
地球温暖化により日本の平均気温はこの100年で1.24℃も上昇。熱中症による死亡者数は約4倍にまで増加しているという。この暑さは炎天下を走るライダーにとっても人ごとではなく、“熱中症から身を守る術”が必要だ。そんな酷暑対策に対する南海部品の答えが今回紹介する『SDW-4160 空調服 気化熱+ファンベスト Vapoue(ヴェイパー)α』だ!!
●試乗・文:谷田貝 洋暁 ●写真:真弓 悟史
最近、ハードエンデューロ競技界隈で着用が進んでいる空調作業服。特にマシンのスタックや転倒後の押し引きでは体温が著しく上昇するため、パフォーマンスアップのために空調作業服を着用するライダーが増えているのだ。
ファンによる空冷+気化熱で体温を冷やせ!!
『SDW-4160 空調服 気化熱+ファンベスト Vapoue(ヴェイパー)α』は、ベスト単体で税込2万4200円。空調を駆動させるにはさらに『NANKAI ナンカイ 空調服スターターキット ブラック(14.4V)』が必要になる。
最近、熱中症対策として巷で見かけることが多くなった空調系の作業服。ファンを回して外気をウエア内に導入し、内部の空気を強制排出することで体温を下げるというアイテムだ。走行風を受けて走るバイクにはあんまり関係ないんじゃない!? …なんて筆者も思っていたのだが、NANKAIのアイテムを使ってみたらコレのおかげでものすごく快適なバイクライフが送れることにびっくり!
1万7050円で別売の『NANKAI ナンカイ 空調服スターターキット ブラック(14.4V)』は、6.0V、8.2V、11.0V(ゆらぎ)、11.0V、14.4Vの5段階で風量が調節可能。11.0V(ゆらぎ)が稼働時間約6.8時間と長く、高効率でツーリングにオススメ。
『NANKAI ナンカイ 空調服スターターキット ブラック(14.4V)』に付属するリチウムイオンバッテリーは、3250mAh。付属の専用充電器による充電が必要で、充電時間は約3時間。稼働時間はモード切り替えにより約4.9~約17時間の間で調整可能だ。
空調効果を高める着脱可能なフードを使えば、大きな血管が集まる首はもちろん頭にまで空気を送ることができる。バイク以外の屋外作業時に便利そうだ。
裾にはドローコードが付いており絞って極力空気が裾から抜けないようにする。最も効果を高めるには脇や裾をフィットさせて首回りから空気がしっかり抜けていく状況を作ったほうがいい。筆者(172cm/75kg)が着用しているのはXXLサイズ。
…と、ここまでは一般的な空調作業服と似たような装備なのだが、『SDW-4160 空調服 気化熱+ファンベスト Vapoue(ヴェイパー)α』がすごいのはここから。同製品は独自開発の気化熱フィルム「ヴェイプシール」を内蔵していることで、体内の熱を効率的に吸収し気化熱として放出する機能をプラスで備えている。
気化熱フィルム「ヴェイプシール」による体温放出のイメージ。生地内に保水層があり、少しずつ蒸発させることで気化熱を奪う。この「ヴェイプシール」は特許技術とのことだ。
「ヴェイプシール」や約300ccの水を保水する機能を持っており、水を入れたら平面に置いて水を馴染ませる。着用時に水が滴ったり、衣服が濡れるような感覚はない。
つまり保水した水分を少しずつ蒸発させることで長時間(約3時間)にわたって冷却効果を持続させる。しかも着用してみると変な水濡れ感や不快感がないのがいい。実際、『SDW-4160 空調服 気化熱+ファンベスト Vapoue(ヴェイパー)α』を着用し、ファンを回してみると、明らかに送風効果以上の涼しさが感じられるのだ。
『SDW-4160 空調服 気化熱+ファンベスト Vapoue(ヴェイパー)α』を炎天下で使用してみた!
