
海外では兄弟モデルという形で、2025年モデルの概要がひと足早く公開された、ホンダの人気スクランブラー「CL250」。あちらではEクラッチを採用したグレードの設定はなかったが、国内仕様ではどうなるか。クラッチレバー操作不要なフレンドリーさをアピールするなら、CL250に取り入れない手はない!?
●文:ヤングマシン編集部
欧州で国内導入が明らかになったCL250の2025年モデル
CL250の2025年モデルについて、国内導入が明かされたのは2024年11月のこと。フレームを共有するシリーズの長兄モデル「レブル500」とともにだった。
シリーズに共通する扱いやすいエンジン性能と何にでも使えそうなスタイルは、1960~70年代のCLシリーズを手本としながら、アメリカントラッカーのテイストを盛り込んだ現代の流儀。丸みを帯びた小ぶりな燃料タンクやニーグリップ用ラバーパッド、フォークブーツ、2穴の大型サイレンサーといったディテールは最新モデルも健在だ。
現時点ではCL500のみで明かされている内容だが、最新排ガス規制EURO5+への適合や、メーターの視認性アップ、新色の追加等がなされている。新色はパールダスクイエロー、マットフレスコブラウンの2色で、マットローレルグリーンメタリックおよびマットガンパウダーブラックメタリックは従来モデルからの継続採用となっている。
CL250も同様のアップデートが実施されるとみられるが、具体的なバリエーションや発売時期、価格についてはまだ明かされていない。
Pearl Dusk Yellow(左)/Mat Fresco Brown(右) ※写真はCL500
Eクラッチモデルはあるのかないのか
ここで気になるのは、ホンダが2024年型CBR650R/CB650Rから投入を開始したEクラッチ。その魅力はよりスポーティーな走りに加え、クラッチレバー操作が不要となるイージーさにもあるが、後者の恩恵をもっとも享受できそうなのがエントリー層に人気のレブル250とその派生車CL250だと、ヤングマシンでは以前から睨んでいた。
実際、2025年1月にはレブル250への搭載がアナウンスされたこともあり、姉妹車のCL250への採用も期待がかかるところだ。ホンダ2輪部門の総責任者である二輪・パワープロダクツ事業本部長の加藤稔氏も「Eクラッチは基本的にFUNモデル全車に投入していく」と発言していることからも、可能性はとても高い。
Eクラッチが注目を浴びたことで、BMWが「オートメイテッド・シフト・アシスタント(ASA)」を、ヤマハも「ヤマハ・オートメイテッド・マニュアル・トランスミッション(Y-AMT)」と立て続けにセミAT技術を発表。KTMもリクルス自動遠心クラッチ技術をベースにしたセミATが完成間近と、各社がホンダに続かんとしている。
ホンダとしてはこれらの後続組を突き放し、いち早く実用化を果たしたEクラッチの先行者利益を盤石とするためにも早期拡充は急務といえる。既存MTから+5万円程度で販売可能なEクラッチのメリットを活かすためにも、エントリークラスへのEクラ搭載は最適だ。
Eクラッチがあれば、腰高なCL250でもエンストからの立ちゴケといったミスも大幅に解消できるはず。より安心して乗れるようになるのだ。続報が待ちどおしい!
