![[バイク歴史探訪] 働くハーレー“サービカー”は、かつてアメリカの“軽トラ”的存在だった!?](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2022/03/th_042_007-1_1931_servicecar_custom.jpg)
●文:モーサイ編集部(原久三) ●写真:八重洲出版 ハーレーダビッドソン
ハーレーダビッドソンは3輪モデルも作っている
「いつかはハーレー」などと言われるように、憧れのバイクメーカーとして知られるハーレーダビッドソン。
多くの人にとって、ハーレー=大型バイクのイメージしかないかもしれないが、じつはハーレーは3輪モデル「トライク」も作っている。
日本では、大型自動二輪免許を持っていなくても普通自動車免許を取得していれば乗れるので、トライクは二輪免許の取得をためらっている人などから支持されているモデルだ。
ハーレーダビッドソンの純正トライク「トライグライドウルトラ」(2021年モデル)。エンジンは最新の1868ccOHV空冷ツインの「ミルウォーキーエイト114」を搭載。
だが、昔のハーレーダビッドソンの3輪モデルは現在の豪華なスタイルとは違っていて、それは市民のための“簡素な働く乗り物”だった。言わば日本の“軽トラ”のような存在で、配達用の商用車/広告宣伝車などさまざまな場面で大活躍していたのだ。
当記事では、そんなハーレーダビッドソンが作った3輪モデル・サービカーについて紹介しよう。
自動車ディーラーなどに向けた出張修理用車両として、1932年に登場
世界恐慌による不景気が蔓延している中、ハーレーダビッドソンは1932年にユニークかつ簡素的な構造の3輪モデル「サービカー」を発表した。
サービカー登場以前にも、サイドカーのカー側を荷台として配達などに使用する「サイドバン」という存在はあったが、サービカーは自動車ディーラーや修理工場のサービスマンが出張修理に使うことを想定し、牽引用のアタッチメントもオプションで設定されていた。「サービカー」というネーミングは、サービスカーをもじって付けられたものなのだ。
サービカーは、当時登場間もないベビーツインの750ccフラットヘッドのVツインエンジンを搭載し、配達用商用車/広告宣伝車/警察の駐車違反車両取り締まり用としても数多く採用された。一日中低速走行してもオーバーヒートが少なく、タフな低圧縮型エンジンの利を生かし、使い勝手に優れた実用車としてさまざまな場面で活躍していたのだ……
※本記事は2022年3月25日公開記事を再編集したものです。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
モーサイの最新記事
きっかけは編集部内でのたわいのない会話から 「ところで、バイクってパーキングメーターに停めていいの?」 「バイクが停まっているところは見たことがないなぁ。ってことはダメなんじゃない?」 私用はもちろん[…]
インカムが使えない状況は突然やって来る!ハンドサインは現代でも有効 走行中は基本的に1人きりになるバイク。たとえ複数人でのマスツーリングだとしても、運転中は他のライダーと会話ができないため、何か伝えた[…]
仕事を通じてわかった、足を保護すること、足で確実に操作すること 今回は、乗車ブーツの話をします。バイクに乗る上で、重要な装備の一つとなるのが乗車ブーツです。バイクの装備といえばヘルメットやジャケット、[…]
【燃料タンク容量考察】大きければ良いってもんではないが、頻繁な給油は面倒だ 当たり前の話ではあるけれど、燃費性能とともに、バイクの航続距離(無給油で連続して走れる距離)に関係してくるのが、燃料タンクの[…]
バイクいじりで手が真っ黒、そんな時どうしてる? バイクいじりにつきものの、手の汚れ。 特に、チェーンのメンテナンスやオイル交換など、油を使った作業となるとタチが悪い。 ニトリル手袋やメカニックグローブ[…]
最新の関連記事(バイク歴史探訪)
ボクサーエンジンの誕生、最強バイクとして世界中でコピー BMWといえば、2輪メーカーとしてスーパーバイクS1000系からボクサーのRシリーズなど、スポーツバイクで世界トップに位置づけられるメーカーだ。[…]
軽二輪の排気量上限=250ccスクーター登場は、スペイシー250フリーウェイから ホンダPCXやヤマハNMAXなど、ボディサイズは原付二種クラスでありながら排気量150〜160ccの軽二輪スクーターを[…]
1965年までは“クルマの免許”に二輪免許が付いてきた 80歳前後のドライバーの中には、「ワシはナナハンだって運転できるんじゃよ、二輪に乗ったことはないけどな(笑)」という人がいる。 これは決してホラ[…]
ホークシリーズ登場後、すぐにホークIIIを投入。“4気筒+DOHC”勢に対抗したが… 1977年の登場から1〜2年、扱いやすさと俊敏さを併せ持つホークシリーズは一定の人気を獲得したが、ホークII CB[…]
