
ピアッジオグループジャパンは、モトグッツィの新世代モデルとなるオンロードツアラー『V100マンデッロ』を’23年2月6日より予約受付を開始した。納車時期は6月より順次行われる予定だ。
●文:ヤングマシン編集部(山下剛) ●外部リンク:モトグッツィ
100年の伝統と次世代へ向けた革新を凝縮したモトグッツィの最新スポーツツアラー
1921年に創業したモトグッツィは、100周年を迎えた2021年9月、『NEXT 100 YEARS』をテーマに掲げたブランニューモデルを発表した。それからおよそ1年半、本社工場があるマンデッロ・デル・ラーリオの名が冠された『V100 マンデッロ』がいよいよ日本に上陸する。
モトグッツィ最大の特徴であるクランク縦置きV型2気筒エンジンは、これまで空冷式のみだったが、V100マンデッロに搭載される『コンパクトブロック』はとうとう水冷化された。しかしながら名称が示すように、軽量小型化を達成しており、エンジン前後長はV85TTのスモールブロックよりも103mm短く、かつてのビッグブロックエンジンよりも軽量に仕上がった。クランクシャフトは従来と逆回転に変更され、トルクリアクションも左(従来は右)となった。しかし逆回転クランクと延長された片持ち式スイングアーム(左側)により、トルクリアクションそのものは大幅に軽減されている。
また、シリンダーの向きは90度回転し、吸気はVバンク中央に配置。排気は車体外側となり、ライダーのヒザ周辺に空間のゆとりを生み出している。ほかにも乾式単板だったクラッチは湿式多板となり、作動は油圧式へと変更されるとともに、Sバージョンではクイックシフターを装備する。シリンダーヘッド周辺ではDOHC 4バルブ化されたこともトピックだ。
最大出力は115ps/8700rpmだが、3500rpmでその82%を発生するため低回転域で扱いやすく、さらにリミッターは9500rpm以上と高回転域でのパフォーマンスも両立している。
MOTO GUZZI V100 Mandello S[2023 model]2121 グリーン
エンジンのコンパクト化やシート下まで展開する燃料タンクなどにより低重心化を図り、シート高も815mmと低く抑えられている。
前後サスペンションはスタンダードでは前後ともリバウンドとプリロード調整可能なKYB製で、フロントはφ41mm倒立フォーク、リヤには取付角を最適化したモノショックを採用。上位グレードとなるSバージョンにはオーリンズ製スマートEC2.0セミアクティブサスペンションを装備する。これはセミアクティブとマニュアルを選択できるほか、コンフォートとダイナミックの2種の動作モードも備える。
ブレーキは前後ともにブレンボ製で、フロントにはラジアルマウントキャリパーにφ320mmダブルディスクを装備。また、ブレーキ/クラッチともにマスターシリンダーもラジアルポンプを採用している。
電子制御では、マレリ製11MP ECUを軸として、コンチネンタル社と共同開発したコーナリングABS、トラクションコントロール、クルーズコントロール、4種のライディングモード(ツアー、レイン、ロード、スポーツ)を備える。これらの操作は左ハンドルスイッチで行い、5インチTFTカラーディスプレイでモードを確認できる。
世界初のテクノロジーとして、ライディングモードや速度に応じて自動で開閉する『アダプティブ・エアロダイナミクス』を装備するのも大きな特徴だ。これは燃料タンクの両側に設けられたディフレクターの高さを自動調整する機構で、電動調整式スクリーンと併用すると風圧を最大22%軽減し、ライダーにかかる負荷を抑えて快適な長距離クルーズを楽しめる。
外観は往年の名車・ルマン3をオマージュしたデザインで、縦置きV型2気筒エンジンとともに伝統を重んじながらも革新に満ちたパッケージとしている。
モデルバリエーションは、スタンダードとSバージョンの2種展開で、Sバージョンには前述したようにクイックシフター、電子制御サスペンションのほか、グリップヒーターが標準装備となる(クイックシフターとグリップヒーターは、オプションでスタンダードにも装着可)。
