
カワサキ「Z900RS」が東京モーターショーで世界初公開されたのは2017年秋、つまり今から約7年前だ。この機に歴代のカラーリングを振り返ってみたい。Z900RSの2024年モデルはゼファーイメージから一転した、2種の新色を設定。またイエローボールカラーをまとった、特別仕様車も登場した。
●文:ヤングマシン編集部
ピンストライプを初ラインナップ、火の玉パターンはバリエーションカラー拡充
カワサキモータースジャパンは2024年モデルの「Z900RS」を発表した。2017年暮れの発売後、2018年~2022年の大型バイク販売台数でぶっちぎりのトップ街道を驀進中の人気モデルだけに、大きな変更は2023年モデルの令和2年排出ガス規制への適合のみ。これに加え、2022年の50周年記念モデルやSEなど、バリエーション展開でファンの心を惹きつけてきた。
2024年モデルでは、前年までのゼファーイメージから一転して、火の玉系のグラフィックパターンにメタリックブルーをあしらった『メタリックディアブロブラック(ブルー×ブラック)』と、欧州などでラインナップされてきたピンストライプ系の『メタリックディアブロブラック(ブラックピンストライプ)』を設定。いずれも、これまでのイメージとは異なる新鮮さを押し出していた。
後者のピンストライプは欧州で2022年モデルとしてラインナップされた黒に青ピンストライプのものとは異なり、赤い差し色になっていた。
“イエローボール”が正式名称に!
そしてもうひとつ、いくつかのアクセサリーを装着したうえで専用色が与えられた“イエローボールエディション(正式色名:キャンディグリーン)”が登場したのもトピックだった。まず燃料タンクは、特別な技法で重ね塗りを施すことで艶やかさと重厚さを表現したキャンディカラーに塗装され、初代Z900RSの火の玉カラーと同じグラフィックパターンでキャンディグリーンとレモン色に近いイエローとされた。
継続販売が決まっているZ900RS SEも同様に通称イエローボールと呼ばれていたが、こちらは正式にカワサキがイエローボールエディションと名付けているだけあって、かつて存在した欧州仕様の初期Z1のグリーン系×イエローの色味を忠実に再現したのものといえそうだ。
この特別色に加え、大文字『KAWASAKI』のロゴとされた燃料タンクエンブレム、Z1イメージのサイドカバーマーク『900 DOUBLE OVERHEAD CAMSHAFT』、上質感のあるシボ入りシートレザー、クロームメッキ仕上げのサイドグリップ、左右のパルシングコイルカバー&ジェネレーターカバーに配された『DOHC』マークも専用装備し。これらのうちタンクエンブレムとサイドグリップは純正アクセサリー設定されており、サイドカバーのマークやDOHCマークは、これまでにZ900RSカフェや50周年記念モデルに採用されてきたものと同じものと予想された。
価格はスタンダード仕様が従来モデルから5万5000円上昇し148万5000円に。イエローボールは+7万7000円の156万2000円となった。なお、いずれもカワサキケアモデルに設定され、1か月目点検と3年間の定期点検&オイル交換(フィルター含む)が無償で受けられた。
KAWASAKI Z900RS / YELLOW BALL EDITION[2024 model]
主要諸元■全長2100 全幅865 全高1150 軸距1470 最低地上高130 シート高800(各mm) 車重215kg(装備)■水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ 948cc 111ps/8500rpm 10.0kg-m/6500rpm 変速機6段 燃料タンク容量17L■キャスター25.0度/トレール98mm ブレーキF=φ300mmダブルディスク+4ポットキャリパー R=φ250mmディスク+1ポットキャリパー タイヤサイズF=120/70ZR17 R=180/55ZR17 ●価格:148万5000円~ ●色:青、黒、黄 ●発売日:2023年7月15日
KAWASAKI Z900RS[2024 model]メタリックディアブロブラック(ブルー/ブラック)
KAWASAKI Z900RS[2024 model]メタリックディアブロブラック(ブラック ピンストライプ)
KAWASAKI Z900RS YELLOW BALL EDITION[2024 model]キャンディグリーン
KAWASAKI Z900RS SE[2024 model]
KAWASAKI Z900RS SE[2024 model]メタリックディアブロブラック
KAWASAKI Z900RS CAFE[2024 model]
KAWASAKI Z900RS CAFE[2024 model]メタリックディアブロブラック
参考:欧州/北米仕様
Z900RSの欧州仕様はシート高835mmのハイシートを標準装備している。また、メタリックディアブロブラックは国内モデルと名称こそ同一なものの、グレーを取り入れており、異なるカラーパターンとなっていた。
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