クラッチレバー操作不要なEクラッチだが、レバー自体は残っており、従来通りの操作も可能なのが大きなポイント。クラッチを使うウィリーなど、MTらしい操る楽しみは残したままイージーさも享受できる。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(ホンダ [HONDA] | 新型軽二輪 [126〜250cc])
レブル250ではユーザーの8割が選択するというHonda E-Clutch ベストセラーモデルのレブル250と基本骨格を共有しながら、シートレールの変更や専用タンク、マフラー、ライディングポジション構[…]
日本を含むアジア圏で人気のSUVスクーター 水冷4バルブのeSP+エンジンを搭載するアドベンチャー系SUVスクーター「ADV160」シリーズに新色が登場した。新たなカラーラインナップが発表されたのはマ[…]
通勤からツーリングまでマルチに使えるのが軽二輪、だからこそ低価格にもこだわりたい! 日本の道に最適なサイズで、通勤/通学だけでなくツーリングにも使えるのが軽二輪(126~250cc)のいいところ。AT[…]
通勤からツーリング、サーキット走行まで使えるカウル付き軽二輪スポーツ 日本の道に最適といえるサイズ感や、通勤/通学からツーリングまで使える万能さが軽二輪(126~250cc)の長所。スクーターやレジャ[…]
約8割が選ぶというEクラッチ仕様 「ずるいですよ、あんなの売れるに決まってるじゃないですか……」と、他メーカーからの嘆き節も漏れ聞こえてくるというホンダの新型モデル「レブル250 Sエディション Eク[…]
最新の関連記事(CL250)
レブル250ではユーザーの8割が選択するというHonda E-Clutch ベストセラーモデルのレブル250と基本骨格を共有しながら、シートレールの変更や専用タンク、マフラー、ライディングポジション構[…]
250ccクラスは16歳から取得可能な“普通二輪免許”で運転できる バイクの免許は全部で7種類ある。原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制[…]
250ccクラスは16歳から取得可能な“普通二輪免許”で運転できる バイクの免許は全部で7種類ある。原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制[…]
250ccクラスは16歳から取得可能な“普通二輪免許”で運転できる バイクの免許は全部で7種類ある。原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制[…]
250ccクラスは16歳から取得可能な“普通二輪免許”で運転できる バイクの免許は全部で7種類ある。原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制[…]
人気記事ランキング(全体)
“次”が存在するのは確実! それが何かが問題だ 2018年に発売されたモンキー125以来、スーパーカブC125、CT125ハンターカブ、そしてダックス125と、立て続けにスマッシュヒットを飛ばしている[…]
特別な店舗のオープンに向けた特別な1台 関西/中部エリアで6店舗を運営するモトラッドミツオカグループ。新装オープンした堺店は、国内のBMW Motorradの正規ディーラーの中でも最新の内装と設備が自[…]
脇を冷やすことで全身を効率的にクールダウン 夏場にリュックを背負ってバイクで走っていると、背中や脇の蒸れが不快なものだ。そんな悩みを抱えるライダーにこそ、「ワキひえ~る」は、目立たず、効率的に全身をク[…]
欧州ヤマハとUSヤマハの連携で生まれたカスタムビルドのXSR900 GP ウェイン・レイニーがバイクでサーキットを走った! 往年のレースファンなら、それがどれほど特別なことか理解できるだろう。 199[…]
HAYABUSA X-1[2000]:世界最速マシンをレーサーレプリカ化 全日本ロードレース選手権で1999年に設立されたS-NK(Xフォーミュラ)に、ヨシムラは発売されたばかりのスズキGSX1300[…]
最新の投稿記事(全体)
40年の歴史を誇るナナハン・スーパースポーツと、兄弟車のR600 1985年当時、ナナハンと呼ばれていた750ccクラスに油冷エンジン搭載のGSX-R750でレーサーレプリカの概念を持ち込んだのがスズ[…]
ニーズに応じて使いやすい4種のUSB電源 もはやスマホやナビ、ドラレコなど、電子機器が手放せない時代。バイクに乗る上で電源の確保は、ツーリングの快適性を大きく左右する要素となっている。2020年代の新[…]
Screenshot 応募は”無料”なので、応募しないともったいないぞ! 現在、発刊中の『ヤングマシン電子版8月号』では、読者プレゼント(P68)を実施中! そのプレゼント品だが、コールマンのウェスト[…]
国内初のX-ADV(’21-23)用車検対応2本出しフルエキゾースト 日本はもちろん、欧州で人気のX-ADVは数々の輸入マフラーメーカーがさまざまな製品をラインナップしています。しかし、日本で車検対応[…]
あの頃の中型 青春名車録「2ストの台頭」(昭和55年) 1970年代(昭和45年~)、国内における250ccクラスの人気は低迷していた。車検がないためコスト的に有利だが、当時は車体設計が400ccと共[…]
- 1
- 2