筆者(172cm/75kg)が着用しているのはXXLサイズ。最も効果を高めるには脇や裾をフィットさせて首回りから空気がしっかり抜けていく状況を作ったほうがいいとのことだ。
さてこの『SDW-4160 空調服 気化熱+ファンベスト Vapoue(ヴェイパー)α』の効果のほどはというと、結論から書くと通勤・通学といった状況はもちろんのこと、ツーリングのような丸一日走る状況でも非常に効果があると感じた。確かに、50~60km/hの速度域に達してしまえば、走行風を直接受けて体を冷やしたほうが涼しいと感じる。…が、そんな快走できる状況を走り続けるだけがバイクじゃない。
信号待ちもあれば、ノロノロ渋滞にだってハマる。またツーリングとなればバイクを降りて歩き回ることもあるだろう。そんな状況で『SDW-4160 空調服 気化熱+ファンベスト Vapoue(ヴェイパー)α』が効くのだ。
オフロード遊びでも使ってみたが、『SDW-4160 空調服 気化熱+ファンベスト Vapoue(ヴェイパー)α』は、速度域が低いうえに運動強度の高いオフロード遊びとの相性がものすごくいいと感じた。前述のエンデューロでの使用はもちろんだが、トライアルや林道ツーリングでも高い効果が見込めるハズだ。
筆者はけっこう…というかかなり重度の汗っかきなのだが、バイクに乗るときに困るのは出発前。バイクを押し引きしたり、ヘルメットを装着したり、なんて準備をしているだけでもはや汗だく。ところが『SDW-4160 空調服 気化熱+ファンベスト Vapoue(ヴェイパー)α』を着用しているとそんな状況でまず汗をかかないのだ。
モードは最も稼働時間と風量のバランスがよく高効率だという「11.0V ゆらぎモード」でテスト。動作時間に関してもスペック数値である6.8時間を超えて7時間以上の動作を確認できた。
実際に走ってみると、~40km/hくらいまではファンによる送風で首元から空気が抜けていくのをしっかり感じる。冷感具合に関しては“劇的に冷える”というわけではないのだが、冷やされていることはしっかり体感可能。ただし、『SDW-4160 空調服 気化熱+ファンベスト Vapoue(ヴェイパー)α』が真価を発揮するのは、通勤・通学で陥りがちな、信号待ちや渋滞路での灼熱地獄。35℃を超えるような状況であえて使ってみたのだが、だらだらと出ていた汗がスッと引くのが感じられるくらいの効果があったのだ。
流石に50km以上の速度域になると走行風により前身頃が潰れてしまい効果は半減してしまう……ように感じたのだが、それでも『SDW-4160 空調服 気化熱+ファンベスト Vapoue(ヴェイパー)α』を着用し続けているといつもより汗をかく量が少ないと感じる。さらにその状態で丸1日走ってみれば、明らかにツーリング後の疲労感が少ないのだ。
『SDW-4160 空調服 気化熱+ファンベスト Vapoue(ヴェイパー)α』&『NANKAI ナンカイ 空調服スターターキット ブラック(14.4V)』のカタログスペック
サイズ展開は、S(胸囲:112cm)、M(胸囲:116cm)、L(胸囲:120cm)、XL(胸囲:124cm)、XXL(胸囲:128cm)。今回のテストで筆者が着用したのはXXL。
- 価格:2万4200円
- カラー:ブラック(BK)
- サイズ:S、M、L、XL、XXL
- 素材[表地]本体/ナイロン100%[脇]メッシュ部分/ポリエステル82%・ポリウレタン18%[フード]メッシュ部分/ポリエステル100%[裏地]ポリエステル100%[詰め物]レーヨン100%・ポリエステル100%[中材]ナイロン100%(ポリウレタンラミネート)
薄型・軽量でありながら、大風量・高効率・高寿命を備えるファンの外径は汎用性の高い約10cm。
送風モードは14.4V~6.0Vの5段階。11.0Vのゆらぎモードが稼働時間は約6.8時間と長く、最も高効率。ターボモードは、設定後5分間14.4Vの最大風量で稼働し、その後通常モードへ移行する。
- 価格:1万7050円
- 出力電圧:14.4V/11.0V/8.2V/6.0V
- 出力切替:ターボモード、11V連続モード、11Vゆらぎモード、8.2V、6.0V
- 定格容量:3250mAh(46.8Wh)
- 充電時間:約3時間
- [キットの内容] バッテリー(BT23231)、ファン2個(FA01012シリーズ)、ケーブル(CB23321) 、充電器(CG23421)、バッテリーケース(CA23530)、バッテリーの落下防止ひも
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