
2026年3月のスズキ関連の記事は、若年層や異業種ファンを取り込む革新的なコラボレーションから、大ヒットを記録している最新モデルの試乗レポート、さらには歴史的な名車の回顧まで、新旧の魅力が交差する非常に濃密な1ヶ月となった。モーターサイクルショーや世界的なeスポーツ大会を舞台に披露された珠玉のカスタムマシンなど、見逃せない話題が満載。その概要を振り返っていこう。
●文:ヤングマシン編集部
VTuber監修のGSX250Rコラボ車
スズキは、若年層やバイク初心者に向けて、大手VTuber事務所「ホロライブプロダクション」に所属する輪堂千速氏とコラボレーションした特別なカスタムマシンを発表した。輪堂氏はかつてマツダRX-8を所有し、給料をガソリン代に注ぎ込むほどの熱狂的なモータースポーツファンとして知られている。
ベース車両には、街乗りからツーリングまで扱いやすい水冷並列2気筒248ccエンジンを搭載するフルカウルスポーツGSX250Rが選ばれた。デザインは輪堂氏の衣装をイメージしたブラックとターコイズグリーンを基調とし、パープルのグラデーションやグラフィティ風のデカールが施されたストリート感溢れる仕上がりとなっている。
この非売品のコラボバイクは、幕張メッセで開催される「hololive SUPER EXPO 2026」や、大阪モーターサイクルショーなどのスズキブースにて実車が展示され、新たな層へのアピールを狙うものだ。
スト6コラボの特別仕様ハヤブサ登場
カプコンの大人気対戦格闘ゲーム「ストリートファイター6」とスズキのコラボレーションバイク第2弾となる特別仕様車の展示が発表された。前回の1Pカラー仕様に続き、今回はスズキが誇るアルティメットスポーツ「ハヤブサ」をベース車両に採用。
人気キャラクターであるジュリのプレイヤー判別用「2Pカラー」をモチーフとしており、白、黒、黄色のダイナミックな配色が車体に施されている。実車は両国国技館で開催される世界大会「CAPCOM CUP 12」および「ストリートファイターリーグ: ワールドチャンピオンシップ 2025」の会場内スズキブースにて展示される。
実際に跨って記念撮影ができるフォトスポットが用意されるほか、来場者には非売品のオリジナルコラボグッズや、乗車記念の特別ポストカード、デジタルステッカーなどが配布される予定となっており、ゲームファン必見のイベント展開となっている。
4ストレプリカの祖:1984年型GSX-R
1980年代のレーサーレプリカブームを牽引した名車の歴史を振り返る。1983年に世界耐久選手権や鈴鹿8耐で活躍した耐久レーサー「GS1000R」の魂とスタイリングを受け継ぎ、1984年に市販化された本機は、当時の400ccクラスに多大な衝撃を与えた。
ライバルに先駆けてクラス最強となる最高出力59psを発揮する水冷直列4気筒エンジンを搭載。さらに400ccクラス初となるアルミフレームの採用により、競合他車よりも10kg以上軽量な乾燥重量152kgを実現した。
この異例のパワーウェイトレシオにより爆発的な大ヒットを記録し、本格的な4ストレプリカ時代を切り開く原動力となった。その後も毎年のように改良を重ね、1986年にはフルカウル化、1988年には高剛性フレームの採用など進化を続け、ヨシムラの活躍とともに常にレースシーンの最前線で勝利と栄光を重ねた伝説的なモデルである。
ネオレトロを纏うGSX-8TTの実力
ネイキッドモデルをベースに、ネオクラシックの要素を取り入れた新型ロードスポーツの試乗インプレッションが公開された。発売初日の時点で年間目標販売台数の120%に達する受注を集めるほどの人気を博している。
車体やエンジンの基本構成、サスペンション設定、ライディングポジションはベース車両と共通であるものの、走行フィーリングは大きく異なる。クイックでスポーティなベース車に対し、本機は落ち着いたクルージングに適したキャラクターへと変化している。
この違いは主に、スポーティなタックロール風シートの形状と、容量が2L増加し幅広になった16L燃料タンクによるものだ。さらに、専用のビキニカウルやアンダーカウル、開放感のあるバーエンドミラーを採用し、普段はゆったりとネオレトロの雰囲気を味わい、気分次第でコーナリングも楽しめるという、非常に懐の深いオトナ向けの一台に仕上がっている。
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