Matt RiderJapanの映像と試乗で巡るバイクの世界。今回はオーストリアから上陸した期待のネオレトロだ!
トライアンフ風でコスパ良好なネオクラ!? ブリクストン クロムウェル1200試乗レビュー【ビギナー向け】
●文:[クリエイターチャンネル] Matt RiderJapan ●外部リンク:ブリクストン
皆さんこんにちは!マットです!! トライアンフのボンネビルシリーズのようなネオクラシック系統のバイクが大好きな僕ですが、先日面白いバイクに試乗させていただきました!! 今回はその試乗レポートさせていただきます。
オーストリアの新興メーカー「ブリクストン」
皆さんは「ブリクストン」をご存知でしょうか? バイクや工作機器の商社として100年以上の歴史を持つオーストラリアのKSR社が2018年にスタートさせたブランドです。こだわったデザインや性能が話題となり、今では日本国内でも導入が始まっています。125cc/250cc/500cc/1200ccと幅広い排気量を揃えているブリクストンですが、今回はそのフラグシップモデルとも言える「クロムウェル1200」に試乗しました。
スタイリッシュなネオクラ! ブリクストン クロムウェル1200
まずデザインですが、第一印象は「トライアンフのボンネビルシリーズに似ているな…」という感想でした。しかしクロムウェル1200は細かな部分の作り込みやデザインが、よりスタイリッシュで現代的な印象を受けます。例えば、フロントやリアの灯火類はデザイン性に優れる社外の高級パーツメーカー品を装着しているようかのスタイリッシュさを演出していますし、燃料タンクキャップやステップのラバーの部分までアイコンである「X」のロゴを刻み込むなど、細かな部分にまでこだわった作り込みが見られます。ノーマルなのにカスタムバイクのようです。
搭載する水冷4ストローク並列2気筒SOHCエンジンの排気量は1222cc。270度位相クランクを採用しているため、特有のドコドコ感も味わえます。またクラシックな見た目のバイクながら、2つのライディングモードやクルーズコントロール機能が標準搭載されているなど、現代のバイクらしさもあって便利です!
走り出しは大人しいと思いきや…!?
外観をじっくり堪能した後、跨ってみたところ、身長165cmの僕では両足のつま先がツンツン状態でした。シート高は800mmとさほど高くもないのですが、タンク幅やクランクケースカバーが大きかったりするので、両足が多少開き気味になってしまいます。
片足では問題なくベタ足で停車する事ができるので、ある程度バイクに乗り慣れている人からすれば、さほど問題ないでしょう。ポジションは意外にもやや前傾姿勢のポジションです。シートも少し硬い素材だったので「あれ? 意外とスポーティーテイストなのかな?」と走り出す前からいろいろ想像を掻き立てられました。
いざエンジンを点火すると、エンジン音もトライアンフのボンネビルシリーズのような品のあるドコドコしたパルス感を味あわせてくれました。数年前に試乗したロイヤルエンフィールドのINT650で受けた印象をふと思い出しました。
同じ排気量帯という事もありボンネビルT120とフィーリングは同じなのかな? と思いながら走り出してみると、思ったより大人しい印象でしたが…ライディングモードを切り替えるとその印象は一変しました。流れがいい道に出て、「ECOモード」から「スポーツモード」にチェンジ!
切り替えた途端、走りが思わず「おおっ!?」と声が出るほどスポーティーでトルクフルな印象になりました。トライアンフでいえば、ボンネビルT120よりもスラクストン1200RSのようなスポーティーなテイストにふっているモデルの走りに良く似ています。見た目以上にキビキビ走り、コーナーでの切り返しも軽く、スポーツ系のバイクが好きな僕はついついアクセルを開けてコーナリングを楽しんでしまいました笑。
スポーツモード選択時は中低速の走りが犠牲になっていると言う訳ではなく、街乗りでもストレスフリーな走行が可能でした。しかし、都心のノロノロ渋滞などの極低速時は多少ギクシャクする感じもあります。渋滞時ではECOモードを選択しておきましょう。こちらは品のある、どんな場面でも乗りやすい特性といった印象です。
トコトコ/スポーツ運転両方楽しみたい人にオススメ! コスパも◎
ザ正統派ネオクラシック的な見た目のデザインながらも、意外にもスポーティーな走りができるブリクストン クロムウェル1200。ライディングモード選択によってトコトコクルージングとかっ飛び系のスポーツ走行の両立が可能なので、両方楽しみたい欲張りな方にオススメです。
また、今回の比較対象として挙げた同排気量帯のトライアンフ ボンネビルT120よりも約15万円ほど安いという事もうれしいポイント。しかも作り込みや走りもしっかりしているので同クラス帯ではコスパに優れるネオクラシックモデルだと思います!!
