ホンダはインドで、「GET READY TO FLEX」としてティーザーを展開してきたモデルのアンサーとして、フレックス燃料仕様の「CB300F」を発表した。空油冷単気筒エンジンを搭載するネイキッドで、インドの300ccクラスで初めてE85混合燃料に対応するモデルだ。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ)
インドの中核となりつつある250~500ccクラスのスタンダードモデルがフレックス燃料仕様に
ホンダはインドで、2022年に初登場したCB300Fのフレックス燃料仕様である「CB300F FLEX FUEL」を発表した。これまでに“GET READY TO FLEX”のキーワードでティーザーを展開してきたものだ。
車体やエンジンの基本スペックはスタンダード仕様のCB300F DLX PROと同等だが、最高出力は0.5ps増、最大トルクは0.03kg-m増になっている。
スタンダード仕様でもE10と呼ばれるエタノール10%混合までは対応するが、フレックス燃料仕様ではE10~E85、つまりエタノール85%混合まで対応するのが最大の特徴。価格はいずれも17万ルピーだが、スタンダード仕様が装備するHSVCS(Honda Smartphone Voice Control system)はフレックス燃料仕様に非搭載だ。
ホンダは300ccクラスでのE85燃料対応モデルはインド初としており、人気のあるカテゴリーでカーボンニュートラルへ向けた先鞭を付けようという狙いだろう。
CB300Fシリーズは、77.0×63.0mmとややショートストローク設定の空油冷単気筒エンジンを搭載する、ストリートファイター風のネイキッドモデル。コンパクトな車体は車重153kgで、容量14.1Lの燃料タンクや前φ276mm/後φ220mmディスクブレーキ+ABSなど装備も十分に現代的だ。
インドに限らず、カーボンニュートラルに向けた様々な取り組みの中でホンダは2030年までに30機種以上の新型電動バイクをリリースするとしているが、一方でエンジン車も燃費改善やカーボンニュートラル燃料への対応などによって生き残りの道を模索している。
そんな動きのひとつとしてインドでデビューしたCB300F FLEX FUELが、エタノール混合燃料が普及していない日本へそのまま導入される可能性は限りなく低いと思われるが、将来的にこうした取り組みが他の機種に波及していくことは十分に考えられるはずだ。
HONDA CB300F FLEX FUEL[2025 India model]
主要諸元■全長2084 全幅765 全高1075 軸距1390 シート高789(各mm) 車重153㎏(装備)■空油冷4ストローク単気筒SOHC 293.52cc 24.89ps/7500rpm 2.64kg-m/5500rpm 変速機6段 燃料タンク容量14.1L■タイヤサイズF=110/70R17 R=150/60R17 ※諸元はインド仕様
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
最新の関連記事(ホンダ [HONDA] | 新型小型二輪 [251〜400cc])
オンロードでも安心感ある良好なコーナリング特性 2024年4月に、従来型の400Xがモデルチェンジされ、同時に車名も変更されてデビューしたのがNX400ですが、そのスタイリングにはラリーマシンのテイス[…]
16歳から取得可能な普通二輪免許で乗れる最大排気量が400cc 400ccクラスは、普通二輪免許を取ってから間もないビギナーも選ぶことができる排気量帯で、16歳から乗ることができる。 そんな400cc[…]
16歳から取得可能な普通二輪免許で乗れる最大排気量が400cc! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外[…]
ホンダは欧州で「GB350S」を発表。欧州では久々に『GB』の名が復活することになる。 標準モデルのGB350に対し、ややスポーティなアレンジがなされたGB350Sは、日本などでGB350S、最初に登[…]
グラフィック変更のLと、青いシートでイメージチェンジしたラリー ホンダは欧州で、水冷単気筒エンジン搭載のトレールモデル「CRF300L」とアドベンチャーモデル「CRF300ラリー」の2025年モデルを[…]
最新の関連記事(ホンダ [HONDA])
126~250ccスクーターは16歳から取得可能な“AT限定普通二輪免許”で運転できる 250ccクラス(軽二輪)のスクーターを運転できるのは「AT限定普通二輪免許」もしくは「普通二輪免許」以上だ。 […]
1位:ホンダ新型「CB1000」8月時点最新情報まとめ ホンダがCB1000ホーネットをベースに、CB1300の後継機として開発を進めているというウワサの新型CB1000。その8月時点のスクープ情報ま[…]
大型二輪免許は18歳から取得可能! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外には“AT限定”免許も存在する[…]
しっかりとした防寒対策をすれば冬ならではの魅力が楽しめる! じっとしているだけでも寒い季節…さらに走行風を浴びるバイクって何が楽しいの? と思われる方も多いかもしれません。たしかに寒さの感じ方は、人そ[…]
6速MT仕様に加えEクラッチ仕様を設定、SエディションはEクラッチ仕様のみに 2017年4月に発売され、翌年から2024年まで7年連続で軽二輪クラスの販売台数で断トツの1位を記録し続けているレブル25[…]
人気記事ランキング(全体)
アッパーカウルはフランスで882.5ユーロ 1980年代のGSX1100S KATANAをモチーフにしたスペシャルモデルを製作することは、S2コンセプトのスタッフが何年も温めていたアイデアだった。それ[…]
【’09VMAX開発秘話】2リッター「音魂(オトダマ)」は失敗だった 新VMAXの開発には実に十数年の歳月が費やされた。このプロジェクトを長い間推し進めてきた中心人物は開発の経緯をおよそ次のように語る[…]
ライトグレーのボディにライトブルーのホイールが新鮮! ヤマハが「MT-25」の2025年モデルをインドネシアで世界初公開した。欧州で発表済みの兄弟モデル・MT-03に準じたモデルチェンジ内容で、現地価[…]
従来は縦2連だったメーターが横2連配置に ヤマハは、2004年に欧州で誕生し、2017年より日本を含むアジア市場へ(250として)導入されたスポーツスクーター「XMAX」の2025年モデルを欧州および[…]
欧州&北米で昨秋登場した新型YZF-R3の250cc版 ヤマハはインドネシアで新型「YZF-R25」を発表した。2024年10月に欧州&北米で登場した新型YZF-R3と同様のモデルチェンジ内容とした2[…]
最新の投稿記事(全体)
2001年登場の先代1800/2018年登場の現行1800に適合 ミシュランが新型スポーツツーリングタイヤ「MICHELIN ROAD W GT(ミシュラン ダブリュー ジーディー)」を発表した。20[…]
レーシングマシン「R90S」を彷彿とさせるシルエットとオレンジカラー BMWは、BMWモトラッドのヘリテイジカフェレーサー「BMW R12S」を国内200台限定で発売すると発表。1月22日より200台[…]
126~250ccスクーターは16歳から取得可能な“AT限定普通二輪免許”で運転できる 250ccクラス(軽二輪)のスクーターを運転できるのは「AT限定普通二輪免許」もしくは「普通二輪免許」以上だ。 […]
先日、バイク好きな友人と車でドライブしているときに(私は助手席だけれど…)ライダー同士がすれ違う際に、ピースをしあっている光景を見た。なんだか楽しそうなことしてるなーと思い、「あれって、車に乗ってる俺[…]
スパナプライヤー:刻みのないジョーが平行にスライド。スパナのように使えるプライヤー ストレートのスパナプライヤーは、細部の形状や仕上げは異なるものの、ヒンジの仕組みや特徴はクニペックスのプライヤーレン[…]
- 1
- 2