と加速させるだけのパワーを秘めている。造形美も見逃せない。黒く輝くシリンダーと銀塗装のヘッドは、1940年代の製造工程で施された高い質感を反映しており、機械としての美しさを感じさせる仕上げだ。
クラシックな外観に隠された最新テクノロジー
「ヴィンテージ」の名を冠してはいるが、装備内容は最新鋭だ。 一見するとクラシックなアナログメーターに見える4インチの丸型ディスプレイには、高性能インフォテインメントシステム「RIDE COMMAND」システムが搭載されている。
タッチパネル操作が可能で、Bluetooth接続によるスマホ連携や走行データの表示、さらにはナビゲーション機能(地域による)まで備えており抜かりない。
また、走行モードは「スタンダード」「ツーリング」「スポーツ」の3種類から選択可能。クルーズコントロール、ABS、キーレスイグニッション、フルLED照明といった快適・安全装備も標準搭載だ。さらに、渋滞時などの熱対策としてリアシリンダー休止機能まで備えている点は、大排気量空冷エンジンを知り尽くしたメーカーならではの配慮といえよう。
現代のライダーに向けた新たなアイコン
シート高は686mmと低く抑えられており、ヴィンテージ調のソロシートは人間工学に基づいて設計されているため、長距離走行も快適にこなせるという。カラーバリエーションは、ブランドカラーである「Indian Motorcycle Red」と、精悍な「Black Metallic」の2色展開。価格は338万円(税込)からとなっている。
125周年という歴史の重みを感じさせつつも、「新たなチーフ ヴィンテージ」として生まれ変わったこのモデル。ネオクラシックという枠を超え、アメリカン・モーターサイクルの正統なる後継者として、所有する喜びを存分に満たしてくれるはずだ。
INDIAN MOTORCYCLE CHIEF VINTAGE[2026model]Details
INDIAN MOTORCYCLE CHIEF VINTAGE[2026model]SPECS
| メーカー希望小売価格 | 3,380,000円〜 |
| 全長 | 2,441 mm |
| 全幅 | 887 mm |
| 全高 | 1,175 mm |
| ホイールベース | 1,626 mm |
| シート高 | 686 mm |
| 最低地上高 | 125 mm |
| 車両重量(燃料搭載時) | 327 kg |
| 車両重量(燃料非搭載時) | 317 kg |
| エンジン型式 | 空冷サンダーストローク116(V型2気筒) |
| 排気量 | 1,890 cc |
| ボア × ストローク | 103.2 mm x 113 mm |
| 圧縮比 | 11.0:1 |
| 最大トルク | 156 Nm / 3,300 rpm |
| 燃料供給方式 | 電子制御燃料噴射システム(54mmボア) |
| トランスミッション | 6速 |
| ファイナルドライブ | ベルトドライブ(2.2:1) |
| サスペンション(前) | テレスコピックフォーク(トラベル 132 mm) |
| サスペンション(後) | デュアルショック(トラベル 75 mm) |
| ブレーキ(前) | シングル / 298mmフローティングローター / 4ピストンキャリパー |
| ブレーキ(後) | シングル / 298mmフローティングローター / 2ピストンキャリパー |
| タイヤ(前) | Metzeler Cruisetec 130/90 B16 73H |
| タイヤ(後) | Metzeler Cruisetec 150/80 B16 |
| ホイール | ワイヤホイール(前: 16×3.0 / 後: 16×3.5) |
| 燃料タンク容量 | 15.1 L |
| レーク角 / トレール | 29° / 131.5 mm |
| リーンアングル | 28.5° |
| 計器類 | 4インチディスプレイ(RIDE COMMAND搭載)、スピード、タコ、燃料計ほか |
| カラー | Indian Motorcycle Red、Black Metallic |
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(インディアン)
125年のヘリテージを「現代の走り」へ昇華!アニバーサリーな空間 会場となったバイパラに一歩足を踏み入れると、目に飛び込んでくるのは「125th Anniversary」の特大フラッグと、歴史を彩るヒ[…]
アールデコを全身で体現するベースモデル「チーフ ヴィンテージ」 インディアン・モーターサイクルの基幹モデル「チーフ」シリーズのラインナップにおいて、ひときわ古典的な情緒を漂わせるのがベースモデルの「チ[…]
