
●まとめ:田宮徹 ●写真:楠堂亜希
想像していたよりスポーティで楽しさの基本が詰まってる!!
エントリーライダーや若年層、セカンドバイクユーザーなどをターゲットに日本でもラインアップされているジクサー150のʼ25年モデルは、ニューカラーを採用。初めて乗りましたが、事前に想像していたよりも“攻めたくなる”雰囲気のバイクであることに驚かされました!
154cc空冷単気筒エンジンはロングストロークで、最高出力は13psと控えめ。でも速すぎないからこそ、ワインディングではスロットルをワイドオープンする楽しさを味わえます。シングルエンジンなので、高回転域では多少の振動も発生しますが、トゲトゲしさがないため嫌な感じがまるでありません!
低回転域で粘り強く、トコトコ走るのも得意なので、市街地での扱いやすさも十分。当然ながら、交通の流れに乗って走るのに何の不足もありません。軽二輪クラスなので、高速道路やバイパスなども利用可能。これも、排気量や車格が近い原付二種にはない魅力のひとつです。
航続距離600km?!
今回は実走行燃費を計測できなかったのですが、WMTCモード値は50.0km/Lと驚異的。最近はガソリン価格が高騰していますから、この低燃費は日常の足としてバイクを使う人にとって大きな利点ですし、理論航続距離は600kmなので(燃料タンクは12L容量)、給油回数が少ないことがツーリングユースにおける疲労や不安の軽減にもつながると思います。
車体は軽量コンパクトですが、とはいえ小さすぎず、ある程度までの体格なら窮屈感なく乗れるはず。身長158cmの私だと、あと数cmほどハンドルが手前でもいいくらいにすら感じます。
シートはやや高めで、身長158cmだと両足の母趾球が着く程度。ライポジに窮屈感がないところも魅力。
前後サスペンションやブレーキの仕様はベーシックですが、エンジンやスチール製フレームとのバランスは良好。どこかが飛び抜けていたり極端に劣っていたりすることがなく、絶妙にパッケージングされています。適度によく動くサスと感触が伝わりやすいブレーキです。
難しさを感じる部分がどこにもなく、気を遣わず乗れるというのは、初心者だけでなく多くのユーザーにとって大きな魅力。ベーシックモデルだけどしっかりデザインされている点もいいですね!
【TESTER 岡崎静夏】全日本ロードレース選手権J-GP3 クラスで昨年はランキング4位を獲得。日常の足にもバイクをフル活用!
【動画】岡崎静夏さんがスズキ「ジクサー150」に初試乗!
SUZUKI GIXXER 150 車両解説
試乗車の車体色は「トリトンブルーメタリック/パールグレッシャーホワイト(AGQ)」
主要諸元■全長2020 全幅800 全高1035 軸距1335 シート高795(各mm) 車重139kg(装備)■空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ 154cc 13ps/8000rpm 1.3kg-m/5750rpm 変速機6段 燃料タンク容量12L■タイヤサイズF=100/80-17 R=140/60R17 ●価格:38万5000円 ●色:青×白、灰、黒 ●発売日:2025年3月21日
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