
MVアグスタは、2022年秋のEICMAでプロトタイプをお披露目した「スーパーヴェローチェ1000セリエオロ」をついに正式発表した。世界限定500台が生産され、価格は958万円。2024年秋に国内導入の予定だ。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ) ●外部リンク:MVアグスタ
998cc・並列4気筒のスーパーヴェローチェ1000セリエオロ爆誕!!
MVアグスタ スーパーヴェローチェシリーズの最新作、208psを発揮する998cc並列4気筒エンジン搭載の「Superveloce 1000 Serie Oro(スーパーヴェローチェ1000セリエオロ)」が正式発表された。
1972年に世界で初めてGPマシン「MV500」にダウンフォース目的のウイングを装着したのがMVアグスタだ。
1972年のGPマシン「MV500」からはダウンフォース目的のウイングを継承し、4本出しマフラーや星型スポークのゴールドホイールなど1999年登場のF4セリエオロをオマージュしたディテールも随所に反映。コンセプトは“ネオレトロ ハイパースポーツ”だ。生産は世界限定500台、958万円というプライスタグが付く。
デザインの核になるのは、スーパーヴェローチェシリーズに共通する丸型ヘッドライトや“イタリアンカーブ”と呼ばれる曲線を多用した流麗なボディラインなど。初期ロット限定で生産されるセリエオロ(ゴールドシリーズの意味)には、フェアリングやダッシュボードサポート、チェーンガードなど全41箇所にカーボンファイバー製コンポーネントが使用される。
星形をオマージュしたホイールには一部ワイヤースポークが組み合わされ、シートは本革とアルカンターラを組み合わせることで最高クラスの快適性を提供。燃料タンク背面の本革製ベルトやシリアルナンバー、チタン製ファスナーなど見所は多い。
ボディカラーはMVアグスタのレースの歴史をリスペクトした、アゴシルバー×パールショックレッド×ゴールドチクリスティカの3色が組み合わされている。
このほか、専用のチューニングが施された電子制御には解除可能なトラクションコントロールとリフトコントロール、プリセット3種とカスタマイズ可能な1種を備えたライディングモード、双方向対応のクイックシフターなど最新世代のものが奢られ、クロームモリブデン鋼とアルミ製プレートを組み合わせたフレームやオーリンズ製電子制御サスペンション、ブレンボ製Stylemaキャリパーなど基礎体力の部分にも一切手抜きなしだ。
1972年のMV500とともに描かれたスケッチの数々。
さらに、モビサットモジュール搭載のサテライトアラームシステムが搭載されるが、これはGreenboxアプリで管理でき、購入1年目はサービスを無料で利用できるという。
残念なことに、スーパーヴェローチェ1000セリエオロの予約注文はブランドコレクター限定とされ、すでに受注を終了しているというが、わずかな台数がMVアグスタ正規ディーラーにて予約対象外の車両を購入できる可能性もあるという。なお、車両購入者に対するサービス内容や権利については、予約注文のコレクターであっても通常の購入者であっても変わりはない。
専用キットが付属
これまでのMVアグスタ限定エディションと同様、スーパーヴェローチェ1000セリエオロも専用キットが付属する。内容は下記のとおりだ。
- 車両と同じシリアルナンバーが記載された真正証明書
- ガレージでの保管時にマシンの美しさを守る専用カバー
- 本革とアルカンターラ素材を配したパッセンジャーシート
- パッセンジャー用フットペグおよびサポート
- カーボン製パッセンジャーヒールガード
- CNC削り出しブレーキレバーおよびクラッチレバー
- スイングアームピンの高さ調整用プレート
このほか、スーパーヴェローチェ1000セリエオロには4年間のメーカー保証も付属する。
MV AGUSTA SUPERVELOCE 1000 SERIE ORO
主要諸元■全長2080 全幅895 全高未発表 軸距1415 最低地上高108 シート高845(各mm) 車重209kg(半乾)■水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ 998cc ボアストローク79mm×50.9mm 圧縮比13.4 208ps/13000rpm 11.9kg-m/11000rpm 変速機6段 燃料タンク容量16L■ブレーキF=φ320mmダブルディスク+4ポットキャリパー R=φ220mmディスク+2ポットキャリパー タイヤサイズF=120/70ZR17 R=200/55ZR17 ●価格:958万円 ●導入時期:2024年秋
MV AGUSTA SUPERVELOCE 1000 SERIE ORO
このほか、変態レベルに極まっているディテール写真の数々は下記「【画像】この記事に関連する写真をすべて見る」よりギャラリーページへ。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(MVアグスタ)
