カワサキはインドネシアで、空冷2バルブ単気筒エンジンを搭載したネオクラシックモデル「W175 SE ブラックスタイル」の2024年モデルを発表した。13psの出力と車重126kgの扱いやすいサイズ感は、まさしく「こういうのでいいんだよ」を地でいくお手頃モデルだ。日本への導入も期待したい!
●文:ヤングマシン編集部(ヨ)
現地価格は33万円台! 以前のモデルは日本に並行輸入されていた
2017年にエストレヤ(250)が生産終了になり、同型のマシンはタイなど海外でW250と車名を変えて生き残っているものの、日本でカワサキ製の軽二輪(126~250cc)ネオクラシックモデルは消滅したまま。しかし海外では、上記のW250だけでなく、もっと手軽なシリーズ末弟のW175もラインナップされている。車両のベースはフィリピンで販売されているバラコIIという実用車だが、しっかり作り込まれたネオクラシックスタイルに、ジャストサイズのかわいらしさや手頃なサイズ感、リーズナブルな価格が魅力となっている。
そんなW175がシリーズ展開されるインドネシアで、スタンダードモデルに位置付けられるW175 SE ブラックスタイルに2024年モデルのニューカラーが発表された。グラフィックパターンは2023年モデルと同様だが、差し色がシルバーからゴールドに変更されている。
KAWASAKI W175 SE BLACK STYLE[2024 Indonesian model]
主要諸元■全長1940 全幅765 全高1045 軸距1275 最低地上高165 シート高785(各mm) 車重126kg■空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ 177cc 13ps/7500rpm 1.3kg-m/6000rpm 変速機5段 燃料タンク容量14L■ブレーキF=φ220mmディスク+2ポットキャリパー R=φ110mmドラム タイヤサイズF=80/100-17 R=100/90-17 ●参考価格:3350万ルピア(日本円換算約33万2000円) ●色:黒 ※諸元と価格は全てインドネシア仕様
他のバリエーションモデルは2023年モデルを継続
今回発表されたの2024年モデルはW175 SE ブラックスタイルのみで、他にラインナップされるW175SE(標準カラー)やW175カフェ、W175TRの3機種については2023年モデルが継続販売される模様だ。あるいは、後日に2024年モデルが発表されるのだろうか。
W175 SEは、キャブトンタイプのマフラーとシンプルなスタイリングが特徴で、車体色はトラディショナルなシルバーとマットグリーン、そして日本でいうW800ストリートのようなグラフィックが特徴のブラックスタイルの3色を展開。燃料タンクは14Lを誇り、13psの空冷単気筒を搭載した車両重量は126kgだ。最低地上高は、路面舗装率の関係か165mmと高めに設定され、前後17インチのスポークホイールに前ディスク/後ドラムブレーキを組み合わせている。
カフェレーサースタイルのW175カフェはW175 SEとほぼ同スペックの車体にメーターバイザーを加え、シート形状を変更したもの。2023年モデルではチェッカーフラッグイメージのストライプが入ったグラフィックに変更され、車体色はグレーとホワイトの2色となった。シルバーのマフラーカバーや渋めのゴールドを採用したリヤサスペンションスプリングなどは従来から継承している。
W175TR SEは、かつてエストレヤの兄弟車として日本でラインナップされていた250TRを彷彿とさせるクラシカルなトレールモデル。トルクの数値が他の2車よりもわずかに高く、アップマフラーやアップフェンダー、スリムな7.5L燃料タンク、エンジンを路面の石などから守るスキッドプレートなどを備えるのが特徴だ。2023年モデルでは、カワサキらしいライムグリーンを採用した。
価格は3360万ルピア~3590万ルピア(日本円換算約31万4500円~33万6000円)。以前は日本にも並行輸入という形で入ってきていたが、現在は中古車が買えるのみ……。なんなら日本仕様の正規ラインナップに加えることもご検討いただければと思いますが、どうですかカワサキさーん!
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