ヤマハは、水冷並列3気筒エンジンを搭載するクロスオーバーツアラー「トレーサー9 GT」にニューカラーを設定し、2023年モデルとして4月20日に発売すると発表した。IMUを軸とした電子制御サスペンションやトラコン&ABS制御など、最新ツアラー装備や諸元に変更はない。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ) ●外部リンク:ヤマハ
コーナリングランプやクルーズコントロール、KYB電子制御サスペンションを装備しながらリーズナブルな価格に
ヤマハは、2021年にフルモデルチェンジしたベースモデルとMT-09と同時に刷新されたクロスオーバーツアラー「トレーサー9 GT」にニューカラーを設定し、2023年モデルとして発売する。価格は4万4000円上昇して149万6000円になった。
新色はホワイトとブラックの2色で、ともにゴールドアルマイトを施されたホイールと倒立フロントフォークのアウターチューブが高級感を醸し出す。ホワイトは高いスポーツ性と質感を表現し、ブラックは艶ありと艶消しの“隠しツートーン”がコントラストとなって上質感を強調している。
トレーサー9 GTは、888ccのトルクフルな水冷並列3気筒エンジンをCFアルミダイキャストの軽量フレームに搭載し、ロングスイングアームとスピンフォージドホイールと組み合わせる。日本では上級モデルのGTのみとなり、KYB製電子制御サスペンションを採用しているのも特徴だ。
エンジンにはアシスト&スリッパークラッチを搭載するほか、アップ/ダウン対応のクイックシフターやD-MODE(走行モード)、クルーズコントロールシステムといった電子制御で武装。このほかコーナリングランプも含め、6軸IMUを搭載することによってこれらの統合制御が可能になっている。
ツアラー装備としては、ダンパー内蔵サイドケース取り付けステー、大型ウインドスクリーン、ナックルガード、高さを2段階に調整可能なメインシート/ステップ/ハンドルバー、グリップウォーマーなどを採用。メーターは3.5インチTFTフルカラーディスプレイをダブルで装備する。
YAMAHA TRACER9 GT[2023 model]
車名 | TRACER9 GT |
認定型式/原動機打刻型式 | 8BL-RN70J/N718E |
全長×全幅×全高 | 2175×885×1430mm |
軸距 | 1500mm |
最低地上高 | 135mm |
シート高 | 820/835mm |
キャスター/トレール | 25°00′/108mm |
装備重量 | 220kg |
エンジン型式 | 水冷4ストローク並列3気筒DOHC4バルブ |
総排気量 | 888cc |
内径×行程 | 78.0×62.0mm |
圧縮比 | 11.5:1 |
最高出力 | 120ps/10000rpm |
最大トルク | 9.5kg-m/7000rpm |
変速機 | 常時噛合式6段リターン |
燃料タンク容量 | 18L(無鉛プレミアムガソリン指定) |
WMTCモード燃費 | 20.4km/L(クラス3、サブクラス3-2、1名乗車時) |
タイヤサイズ前 | 120/70ZR17 |
タイヤサイズ後 | 180/55ZR17 |
ブレーキ前 | 油圧式ダブルディスク |
ブレーキ後 | 油圧式ディスク |
乗車定員 | 2名 |
価格 | 149万6000円 |
発売日 | 2023年4月20日 |
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
あなたにおすすめの関連記事
XSRに新展開、ヘリテイジ系フルカウルスポーツ?! '22モデルでフルチェンジしたXSR900は、往年のロードレーサーからカウルを取り去ったようなフォルムが話題。2021年の登場時には’80年代のヤマ[…]
120ps+アルミフレームで本格スポーツ走行にも適合?! ヤマハYZF-Rシリーズは1000ccのR1を頂点に、700/320/250/155/125ccの全6シリーズが展開されているスーパースポーツ[…]
ヤマハが本気になった! グローバルモデルの小排気量スポーツバイクが日本へ上陸 ヤマハは、「第39回 大阪モーターサイクルショー2023」、「第50回 東京モーターサイクルショー」、「第2回 名古屋モー[…]
5インチTFTメーターは2モード+接続機能 ヤマハは欧州で、MT-07系の“クロスプレーンコンセプト”並列2気筒エンジンを搭載したスポーツツアラーモデル「トレーサー7」および「トレーサー7 GT」の2[…]
ヤマハは、アルミニウム地金の調達先と「グリーンアルミニウム原材料の調達に関する契約」に合意したと発表した。2023年2月より、二輪車用アルミ部品の原材料として「グリーンアルミニウム」の採用を開始し、適[…]
最新の関連記事(トレーサー9GT)
