![ヤマハDT-1](https://young-machine.com/main/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
●文:ライドハイ編集部(根本健)
オフロード専用の単気筒モデルを、機能からデザイン
アメリカで1960年代初めから流行り始めた“スクランブラーモデル”。ちょっと道を外れたオフロードで遊ぶために、地面と擦らないようマフラーを車体横にたくし上げた配置、前輪に後輪と同じブロックパターンのタイヤを履き、ジャンプの衝撃でハンドルが曲がらないよう、左右をブリッジで結んだ一連のスタイルが確立されていた。
これが、いつしかヒルクライムのように腕試し的に集まり始め、スペインのOSSAやMONTESAなど、超マイノリティな競技車輌まで登場するようになった。
そこに目をつけたのがヤマハ。当時はモトクロスもまだ2気筒スポーツのエンジンだったが、オフロードに魅了される人口の増加を直感。単気筒モトクロッサーを開発したのだった。
このモトクロッサーに端を発し、アメリカのオフロードシーンにフィットさせるため、軽量でサイドアップマフラーまで薄くした、超スリムな機能を最優先にしたデザインで構成。
2ストローク250cc単気筒の「DT-1」をデビューさせたのだ。
車重は112kg。18.5ps/6000rpm/2.3kg-m/5000rpmと中速域重視。日本では、オフロードというとモトクロス場になってしまうこともあり、スクランブラーでもなく、ヤマハは独自に「トレール」と呼ぶカテゴリーの普及に努めた。
一躍オフロードブームへ急展開。モトクロス人口も爆発的に増加
そして、マーケットとしてそこまで大きくないだろうとの予想に反し、DT-1はアメリカから日本国内まで、瞬く間に品不足に陥り、ヤマハのドル箱機種となったのだ。
当時、白いタンクは珍しく、繊細さを表すピンストライプなど……
※本記事は2022年12月30日公開記事を再編集したものです。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
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