
モトジョイ/オーヴァーレーシングプロジェクツの共催で、2019年にスタートしたサーキットイベント「アストライド」。第二次世界大戦前のビンテージから現行車まで、4つのクラスに分かれて走行するスポーツ走行と、スタートグリッドから全車一斉スタートの緊張感が味わえる模擬レースまで、一日たっぷり楽しめるのが特徴で、今回もバラエティに富むマシンが集合。サーキットに抵抗感のあるライダーも、一度エントリーすればハマること請け合いだ。
●文/写真:モトメカニック編集部(栗田晃) ●外部リンク:オーヴァーレーシングプロジェクツ
年式の新旧やナンバープレートの有無にかかわらず、愛車を全開できる楽しさを提供
1970〜80年代に熱かったTTF1やF3、GP125/250レーサーなど、クラシックなLOCレギュレーションには含まれず、テイストオブツクバなどのサンデーレースにも参戦権のないマシンを思い切り走らせる場としてスタートしたアストライド。このイベントに参加するために長く眠っていたマシンを再生するオーナーやライダーがエントリーする一方で、ライトユーザーに向けても参加を呼びかけることで、サーキット未経験のライダーのモータースポーツエントリーイベントとしての役割も果たしている。
バイクいじりが好きなサンデーメカニックにとっては、アストライドは自分で製作したカスタムマシンやレストア車を走らせる場としても最適だ。革ツナギやブーツなどサーキット用の安全装備は必要だが、車両に関するレギュレーションは緩やかなので、自分のペースで楽しむことができる。もちろん、速さを求めるライダーにとってもテクニカルな鈴鹿ツインサーキットは攻略しがいがあり、車両に装着するトランスポンダー(自動計測器)によってラップタイムが克明に記録されるからタイムアタックの楽しみもある。
次回開催は’22年10月29日(土)。エントリーを考えているライダーは、モトジョイHP内のアストライド特設ページをチェックしてみよう。
珍しいクラシックや希少なレーサーに加えて、レジェンドライダーの参加もあるアストライド。今回ゼッケン22のモリワキZERO に乗ったのは、1987年にヨシムラGSX-R750で全日本TT-F1クラスチャンピオンを獲得した大島行弥さん。OV-40を駆る多田喜代一さんも、1980年代前半のモリワキを代表するライダーだ。
スズキ グース350:TZRフレーム+グースエンジン。驚きのシンデレラフィット!
スズキグース350のエンジンがヤマハTZR250R(3XV)のフレームに見事に収った「GooZR(グーゼットアール)」は、オーナーの堀内さんが「たまたま2台を合わせたら入りそうだったから」という理由で2004年に初号機を製作。この時はサーキットも公道も走らず売却したが、それから10年以上を経過した2016年、初号機のウィークポイントを克服したこの2号機を製作。初号機はフレームにエンジンが収まった時点で満足してワンオフエンジンハンガーで搭載したが、2号機はスイングアームピボットとカウンターシャフトの位置関係にこだわりフレームも一部加工。完成後も足まわりを中心に熟成を続け、今回のアストライドで鈴鹿ツインラップタイムの自己ベストを記録した。
【SUZUKI GOOSE 350】◎ライダー:N.HORIUCHI
シリンダーヘッドはフレームに入ったが、エンジン左のセルモーターカバーが干渉したため、初号機はスイングアームピボットよりドライブスプロケットがかなり下になった。2号機は干渉部分を切開して、カウンターシャフトがTZRと同じ高さになるよう搭載位置を変更。
トップブリッジとアンダーブラケットは、本業である機械加工業の技術でワンオフ。フロントの剛性アップでラップタイム短縮に貢献。
コスワース製ピストンで385ccにボアアップしたエンジンを搭載。
ヤマハのガソリンタンクにカウルを装着すれば、GooZR(グーゼットアール)の完成。
ホンダNS400R:まさにバーンファインド! 長い眠りから覚めた極上レプリカ
倉庫やガレージでホコリにまみれていたバイクや車を発見することを意味する“バーンファインド”。丹後さんのNS400Rはそんな由来のある1台だ。1980年代後半から’90年代初頭にかけて岡山県中山サーキットで選手権に参戦した丹後さんは、国内A級昇格後に鈴鹿6時間耐久レースにも出場。現在はNSR250R(NC21)で鈴鹿サーキットのファン&ランにエントリーするが、その中で知人から「15年放置したNS400Rを引き取ってくれないか」という話が舞い込んだ。高校生時代の憧れだった丹後さんは2つ返事で譲り受け、カサカサ&ボロボロから半年がかりのレストアで見事復活。美しいロスマンズ外装は新車当時の未補修品というから驚きだ。