オートマY-AMTを標準装備、レーダーによる支援技術も進化 ヤマハは11月7日、EICMA 2024で初公開した新型スポーツツーリングモデル「トレーサー9 GT+」を日本国内でも2025年夏以降に発売[…]
GT+にはY-AMTを標準装備、トレーサー9/GTにはMT仕様/Y-AMT仕様をラインナップ ヤマハが欧州で新型「トレーサー9(TRACER 9)」シリーズを発表した。Y-AMT仕様の追加は想定内だっ[…]
MT-09ベースのスポーツツアラーとして長年熟成を重ねたトレーサー 近年、クロスオーバーというジャンルのモデルがヨーロッパで人気だ。“前後17インチホイールでロードスポーツ寄りの車体”に、“スポーツバ[…]
ヤマハ トレーサー9GT+「障害物検知のブレーキ補助と、先行車追従クルーズコントロールを装備」 スポーツネイキッドのMT-09とプラットフォームを共用するスポーツツアラー、ヤマハのトレーサー9GT。そ[…]
電脳装備で一気にクラストップを狙う! ヤマハは、トレーサー9 GTの新バージョン追加となる「トレーサー9 GT+(TRACER9 GT+)」の国内モデルを正式発表した。ミリ波レーダーを中心とした新しい[…]
最新の関連記事(新型アドベンチャー/クロスオーバー/オフロード)
スクエアデザインの1050/800/250SXに対し、650と250は穏やかな意匠 スズキは、「Vストローム650」および「Vストローム650XT」の価格を改定し、2025年2月5日に発売すると発表し[…]
外装デザイン&素材ほか細部にわたり多数のアップデート ホンダは「NC750X」をマイナーチェンジ。通常の燃料タンク位置に容量23Lの収納スペースを設け、欧州では半数のユーザーが選択するというDCT仕様[…]
ワイルドさも残る洗練のクロスオーバー スズキの量産バイクで初めて電子制御サスペンションを採用したGSX-S1000GX(以下GX)は、前後17インチホイールを履いたクロスオーバー・アドベンチャー。欧州[…]
オンロードでも安心感ある良好なコーナリング特性 2024年4月に、従来型の400Xがモデルチェンジされ、同時に車名も変更されてデビューしたのがNX400ですが、そのスタイリングにはラリーマシンのテイス[…]
消えてしまったセロー250の穴をカワサキが埋める?! カワサキの新トレッキングマシン「KLX230 シェルパ」は、2024年11月15日の発表時には11月27日発売とされたが、その後に諸事情で発売日を[…]
人気記事ランキング(全体)
チーム・ロバーツの誘いを断った唯一のライダー 年末年始に5泊6日でお邪魔した、アメリカ・アリゾナ州のケニー・ロバーツさんの家。家族ぐるみで仲良くさせてもらっていますが、実は僕、現役時代にケニーさんが監[…]
元々はブレーキ液の飛散を防ぐため フロントブレーキのマスターシリンダーのカップに巻いている、タオル地の“リストバンド”みたいなカバー。1980年代後半にレプリカモデルにフルードカップ別体式のマスターシ[…]
多板式クラッチ構造を知ると、停車時を除いて必要以上にレバーを握っているのがわかる クラッチのレバー操作は、発進はもちろん、ギヤチェンジの度に切ったり繋いだり(放したり)とあまりに頻繁……左手が疲れて嫌[…]
126~250ccスクーターは16歳から取得可能な“AT限定普通二輪免許”で運転できる 250ccクラス(軽二輪)のスクーターを運転できるのは「AT限定普通二輪免許」もしくは「普通二輪免許」以上だ。 […]
1位:ホンダ新型「CB1000」8月時点最新情報まとめ ホンダがCB1000ホーネットをベースに、CB1300の後継機として開発を進めているというウワサの新型CB1000。その8月時点のスクープ情報ま[…]
最新の投稿記事(全体)
2000年代、若者のライフスタイルに合ったバイクを生み出すべく始まった、ホンダの『Nプロジェクト』。そんなプロジェクトから生まれた一台であるズーマーは、スクーターながら、パイプフレームを露出させた無骨[…]
論より証拠!試して実感その効果!! 老舗カー用品ブランドとして知られる『シュアラスター』が展開するガソリン添加剤「LOOPシリーズ」。そのフラッグシップアイテムであるのが『LOOP パワーショット』。[…]
優れたグリップ力とハンドリング性能を誇るスポーツツーリングラジアル ミシュランが大型スクーター向け新型スポーツツーリングタイヤ「MICHELIN POWER SHIFT(ミシュラン パワー シフト)」[…]
「出川哲朗の充電させてもらえませんか?」の電動バイク! 充電バイクでニッポンを縦断する人情すがり旅「出川哲朗の充電させてもらえませんか?」。そこで活躍しているヤマハの電動バイク、E-Vinoが青島文化[…]
チーム・ロバーツの誘いを断った唯一のライダー 年末年始に5泊6日でお邪魔した、アメリカ・アリゾナ州のケニー・ロバーツさんの家。家族ぐるみで仲良くさせてもらっていますが、実は僕、現役時代にケニーさんが監[…]
- 1
- 2