1気筒4バルブ、100年前にOHVメカニズムを確立 まずはその心臓部が驚きの塊です。排気量1000ccの空冷V型2気筒エンジンなんですが、なんと1気筒あたり4バルブ、前後合わせて計8つのバルブを持つO[…]
1940年代の伝統と現代技術の結晶「Thunderstroke 116」 近年、世界的な排出ガスや騒音規制の強化により、大排気量の純空冷エンジンは絶滅の危機に瀕している。油冷や水冷機構を部分的に取り入[…]
ハーレーとインディアンの混成チームで、ほうとうと大型バイクイベントを巡る河口湖ツーリング ツーリング当日から遡ること1週間前。週間天気予報は雨マーク。降水確率も高く中止になるに違いない、と編集部はたか[…]
最新の関連記事(新型クルーザー)
125年のヘリテージを「現代の走り」へ昇華!アニバーサリーな空間 会場となったバイパラに一歩足を踏み入れると、目に飛び込んでくるのは「125th Anniversary」の特大フラッグと、歴史を彩るヒ[…]
Rebel 250(レブル250)のエンジンが予想以上…… 今や250ccクラスのバイクにおいてナンバーワンの人気車と言っても過言ではないRebel 250。ノーマルの時点から既にカスタムされているよ[…]
Rebel 250でリターン 沼口さんが初めてバイクの免許を取得したのは、25年前のことでした。当時乗っていたのは、先輩から譲ってもらったスクーター。アルバイト先へ通うための便利な移動手段として、2年[…]
新たな個性を決定づけるブルーイッシュグリーン 他のクルーザーとは一線を画す、柔らかな曲線を描くフレームとスラントした独特のヘッドライトデザインが眩しいカワサキの「バルカンS」。その最新アプデートとなる[…]
アールデコを全身で体現するベースモデル「チーフ ヴィンテージ」 インディアン・モーターサイクルの基幹モデル「チーフ」シリーズのラインナップにおいて、ひときわ古典的な情緒を漂わせるのがベースモデルの「チ[…]
人気記事ランキング(全体)
アドテックとKGモーターズが業務提携! 超小型EV「ミボット」量産とSDV進化を加速 次世代モビリティスタートアップのKGモーターズは2026年10月8日、株式会社アドテックとの間でミニカー規格の1人[…]
新色「グラススパークルブラック×メタリックオーオートグレー」が魅せる 2026年型ジクサー250シリーズのラインナップ構成は、マッスルなネイキッドスタイル「ジクサー250」と、エアロダイナミクスを追求[…]
スズキ「ジクサー / ジクサーSF」155ccシリーズが新グラフィックに更新 スズキのインド現地法人は155cc単気筒エンジンを搭載するロードスポーツ「ジクサー」ならびにフルカウルの「ジクサーSF」に[…]
Rebel 250(レブル250)のエンジンが予想以上…… 今や250ccクラスのバイクにおいてナンバーワンの人気車と言っても過言ではないRebel 250。ノーマルの時点から既にカスタムされているよ[…]
ウルトラカーボンシェルで叩き出す「圧倒的軽さと堅牢性」 カーボンファイバーを高比率で奢った専用「ウルトラカーボンシェル」を採用。手に取った瞬間に分かる軽量化を果たしながら、欧州の厳しい最新規格ECE […]
最新の投稿記事(全体)
CB1300SF SPをオマージュ! 102万円で登場した「CB500SF クラシックカラーエディション」 ホンダは中国の重慶市で開催された「2026中国摩博会(CIMAMotor)」において、CB5[…]
スペックで勝負する時代の終焉 “スペックの高さこそがスポーツバイクの存在意義”と、多くのライダーが疑わなかったレーサーレプリカブーム。その全盛期ともいえる1989年に、カワサキが発表した「ゼファー」は[…]
普通免許で楽しめる!前2輪リバーストライクが生む圧倒的な安定性と走りの歓び Can-Amの3輪モビリティ(Spyder / Ryker)はバイクともクルマとも違う、自由と走りの歓びを届けるオープンエア[…]
神奈川・三浦半島の観光コンテンツに採用! ブレイズの四輪電動ミニカー「ネクストクルーザーEV」 ブレイズの四輪電動モビリティ「ネクストクルーザーEV」が、神奈川県三浦市で展開されるガイド付き観光ツアー[…]
重慶ショーで衝撃の初公開! ホンダ「CBR500R FOUR レーシングカラー」カスタムコンセプト ホンダは中国・重慶市で開催された重慶モーターサイクルショーにおいて、4気筒スポーツモデルの可能性を示[…]
- 1
- 2











































