
水没したW1のレストアで「フレームはとにかく美しく仕上げたい!!」。さらに様々な仕上がり像を考える中で見えてきたのが、その気になれば「ノーマルに戻せるカスタマイズ」プランだった。それならばと、過去にあった様々な経験や実車の印象を考慮した上で「美しい黒フレーム」は外せないファクターとなった。それならばパウダーコーティング・カトーさんにお任せするのが最善だろうと依頼を出し仕上がってきたので紹介をする。
●文/写真:モトメカニック編集部 ●外部リンク:パウダーコーティング・カトー
水没W1フレームを「美しい黒フレーム」に
水没W1を分解して各部詳細を点検していく中で、現車コンディションが徐々に明らかになってきた。決して悪くないエンジンコンディションは不幸中の幸い。懸念されるのはクロームメッキ部品だった。フルレストアするには、各種ペイントから再メッキ仕上げまで、その費用は相当なものと予想できる。
特に、再クロームメッキのコストは高く、カワサキW1のようにクロームメッキ部品が多いと、お財布事情が大変だ。同じW1でもメッキタンクではないので、そのあたりはまだ良いが……。その昔、バイクのレストアといえば「新車を買えない者の趣味」だった時代があった。しかし今では「お金持ちの道楽」となっている。
そんな現実のなかで、マシンオーナーとはこのW1に関する「未来予想図」的お話しを繰り返してきた。そんな中で「そりゃいいかも!?」となったのが、一部のアイコンを残してクロームメッキ部品は再メッキではなく、すべて半艶黒に仕上げる方法である。
善は急げ!!
信頼のペイントプロショップ、愛知県のパウダーコーティング・カトーさんへ、いつものように骨格関連部品と、本来ならクロームメッキ部品だが、ペイント仕上げをお願いした。
仕上がってきた部品を見る限り、まだまだ未来予想図の具現化には程遠いが、その方向性は、何となくご理解いただけますかね!?
「最低限の納品準備はしておきますね」と加藤勝也さん。今回は、取材移動のタイミングでペイント依頼部品をすべて軽トラで工房まで運び込んだ。いつもお世話になります。
車検証の初年度登録は1972年の8月らしいので、フレーム番号が物語るように最終生産に近い650W1-SA がベース。後期生産車のフレームは、頭文字が「2」から始まる。
バッテリーケース周辺のフレームは、電解液の漏れが影響してサビサビになっていることが多いらしいが、このSAは目立ったサビ腐りが無くて良かった。素晴らしい仕上がりです。
パウダーコーティング・カトーの精鋭スタッフによって、素晴らしい仕上がりが約束される。左から勝也さん、勝成さん、そして加藤金親さん。ユーザーの気持ちを理解して下さる全員がライダー!!
作業進行がスムーズになるように、メインフレーム以外の部品は脱脂洗浄後にブラスト処理を施し工房へ持ち込んだ。抜けなかったスイングアームピボットは、受けコマを削り出して油圧プレスで抜き取った。無理に叩いて抜こうとすると、ブッシュエンドが潰れてピボット幅寸法が狂ってしまう。これでバッチリ!!
ペイント依頼した色は、いつものカワサキ系艶あり黒と、PCカトーでは「7消し黒」と呼んでいる3分ツヤ黒の2パターン。コンテナに分けて工房まで運び込んだ。
完成の連絡を受けて再び軽トラで参上したときには、新聞紙で部品を覆う納品準備が進められていた。ペイントマスキングも 丁寧で、何重にも施されているのがわかった。
水没の影響もあって、クロームメッキの鉄リムの一部にはアバタ状の痕が残っていた。それでも「7消し黒」仕上げで美しく蘇った。新品スポークとの組み合わせも良さそうだ。
前後ブレーキハブ(ドラム)とブレーキパネル、ハンドルに前後サスのスプリングまで、すべて「7消し黒」で仕上げて頂いた。シックで迫力がある650W1「TT」風味に仕上がる!?
DIY引き取りなので、ザックリ包みでお願いしますと伝えていた。フレームの宅配依頼などでは、専用の大型段ボール箱を利用しているPCカトーさん。いつも助かります!!
元赤帽軽トラで愛知県豊田市まで引き取りへ参上。東名高速の三好インターからほど近い場所に工房があるので、実は交通の便が良く、まったく苦になりません~♪
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