ママチャリ改造バイクついに完成! コレが本当の原動機付自転車だっ!!〈自作モペット製作記 #8〉
自分でバイクをDIYで作ってしまおう! という「DIY原動機付自転車製作記」の第8回目です。いよいよ作業は最終盤。前回の記事で二系統のドライブチェーンを無事取り付け、本記事ではガソリンタンク/キャブレター/エアクリーナー/電気配線/クラッチレバー…ひと通りの部品を組み込み、あとは走り出すだけ…と思いきや、ナニかひとつ忘れてないですか? …後輪ブレーキを取り外したままでした~っ! でも、これをクリアできれば「本物の原動機付自転車」完成だぁ~あっ!!
●文:[クリエイターチャンネル]:DIY道楽テツ
- 1 付属品が付けば一気に「ママチャリ」から「原付バイク」に大変身!
- 2 ガソリンタンクはシンプルに自転車のフレームにマウント
- 3 クラッチレバーはブレーキレバーと共存、かなりクセがあります。
- 4 電装系! …はイグニッションコイルのみ。キャブとハンドルもセットアップ!
- 5 一通りセットアップは終わったけど、重要な何かを忘れている…?
- 6 後輪ブレーキ設置の罠:チェーン調整によるリスクは? キャリパーは取り付けできる? ワイヤーの取り回しは?
- 7 そんじゃ、一気に加工していきます! ブレーキ敷設やってみよう♪
- 8 最後は溶接機の出番! しっかりくっつけましょう♪
- 9 (ドヤ顔で)爆誕! コレが本当の原動機付自転車です~!
- 10 動画解説はこちら↓
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付属品が付けば一気に「ママチャリ」から「原付バイク」に大変身!
バイクを自分で作る! という、ある種究極的なDIYにトライするべく「自転車に取り付けて原付として登録できるエンジン」を半ば衝動買いしてしまいました。これまで長々と改造してまいりましたがいよいよラスト! エンジン始動して走り出せる状態まで仕上げていきたいと思います。
いよいよここまで来ましたよ。現状はこんな状態!(↓↓)
ガソリンタンクはシンプルに自転車のフレームにマウント
まずガソリンタンク。どこに配置しようか迷っていたのですが、難しいことを考えるのは止めて、そのまま自転車のフレームに取り付けてみました。豪快にナナメってるので、ぶっちゃけ容量の半分もガソリンが入りませんが…でもいいんです。見た目が可愛いから(笑)。
とはいえ、ガソリンタンク本体がエンジンやエキゾーストパイプに肉薄しているので、この点はさらに改善の余地アリ、ですね。断熱のシートを貼るか、はたまたガソリンタンク自体をもっと別の場所に移動するかですが、それはまたおいおいの課題ってことで。
クラッチレバーはブレーキレバーと共存、かなりクセがあります。
ブレーキとの位置関係が悩みどころだったクラッチレバーホルダーは、ハンドル下部に来ました。安全性最優先ってことで、後輪ブレーキレバーを本来の位置(一番使いやすい場所)から動かさず、あくまでクラッチレバーホルダーは補助装置的なものとして扱うことに。
ミッション車ならば走行中も頻繁に操作をするところですが、なにせ無変速のエンジン。発進時と停止時にだけクラッチレバーを握ればいいわけで、この配置でも支障はないとの判断です。
とはいえ、クラッチを切らずに停車するとエンストしてしまいます。前後輪ブレーキで減速したのちに、停止する直前に後輪ブレーキレバーをリリース、クラッチレバーを切り、停車時はクラッチを握ったまま…という、ちょいとクセのある操作になります。これ、慣れないうちはエンストしたりギクシャクしたりするのは必至でしょうね(笑)。
電装系! …はイグニッションコイルのみ。キャブとハンドルもセットアップ!
電装系のメインハーネス…といっても、イグニッションコイルのみ(笑)。恐ろしくシンプルな点火系だけなので、エンジンからの配線にイグニッションコイルを繋いで、スロットルホルダーから出ているキルスイッチに繋ぐと、コードの長さ的にフレームにそのままマウントせざるを得ませんでした。
ぶっちゃけ、防水性も遮熱性もクソもないので、現段階では雨天走行とかは考えられない状態ですね。
余談ですが、このエンジンで一応発電らしいことはしてるのですが、ライトを点けたりウィンカーを点滅させるような能力はありません。海外サイトでは強化ジェネレーターも売っているようですが、今の現状で公道仕様を作るには、別途バッテリーを搭載するかほかの方法を考える必要があります。
キャブとスロットルホルダーも取り付けました。このスロットルホルダー、何用のものを持ってきたのか不明ですが、とにかく太い(笑)。バイクとしてはいいかもしれませんが、自転車として人力で漕ぐときには動いちゃうわ太いわでチカラがはいらないので、これもいずれ改良したいですね~。
一通りセットアップは終わったけど、重要な何かを忘れている…?