車両価格はスタンダードが220万円、Sバージョンが264万円となっている。
MOTO GUZZI V100 Mandello / V100 Mandello S[2023 model]
MOTO GUZZI V100 Mandello[2023 model]マグマレッド
MOTO GUZZI V100 Mandello S[2023 model]2121 グリーン
MOTO GUZZI V100 Mandello S[2023 model]アバンギャルドグレー
| 車名 | V100 MANDELLO / S |
| 全長×全幅×全高 | 2125×835×──mm/S=未発表 |
| 軸距 | 1475mm |
| シート高 | 815mm |
| 装備重量(燃料90%搭載時) | 233kg |
| エンジン型式 | 水冷4ストロークV型2気筒DOHC4バルブ |
| 総排気量 | 1042cc |
| 内径×行程 | 96×72mm |
| 最高出力 | 115ps/8700rpm |
| 最大トルク | 10.7kg-m/6750rpm |
| 変速機 | 6速 |
| 燃料タンク容量 | 17L |
| タイヤサイズ前 | 120/70ZR17 |
| タイヤサイズ後 | 190/55ZR17 |
| ブレーキ前 | φ320mmディスク+4ポットキャリパー |
| ブレーキ後 | φ280mmディスク+2ポットキャリパー |
| 乗車定員 | 2名 |
| 価格 | 220万円/S=264万円 |
| 出荷時期 | 2023年6月 |
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
あなたにおすすめの関連記事
BMW シフトカムテクノロジーを採用したボクサーエンジンを継承 スポーティな走りもさることながら、ロングツーリングでの快適なライディングを両立するR1250RS。ソロツーリングはもちろん、タンデムや荷[…]
270度点火の美味しいところだけを味わえる 操作の軽いクラッチレバーを引き、ややストロークが長めのシフトペダルを踏み込んで1速に入れる。半クラッチで発進し、スロットルを開けて加速していく。 本当にクセ[…]
コーナリングランプやクルーズコントロール、KYB電子制御サスペンションを装備しながらリーズナブルな価格に ヤマハは、2021年にフルモデルチェンジしたベースモデルとMT-09と同時に刷新されたクロスオ[…]
新開発エンジンで270度/450度爆発を携え、新しいストリートファイターが降臨! スズキは、270度位相クランクシャフトの採用で90度Vツインと同様の鼓動感を得た、新設計の並列2気筒エンジンを搭載した[…]
最新の関連記事(モトグッツィ)
2025年の大幅刷新が生み出した、疲労知らずの「極上の乗り味」 「最新のアドベンチャーバイクは速くて快適だが、どれも電子制御の塊で味気ない」。そんな不満を抱えるライダーにこそ、V85TTはおすすめだ。[…]
大幅進化した2025年モデルの「旨味」を継承し、更なる高みへ 新型を語る前に、ベースとなっている2025年モデルの進化についておさらいしておこう。排気量853ccのエンジンはユーロ5+に対応しつつ、ラ[…]
創始者のカルロ・グッツィが愛情を注ぎこんだエンジン そもそも、モトグッツィの創業は1920年に試作モデル「G.P.」を作り上げたタイミングまで遡れます。初手から「メトロノームのように正確なエンジン」と[…]
電子制御スロットル採用でユーロ5+適合、走行モードやクルコン、トラコンなど電子制御も充実 ピアッジオグループジャパンは、EICMA 2024で初公開された新型V7シリーズの国内正式導入を発表。2025[…]
シャフトドライブでロングツーリングも安心なミドルアドベンチャーがアップデート 2023年のミラノショーで発表された新型V85TTは、翌年に上位グレードとなるV85TTトラベルが日本に上陸した。そして今[…]