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。
最新の関連記事(Matt RiderJapan)
こんにちは、マットです!! 今回はアメリカ最古のモーターサイクルメーカーで有名なインディアンモーターサイクルのクルーザーモデルである新型スポーツチーフに試乗してきました!! 排気量1890cc!!ど迫[…]
こんにちは!マットです! 先日、「デイトナ」のペットネームを与えられたトライアンフのスーパースポーツバイク、新型デイトナ660のメディア試乗会に行ってきました。 実は僕、過去に同社の「デイトナ675」[…]
こんにちは、マットです! 前回のベトナム記事ではバイク天国ベトナムのカオスな交通事情やサービスを紹介させていただきました。今回はベトナム編第2弾という事で、滞在中に見かけた面白いバイクなどをご紹介しま[…]
こんにちは、マットです!! 今回は先日発表されたばかりのトライアンフのニューモデル、スピード400とスクランブラー400Xを取り上げます。日本国内でも普通自動二輪免許で乗れる中型バイクとして話題になっ[…]
こんにちは! マットです! 普段は映像ディレクターとして新モデルのプロモーションビデオを勝手に解説しながらインプレッション記事を書かせていただいていますが…本日は番外編です! 先日、ベトナム随一の経済[…]
最新の関連記事(試乗インプレッション/テスト)
こんにちは、マットです!! 今回はアメリカ最古のモーターサイクルメーカーで有名なインディアンモーターサイクルのクルーザーモデルである新型スポーツチーフに試乗してきました!! 排気量1890cc!!ど迫[…]
トルクが凄ぇ! でも意外なほど普通に走る 2294ccの直列3気筒エンジンを搭載した初代ロケットIII(現在はロケット3)を初めて目の前にしたとき、こんな大きなバイクをまともに走らせられるんだろうかと[…]
レンタルしてみた『乗ってみたかったバイク』の感想は? それぞれが自分で選んだバイクをレンタルして臨んだ4人のマスツーリング。ツーリング自体も大成功でしたが、今回借りたのは「それぞれが乗ってみたかったバ[…]
並列2気筒のハーレーが登場した意味とは? 普通二輪免許で乗れるハーレーとして昨年末に登場し、話題となったX350。現代ではわりと珍しい360度クランクの並列2気筒エンジンを搭載し、往年のフラットトラッ[…]
クラシック350よりもモーターサイクルらしい醍醐味がある! JAIA(日本自動車輸入組合)による試乗会が4月上旬に開催された。いわば外国車イッキ乗りのようなイベントで、プレス向けに年1回行われている。[…]
最新の関連記事(ブリクストン)
バイクは楽しい。その楽しさを増やしていきたい! 内燃機関と電動という違いはあっても、バイク(2輪)で遊ぶ楽しさを大切にしているモータリスト。2024年のモーターサイクルショーでは「バイクは楽しい。その[…]
レトロなデザインに最新の機能を盛り込んでいる ブリクストンは新興ブランドですが、125〜1200ccまで多くのモデルをラインナップしています。その中でも“クラシックブリティッシュスタイル”を具現化した[…]
人気記事ランキング(全体)
どうもアイキョウです。ワークマンにはさまざまなレインウェアがあります。 雨の日でも通勤でバイクに乗るならワークマンのバイカーズという製品がオススメです。ワークマンレインウェアの中では高額な5800円な[…]
330円の万能ソケット買ったので試してみたい いつ頃からだろうか?100円ショップが100円だけではなくなってしまったのは。工具のコーナーも例外ではなく、100円、200円、500円、ものによっては1[…]
――はじめに、津久井高校の県内の位置付けや特色を教えてください。 熊坂:県立高校に移管される前も含めると、明治35年に始まった学校なので120年を超える歴史があります。全日制と夜間定時制の2課程ありま[…]
※2024年3月にWEBヤングマシンで大きな反響を呼んだ記事をあらためて紹介します。こちらは第3位の記事です(初公開日:2024年3月11日)。 バイクはオービスに引っかかることはない!? ウワサの真[…]
リスクの高いスポーツは社会に受け入れられない……? 3月末、日本にいた僕は東京モーターサイクルショー(TMS)にお邪魔しました。会場を回りながら肌で感じたのは、「レース、やばいぞ……」ということでした[…]
最新の投稿記事(全体)
①バットサイクル【映画「バットマン」劇中車(1966年)】 バットマンシリーズ初の長編映画として1966年に公開された“バットマン”に登場。バットモービルのバイク版として今ではおなじみの存在だが、初登[…]
こんにちは、マットです!! 今回はアメリカ最古のモーターサイクルメーカーで有名なインディアンモーターサイクルのクルーザーモデルである新型スポーツチーフに試乗してきました!! 排気量1890cc!!ど迫[…]
トルクが凄ぇ! でも意外なほど普通に走る 2294ccの直列3気筒エンジンを搭載した初代ロケットIII(現在はロケット3)を初めて目の前にしたとき、こんな大きなバイクをまともに走らせられるんだろうかと[…]
精度向上と新たなシール開発で、今なお進化を続けるチェーン技術 芸術家であり科学者でもあったレオナルド・ダ・ヴィンチが15世紀に考案し、19世紀に現在とほぼ同様の形態で実用化されたローラーチェーンは、バ[…]
車体や外装だけでなく…メーターまでワンオフだ!! カワサキ・ニンジャZX-10Rエンジンをオリジナルのアルミフレームに搭載した“最強”のカタナ。兵庫県でECUチューニングなどを手掛ける10ファクトリー[…]