生産台数の約7割を占めた、ハーレーの“サイドカー黄金時代” 1914年型のハーレー初のサイドカー。ミルウォーキーのシーマン社がカー側を製作してハーレーに納入。マシン本体にはカー用のラグが設けられており[…]
最新の関連記事(ハーレーダビッドソン)
BLESS CREATIONのカーボン外装をまとう カーボン外装メーカー・ブレスクリエイションの高い質感と造形の美しさのX350専用外装に惚れ、編集部号にも装着することにした。フロントフェンダー/ラジ[…]
THUNDERBIKE|Satin ミニフロアボード サンダーバイクのスタイリングと乗車時の快適性を両立したミニフロアボード。サンダーバイクはドイツのハーレーディーラーでありながら、さまざまなパーツを[…]
ライディングポジションに不満を抱えているナイトスタースペシャルオーナーに朗報 最新のシャーシ設計によるアイコニックなスポーツスターのデザインの車体に、強力な水冷レボリューションマックスエンジンを搭載す[…]
ロードグライド131RRか? いいや違う、 さらに上回る143だ クラッチミートするや否や、極低回転域から図太いトルクでロードグライドの巨体が力強く押し出される。クイックシフターのアシストもあり、ス[…]
ハーレー乗りじゃなくても大歓迎! ブルースカイミーティングは、ハーレーオーナーのみならず、ライダー/ノンライダーに関わらずどなたでも大歓迎のカルチャーイベント。 北陸初の開催となる今回は、景勝地の東尋[…]
人気記事ランキング(全体)
きっかけは編集部内でのたわいのない会話から 「ところで、バイクってパーキングメーターに停めていいの?」 「バイクが停まっているところは見たことがないなぁ。ってことはダメなんじゃない?」 私用はもちろん[…]
インカムが使えない状況は突然やって来る!ハンドサインは現代でも有効 走行中は基本的に1人きりになるバイク。たとえ複数人でのマスツーリングだとしても、運転中は他のライダーと会話ができないため、何か伝えた[…]
Nプロジェクトを彷彿とさせる魅力的なデザイン スクエアX125最大の魅力は、その名の通り「スクエア(四角)」を体現した、垂直の箱型ボディだ。空気抵抗を減らすカウルを持つことが主流の現代のスクーターデザ[…]
バニャイアにとって「新しいモノはいいモノ」じゃなかった MotoGPマシンがあまりにも速くなりすぎたこともあって、再来年にはレギュレーションが大きく改定されることになった。 エンジンは850ccに、空[…]
250cc水冷90°V型2気筒でDOHC8バルブが、たった2年でいとも容易くパワーアップ! ホンダが1982年5月、V型エンジン・レボリューションのVF750Fに次ぐ第2弾としてVT250Fをリリース[…]
最新の投稿記事(全体)
6/30:スズキの謎ティーザー、正体判明! スズキが公開した謎のティーザー、その正体が遂に判明したことを報じたのは6月30日のこと。ビリヤードの8番玉を写した予告画像は、やはりヤングマシンが以前からス[…]
RZ250の歴代モデル 1980 RZ250(4L3):白と黒の2色で登場 ’80年8月から日本での発売が始まった初代RZ250のカラーは、ニューヤマハブラックとニューパールホワイトの2色。発売前から[…]
Nプロジェクトを彷彿とさせる魅力的なデザイン スクエアX125最大の魅力は、その名の通り「スクエア(四角)」を体現した、垂直の箱型ボディだ。空気抵抗を減らすカウルを持つことが主流の現代のスクーターデザ[…]
知識ゼロから飛び込んだ継承への挑戦 このデニム、ただの復刻ではない。SFG前オーナーの強い想いに突き動かされ、全てを見直して完成させた「ライダー向け」の工夫が詰まっているのだ。 G RIDEが起業して[…]
250cc水冷90°V型2気筒でDOHC8バルブが、たった2年でいとも容易くパワーアップ! ホンダが1982年5月、V型エンジン・レボリューションのVF750Fに次ぐ第2弾としてVT250Fをリリース[…]
- 1
- 2


![2021 ハーレーダビッドソン トライグライドウルトラ|[バイク歴史探訪] 働くハーレー“サービカー”は、かつてアメリカの“軽トラ”的存在だった!?](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/04/th_201461_my21_flhtcutg_riding_0122_jk_custom1-768x576.jpg)
![ハーレーダビッドソン サービカー|[バイク歴史探訪] 働くハーレー“サービカー”は、かつてアメリカの“軽トラ”的存在だった!?](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2022/03/th_042_007-1_1931_servicecar_custom-768x576.jpg)







