最新の関連記事(新型スポーツ&ツーリング)
初代はスポーツモデル:GL1000【1975年モデル】 1970年代当時、巨大なアメリカ市場を独り占めしていた英国車をCB750フォアで一蹴したホンダだったが、Z1とそれに続く競合車の登場でシェアを奪[…]
5/15:ヤマハ「YZF-R9」 1月に登場した70周年記念カラーに続いて、クロスプレーン3気筒エンジンを搭載した新型YZF-R7の通常カラーが登場。価格は149万6000円。2026年モデルは歴代最[…]
新設計の4気筒エンジンを搭載するフルカウルスポーツ CB400スーパーフォア Eクラッチコンセプトと同時発表でフルカウルスポーツも登場だ! 大阪モーターサイクルショーで姿を現したのは、こちらもいちおう[…]
3/5:スズキ「ジクサー150」 驚異の低燃費で知られる軽二輪ネイキッド「ジクサー150」の2026年モデルが3月5日に発売される。WMTCモード燃費50.0km/Lを誇る154cc空冷単気筒エンジン[…]
249cc・26psのスポーティな油冷単気筒エンジンを搭載 スズキは、油冷シングルのフルカウルスポーツモデル「ジクサーSF250」にニューカラーを設定し、2026年モデルとして3月5日に発売する。トリ[…]
人気記事ランキング(全体)
スロットル操作でシフトダウン!? 電子制御CVT「YECVT」の衝撃 「スクーターはアクセルをひねるだけで楽だが、スポーツ走行ではどうしても物足りない」。そんなライダーの不満を過去のものにするのが、ア[…]
ワークマンプラス上板橋店で実地調査! これからの「猛暑」あるいはそれを飛び越えた「酷暑」と呼ばれる夏の時期、上着なしの薄着でいたくなるのも確か。しかしバイクに乗る以上、「転倒」というリスクには常に備え[…]
走行風を最大の冷却力に変える、新発想の次世代アンダーウエア 真夏のバイク走行において、メッシュジャケットを着ていても「涼しさを感じない」という経験を持つライダーは多い。それは汗が乾ききってしまい、気化[…]
気温45℃再現ブースで驚異の-30℃冷却能力を体感してみた ウインドコア ICE&HEATERペルチェベスト こちらはICE&HEATERペルチェベスト。身体を直接冷やす、-30℃の冷[…]
「リアル峰不二子」が魅せる、相棒との優雅な休日 トライアンフのブランドアンバサダーを務めるダレノガレ明美さん。2026年1月の就任以来、彼女のバイク愛は深まるばかりだ。今回、InstagramとXに投[…]
最新の投稿記事(全体)
美しい仕上がりと高い保護性能。HUGCUSTOMステッカーの施工開始! 人とは違う、自分だけの個性あふれる外装に仕上げたい。けれどペイントは費用がかさみ、飽きたときに簡単には変えられない。そんな悩みを[…]
夏のツーリングを快適に変えるプロ仕様の冷却技術 猛暑のなかでのライディングは、想像以上に体力を消耗する。ジャケット内にこもる熱や、肌にまとわりつく汗のベタつきは、集中力を削ぐ大きな要因だ。快適な走行を[…]
58馬力を絞り出す新設計の直列4気筒エンジン 「もう一度、あの甲高い直4サウンドを響かせて走りたい」。そんなライダーの切なる願いに、ホンダの技術陣は新設計の399ccエンジンで完璧に応えてみせた。 最[…]
時代を超えて響く1000cc空冷Vツインの美学「XS-V1 Sakura」 ヤマハが企業理念である「感動創造」をモーターサイクルという形で具現化し、アートの世界観で乗り物の楽しさを表現したコンセプトモ[…]
ワークマンプラス上板橋店で実地調査! これからの「猛暑」あるいはそれを飛び越えた「酷暑」と呼ばれる夏の時期、上着なしの薄着でいたくなるのも確か。しかしバイクに乗る以上、「転倒」というリスクには常に備え[…]
- 1
- 2



















