何はともあれ。
エンジン載った。
マフラーも付いた。
点火もするし、ガソリンタンクもキャブレターも取り付けて、これでエンジン始動ができるようになりました。
ひょっとしてこれで完成かい?
……。
と思ったのですが、いやいやいや。すっごい大切な事を忘れてやしないかい?
そう、リアブレーキが無いんだったっ!!!
そうでした、そうでした。後輪にドリブンスプロケットを取り付けるためにバンドブレーキを取り外したのをすっかりサッパリ忘れておりました(←逃げてたとも言う)。
そんなわけで、後輪ブレーキを取り付けます。使うのは当然ですが自転車用ブレーキキャリパー。あとは付ける位置ですが、増設した種々のパーツが干渉するためどこでも好きなように、というわけにはいきません。
後輪ブレーキ設置の罠:チェーン調整によるリスクは? キャリパーは取り付けできる? ワイヤーの取り回しは?
一般的な自転車の後輪ブレーキと同じ位置に取り付けることに決めましたが、この車体では少々問題があります。
というのもこのママチャリ、ギア無しの無変速車なので、チェーン調整はチェーン引きによる後輪のスライドで行うのですよ。つまり、チェーン調整でホイール自体が前後に動く…ってことは、ブレーキもそれに合わせて調整できないといけない! という…。
え、大丈夫かな?
と一瞬不安になったのですが、ブレーキシューの調整幅があるので、方向的にそれでなんとか調整できそうですね。よしよし、一つ目の課題、クリアです。
お次はキャリパーの取り付け方法ですが、これもキャリパーの構造的に、丸パイプまたは角パイプにM6が通る穴がひとつ空いていれば取り付けられるのです。ややこしいステーやブラケットは不要ということ。…自転車の部品ってば、トコトン効率を考えて作られているんだなぁと改めて感心しました。
そんなわけで、ステーは何とかなるとして、あとは…ブレーキ操作のケーブルでしょうか。
これも実際の取り回しを想像してみると、ママチャリの前輪ブレーキ用のケーブルの長さがちょうどいいかもしれないってことに気づきました。ワイヤーの取り回しも、キャブレターから出ているアクセルワイヤーとまとめれば確保できそう。
やっぱり現物を前に考えると突破口が見えてくるもんですね。…よしよし、何とかなりそうだゾッ!!
そんじゃ、一気に加工していきます! ブレーキ敷設やってみよう♪
作業を始めちゃうと早いもんです。まず、ブレーキ移設予定地にあった泥除け(フェンダー)取付用のステーは、邪魔になるのでディスクグラインダーでぎゅいーんと切除。
ステーの素材は丸パイプを使おうかな? と思っていたのですが、ちょうど手持ちにあった20×30の特殊角パイプ(アール仕上げ)があったので、それを使うことに。
ボール盤で穴をあけて、適当な長さに切って仮組してみると、かなりシッカリ固定できそうな雰囲気ですね。フレームに当ててみると…ヨシ! これならいけそうだ!!
角パイプの角をちょっと削り、溶接しやすいようフレームに潜り込ませるように形状を整えて、ついでに泥除け(フェンダー)固定用の穴もあけました。これも思い付きだったのですが、ほかにステーを足すよりスッキリできそうですよね。ナイスアイデアですな!!(←自画自賛)
長い時間迷っていましたが、一度思いつくと次々アイデアがあふれ出てきて、堰を切ったように作業が進みます。ジグソーパズルの最後の5%が一気に進む感覚に似ていますね。これが改造作業のすげー楽しい瞬間です。いやもう、ウハウハですよ♪
最後は溶接機の出番! しっかりくっつけましょう♪
ここまで下準備が済んだら溶接機の出番です。使うのは家庭用の100ボルト電源で使えるノンガスワイヤー仕様の半自動溶接機。溶接ができると改造の幅が爆発的に広がりますよ!
点溶接で仮止めしてから最後のチェック。チェーン調整してもブレーキのシュー調整で対応できる場所を確認して…一気に溶接しちゃいます。
(ドヤ顔で)爆誕! コレが本当の原動機付自転車です~!
まだまだ改良したいところは山ほどありますが、今回衝動買いした「自作モペット用エンジンキット」をまるごと組み上げました。
これで、エンジンがかかるはず。これで、実際に走れるはず!!
いや~~大変お待たせしました。これからテスト走行ですっ! …と、言いたいところですが、御覧の通り保安部品も何もないので、このままでは公道は走れません。まだナンバー制度がなかった時代の原付バイクですからして。
というわけで、次回…最終回はクローズドコースにて走らせてみたいと思います。お楽しみに~!!
今回もご視聴ありがとうございました♪
動画解説はこちら↓
(↓)YouTube動画のほうでは映像付きで解説しているのでよかったら参考にしてください♪
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