
1980〜90年代、日本の林道や河原を熱狂させた「2スト・オフロードバイク」たち。圧倒的なパワーと軽さでバイクブームを駆け抜けた名車たちは、当時のライダーにとってどんな存在だったのでしょうか。今回はヤマハDT200Rをはじめ、ホンダCRM、カワサキKDX、スズキRHなど、時代を彩った伝説の2ストトレール&レーサーレプリカを一挙に振り返ります。
●文:ヤングマシン編集部 ●写真:編集部/YM Archives
- 1 2ストはヤマハが黄金時代を築いた
- 2 1984 YAMAHA DT200R:モトクロッサーYZのレプリカ登場
- 3 1985 YAMAHA DT200R:レイアウトはMXレーサーそのもの
- 4 1991 YAMAHA DT200WR
- 5 3メーカーも強烈に追随!
- 6 1983 HONDA MTX200R:見た目はモトクロッサーのCRとそっくり
- 7 1989 HONDA CRM250R
- 8 1984 SUZUKI RH200:パワーは最強だったがやたらとデカかった
- 9 1992 SUZUKI RMX250S
- 10 1987 KAWASAKI KMX200:125と同じ小柄な車体とトルクフルなエンジンが魅力だ
- 11 1989 KAWASAKI KDX200SR
2ストはヤマハが黄金時代を築いた
スタジアムなどに大量の土砂を運び入れて特設コースを作り、椅子に座りながらレースを観戦するスーパークロス。その日本大会が初めて後楽園球場で開催された’82年、オフロードバイクで初めて水冷エンジンを採用した2ストトレールのDT125がヤマハから発売される。スタイルもモトクロッサーYZを彷彿させるもので、爆発的なヒットとなった。
さらに1984年になると、DT200Rをフルモデルチェンジ。排気デバイスのYPVSを備えるなどして30psを発揮する水冷エンジンを、リンク式モノクロスサスを備えた車体に搭載し、抜群の走破性を示した。
1984 YAMAHA DT200R:モトクロッサーYZのレプリカ登場
モトクロッサーYZ譲りのリザーバータンク付きリンク式モノクロスサスペンションや、減衰力調整ができるセミエアタイプのフロントフォークを備えたコンパクトな車体に、水冷2スト単気筒を搭載したYZレプリカ。
最高出力は30psを発揮するが、電子制御の排気デバイスYPVSや吸気コントロールのYICSなどによりエンジンはコントローラブル。扱いやすく確実な制動力が得られる、オフ車専用設計のフロントディスクも特徴だ。
主要諸元■水冷2スト単気筒リードバルブ 195cc 30ps/8500rpm 2.6kg-m/7500rpm 99kg F=3.00-21 R=4.60-18 32万9000円 1984年
1985 YAMAHA DT200R:レイアウトはMXレーサーそのもの
燃焼室形状の変更で、30psから32psにパワーアップした’85年モデル。車重は110kgで変らず、オフロードでの走破性が向上した。
水冷2スト単気筒リードバルブ 195cc 32ps/8500rpm 2.7kg-m/8000rpm 99kg F=3.00-21 R=4.60-18 33万9000円 1985年
1991 YAMAHA DT200WR
ヤマハのオフモデル初の倒立フォークなど、モトクロッサーのYZと共通の設計が見られるWR。メッキシリンダーなどエンジンも進化した。衰力の調整もできた。
1991 YAMAHA DT200WR
3メーカーも強烈に追随!
ヤマハに対抗し、ホンダは’82年末に水冷2スト単気筒のMTX125Rを発売したが、エポックメーカーとなったのは翌年登場したMTX200Rだった。日本人に最適なサイズとして人気を博したXL200Rと同様に、125そのままの車体にパワフルなエンジンを搭載したMTX200Rは、河原のコースを走るモトクロスごっこから林道ツーリングまで、幅広い層の人気を集めた。
スズキも’84年、世界モトクロスグランプリの250チャンピオンマシンであるRHのレプリカとしてRH250を発売。200勢と比べて車体サイズが大柄だったが、とにかくパワフルだった。
カワサキが2スト200オフを発売したのは’87年のKMX200からと遅かったが、’89年に登場したKDX200はナンバー付きエンデューロレーサーという、究極のマシンだったのだ。
1983 HONDA MTX200R:見た目はモトクロッサーのCRとそっくり
回転数に応じて膨張室の容量を変化させる機械式排気デバイスのATACを備え、26psを発揮する2スト単気筒を125と同じコンパクトな車体に搭載。フロントにセミエアフォーク、リアにプロリンクサスを備える。
主要諸元■水冷2スト単気筒リードバルブ 193cc 26ps/7500rpm 2.6kg-m/7000rpm 102kg F=2.75-21 R=4.10-18 28万9000円 1983年
1983 HONDA MTX200R
1989 HONDA CRM250R
レプリカブームが頂点に達した’89年、モトクロッサーCRのストリートバージョンとして登場。最高出力は37psをマークした。
1989 HONDA CRM250R
1984 SUZUKI RH200:パワーは最強だったがやたらとデカかった
ワークスモトクロッサーRHの名を冠したMXレプリカ。エンジンは249cc水冷2スト単気筒で、35psを発揮。パワーウエイトレシオは2.9kg/psとロードスポーツ並みで、抜群の加速力を示した。フロントには油圧ディスクを備える。
主要諸元■水冷2スト単気筒リードバルブ 249cc 35ps/7500rpm 3.4kg-m/6500rpm 103kg F=3.00-21 R=130/80-17 39万9000円 1984年
1984 SUZUKI RH200
1992 SUZUKI RMX250S
40psを発揮する水冷2スト単気筒を搭載したエンデューロレーサー・RMX250のストリートバージョン。シート高は895mmと高い。
1992 SUZUKI RMX250S
1987 KAWASAKI KMX200:125と同じ小柄な車体とトルクフルなエンジンが魅力だ
前後にディスクブレーキを備えて’86年に発売されたKMX125をベースに、排気量を191ccにアップ。排気デバイスのKIPSを備えた水冷2スト単気筒は、トルクフルで扱いやすく、しかもクラス最強の33psを発揮した。
主要諸元■水冷2スト単気筒リードバルブ 191cc 33ps/8500rpm 2.8kg-m/8000rpm 99kg F=3.00-21 R=4.60-17 33万9000円 1987年
1987 KAWASAKI KMX200
1989 KAWASAKI KDX200SR
輸出専用のエンデューロマシンKDX200Rのストリートモデルとして国内デビュー。サスペンションはレーサーそのままだった。
1989 KAWASAKI KDX200SR
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