【HONDA NS400R】◎ライダー:A.TANGO
前オーナーは新車購入から15年ほど使用し、屋根下で放置。ハンドルまわりが黒々としているのは、紫外線を浴びていない証拠。
サービスマニュアルとパーツリストを購入して、全バラ&磨き込み。キャブ内の腐敗ガソリンと錆びタンクは徹底洗浄した。
当初からサーキット専用車にする予定で、ステップは懐かしのマッククレーン。シフトはレーサーで慣れた逆シフト。
ネットで購入したサイレンサーを純正チャンバーにセット。大きなテールランプは取り外して自作カバーで塞いである。
タイヤはビードが張りつきカチカチで、取り外しに苦労した。前後サスペンションはスクーデリアオクムラでオーバーホール。
※本記事は“モトメカニック”が提供したものであり、文責は提供元に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
バイクいじりの専門誌『モトメカニック』のお買い求めはこちら↓
あなたにおすすめの関連記事
乗りっ放しだった原付バイクのエンジン部品を取り外すと、内側がブローバイガスによるカーボン汚れで、真っ黒になっていることが多い。しかし、このBMWのエンジン内は、アルミ部品や鉄部品がマテリアル色そのもの[…]
ステップを押さえつける発想が斬新! リスクレーシングのオフ車用グッズが日本上陸 トランポ時におけるバイク車体の固定については、タイダウンベルトでフロントフォークを縮めて、サスペンションの反力で車体を安[…]
ハンドルが振りにくい狭い場所で使い勝手の良さを発揮 修理やメンテナンスにまつわる醍醐味はトラブルシューティングに尽きる、というメカニックは多い。バイクや自動車メーカーが開催するメカニックコンテストでも[…]
交換パーツに「規格部品」という新たなジャンルを確立 オイル交換からレストアに近い大仕事に至るまで、また実動車/不動車にかかわらず、メンテナンスを行う際は交換パーツが必要になることが大半だ。この時、どん[…]
片持ち式リヤハブを採用するBMWでタイヤ交換を実践 今回タイヤ交換実践したモデルは、片持ち式リヤハブを採用するBMW。センターロック式のホイール固定方法ではないので、中央に小さな穴があり、そこへアクス[…]
人気記事ランキング(全体)
普通の移動手段では満たされないあなたへ 通勤や週末のちょっとした移動。便利さばかりを追い求めた結果、街には同じようなプラスチックボディのスクーターが溢れ返っている。「もっと自分らしく、乗ること自体に興[…]
長距離ツーリングの「疲労感」にお別れ 休日のツーリング。絶景や美味しい食事を堪能した帰り道、高速道路を走りながら首や肩の痛みに耐え、「明日の仕事、しんどいな…」とため息をついた経験はないだろうか。スポ[…]
毎日の移動、もっと身軽に楽しみたいあなたへ 朝の慌ただしい時間帯。重いバイクを狭い駐輪場から引っ張り出すだけで、どっと疲れてしまうことはないだろうか。渋滞路のストップ&ゴーや、ちょっとした段差での車体[…]
レプリカブームの始祖、RZ250/350誕生 ヤマハは1950年代の創業以来、2ストローク専業メーカーとして名を馳せていたが、1970年代に入ると4ストローク車の台頭や世界的な排出ガス規制の波に直面し[…]
原付二種の身軽さに、高速道路という自由をプラス 毎日の通勤や街乗りで大活躍する125ccクラス。しかし、休日のツーリングで「自動車専用道路」の看板に道を阻まれ、遠回りを強いられた経験を持つ人は多いはず[…]
最新の記事
- あの頃、僕らは「耐久」に恋をした。CBR400FエンデュランスとF-3が象徴した、1980年代レプリカ熱狂の記憶【ニッポン旧車列伝】
- 国内導入が待ちきれない! スズキ「SV-7GX」がミドルクラスの最適解と期待される3つの理由
- 視線を独り占めする黄と黒の魔法「インターカラー」。ケニー・ロバーツの伝説と歴代採用モデルを徹底解説
- 日常から週末の小さな旅まで、もう下道だけのツーリングには戻れない。ネオレトロの血統を受け継ぐヤマハ「XSR155 ABS」デビュー【YAMAHA新型】
- 【英国発】モートーンの新作バイクウェア登場。トライアンフに似合うコーチジャケット&上質レザーグローブやキャップまで解説
- 1
- 2






