MVアグスタ(イタリア、ヴァレーゼ)は2025年1月31日、サルダロフ家が経営するアート オブ モビリティがMVアグスタの完全な経営権を取り戻し、正式にKTMから分離することを発表した。 KTMを経営[…]
オフロード走破性を向上させたMVアグスタのアドベンチャー登場! ’23年のEICMA(ミラノショー)で、MVアグスタが世界初公開して話題となった『LXPオリオリ』は、パリ=ダカールラリーで4度の優勝を[…]
SUPERVELOCE 1000 SERIE ORO【世界限定300台】 2022年秋のEICMA 2022で世界初公開された4気筒版のスーパーヴェローチェが1000だ。この“セリエオロ”は、エポック[…]
星座から読み解くあなたに最適なバイク 一人ひとりの特性を明らかにしてその日の運を占ってくれる星座占い。実は、「私がいて、あなたがいて、どんな関係で、どんな影響を与えるか」といった、相性の良し悪しをはっ[…]
ディーラー販売せず、公道走行の登録は不可 走る芸術品とも言われるMVアグスタ・スーパーヴェローチェをベースに、世界的アーティストが「動く彫刻」をテーマとした作品へと昇華したモデルが限定わずか6台で制作[…]
最新の関連記事(記念モデル/限定モデル)
北米にもあるイエローグラフィック! スズキ イエローマジックといえば、モトクロスやスーパークロスで長年にわたって活躍してきた競技用マシン「RMシリーズ」を思い浮かべる方も少なくないだろう。少なくとも一[…]
モンキーFSシリーズの最新作として誕生! ホンダ「CB1000F コンセプト」で往年のフレディ・スペンサーが駆ったレーシングマシンのカラーリングが話題になったばかりだが、憧れの“スペンサーカラー”をま[…]
タイホンダ創立60周年を記念したスペシャルエディション 特別仕様車の製作に旺盛なカブハウスは、タイホンダの創立60周年を記念した「New Monkey Chrome Legacy Limited Ed[…]
バイクファッションの幅を広げるミリタリーテイストなグリーンが登場 新たに加わるモスグリーンは、ミリタリーグリーンともいうべき、深い緑のマットカラーだ。そのためミリタリー系ウエアとの相性は抜群で、バイク[…]
2年ぶりに新登場した白黒反転グラフィックはクリアとマットの2バリエーションが揃う 『Z-8 IDEOGRAPH』は、ヘルメット左側面に大きく描かれた「X」の文字と、フェイスガード右側面のちょっぴりポッ[…]
人気記事ランキング(全体)
通勤からツーリングまでマルチに使えるのが軽二輪、だからこそ低価格にもこだわりたい! 日本の道に最適なサイズで、通勤/通学だけでなくツーリングにも使えるのが軽二輪(126~250cc)のいいところ。AT[…]
ライディングポジション関連を変更。実用性もアリ!! 基本構成はCB1000ホーネット譲りだが、各部のパーツは専用品が多い。とくに注目すべきはスマートキーだ。ホーネットでは物理キーを鍵穴に挿し込む一般的[…]
半クラッチは熱膨張で繋がる位置が変わる! ほんとんどのバイクは、エンジンのシリンダーよりちょっと後ろに丸い膨らみがある。これがクラッチ。 丸い膨らみの中には、エンジンのパワーを発生するクランクシャフト[…]
日本映画史の記憶に残り続ける『トラック野郎』シリーズ第1作 『トラック野郎 御意見無用』は、1975年に公開された鈴木則文監督による日本映画。東映製作/配給の『トラック野郎』シリーズの記念すべき第1作[…]
250A1、350A7に続く最速チャレンジャー真打ち登場!! 1966年に250ccA1サムライで、先行していたホンダCB72、ヤマハYDS3、スズキT20の性能を上回り、次いでボアアップした338c[…]
最新の投稿記事(全体)
徹底的なアップデートで最新技術とコストパフォーマンスを両立 2015年に欧州市場へ導入されて以来、10年間で8万2000台以上が販売された人気のベーシックモデル「CB125F」が、2026年モデルで大[…]
圧倒的に軽いCB1000Fコンセプト。足着き性も良好だ CB1000FコンセプトをCB1300スーパーフォアと比較すると、前者の方がコンパクトで引き起こしも圧倒的にラク。ただ跨ってみると意外と大柄な印[…]
バイクを愛するすべての人へ BMW Motorradは、『NIGHT RIDER MEETING TOKYO 2025』を、2025年6月7日(土)、BMW GROUP Tokyo Bay(江東区青海[…]
最新ストアデザイン「FUEL」を関東初採用 ハーレーダビッドソンの正規ディーラーを運営する株式会社陸友・モータースが、神奈川県横浜市鶴見区に新店舗となる「ハーレーダビッドソン横浜鶴見(以下HD横浜鶴見[…]
フェイスリフトと前後サスペンションの再設定 ホンダが「XL750トランザルプ」の国内2025年モデルを発売する。CB750ホーネットに似た2眼ヘッドライトを新たに採用し、センターダクトを設けたウインド[…]
- 1
- 2