
2026年の幕開けとなる1月、カワサキ界隈は新旧の話題が盛りだくさん。欧州での新型Z900RS発表や、国内導入が明言された500ccクラスの動向といった最新モデル情報に加え、マニア垂涎の絶版車コラムや戦前の陸王復活劇まで、じつに濃い記事が続いた。ヤングマシンが報じた1月のカワサキ関連トピックを振り返る。
●文:ヤングマシン編集部
隠れた名車「Z750TWIN」の痛快なダッシュ力
1976年に登場したZ750TWIN(Z750ツイン)を知っているだろうか。偉大なるZ1、そしてZ2という4気筒のスターが市場を席巻していた時代、カワサキがあえて投入した2気筒のナナハンである。最高出力は55馬力と、当時の4気筒勢と比べれば数値的に見劣りしたかもしれない。しかし、このバイクの真価はそこではないことを、柏秀樹氏のコラムが熱く伝えている。
特筆すべきは、わずか3000回転で最大トルク6.0kg-mを発生するという、現代の視点でも驚きのエンジン特性だ。Z2よりも低い回転域で極太のトルクを生み出し、車重も20kg軽い。
アクセルを少し開けるだけでロケットのようにダッシュするその加速力は、当時のシグナルグランプリにおいてZ1をも凌ぐ「国内最速のナナハン」と評されるほどだったという。また、バランサーを装備したエンジンは振動が少なく、W1系のような鼓動感とは異なる、欧米市場を見据えた快適性を実現していた。
開発時のニックネームは「T-BONEステーキ」。Z1の「ニューヨークステーキ」に対し、割安ながらも骨のある味わい深いコンセプトを貫いたモデルだった。ジムカーナファンに愛され、リッター30kmに迫る燃費性能も発揮したというこのレア車。50年が経過した今、もし完調な個体に出会えるなら、その「病みつきになるダッシュ力」をぜひ味わってみてほしい。
意欲的なメカニズムが地味なイメージに? 1972年に登場して一世を風靡したカワサキ初の4気筒バイク900ccのZ1。その弟分として1973年に750ccのZ2(正式名750RS)が日本市場に登場しまし[…]
「Ninja 500」「Z500」国内導入準備を明言! 400クラスの行方は?
カワサキモータースジャパンから、衝撃的な発表があった。欧州や北米ですでに展開されている「Ninja 500」および「Z500」について、2026年春頃の国内導入に向けて準備を進めているというのだ。
この2モデルは、現行のNinja 400とZ400の後継として海外でデビューした車両。エンジンはストロークアップによって排気量を451ccまで拡大した並列2気筒を搭載している。すでに国内でも販売されているエリミネーター(400cc版と海外向け500cc版が存在)と同様のパワーユニットだ。
最新のデザインに刷新されたLEDヘッドライトや、上位グレードのSEにはスマートキーやフルカラーTFTメーターが装備されるなど、装備面でも魅力的なアップデートが施されている点も見逃せない。
しかし、ここで国内ライダーとして気になるのは「免許区分」の問題だ。451ccという排気量は、日本の普通二輪免許(~400cc)の枠を超えてしまい、大型二輪免許が必要となる。カワサキの発表では「400としての導入」とは明記されておらず、単に500シリーズの導入準備とされている点が実に悩ましい。
普通二輪ライダーの受け皿はどうなるのか。あるいはボア・ストロークを変更した400cc版が別途用意されるのか。2026年春の正式発表に向け、今後の続報が待たれる。
ニンジャ400とZ400はどうなるのー!? カワサキモータースジャパンは、欧州や北米で販売中の「ニンジャ500」「Z500」について、日本国内への2026年春頃の導入に向けた準備を進めると発表した。 […]
40年の眠りから覚めた「陸王RO型」とWサウンドの共演
昭和の旧車好きにはたまらない一台である、戦前・戦後の日本を駆け抜けた「陸王」。その1952年式RO型が、なんと40年ぶりにエンジンに火を入れた。場所は多くの旧車乗りが集うモリヒデオート。ハーレーダビッドソンの系譜を継ぐ750ccサイドバルブV型2気筒エンジンが、長い眠りから目覚める瞬間に立ち会った。
特筆すべきは、その保存状態の良さだ。ストップスイッチなどの消耗品までもが当時の純正部品のまま残っており、それが機能しているという奇跡的なコンディション。キャブレターに燃料を送り、儀式のような空キックを経てエンジンが始動した瞬間、その場にいたマニアたちは歓喜に包まれたという。まさに歴史が息を吹き返した瞬間だ。
この復活劇を見守ったギャラリーの愛車たちもまた素晴らしい。北米輸出仕様であるW2SSスタイルにカスタムされたカワサキW1Sが並び、ショート管から独特のバーチカルツインサウンドを響かせている。陸王の重厚なVツインと、Wの歯切れよいツインサウンド。
昭和という激動の時代を象徴する「音」の共演は、動画でも公開されているとのことだ。単なる懐古趣味ではなく、機械遺産としてのバイクの魅力を再確認させてくれる記事であった。
戦前から続く名門 陸王というバイクをご存知だろうか。戦前から戦後にかけて製造販売され、軍や官公庁でも広く使われた。 1960(昭和35)年に歴史の幕を下ろし、いまやファンの間で伝説となっているが、第1[…]
欧州で新型「Z900RS」発表! 5psアップで走りはどう変わる?
カワサキは欧州にて、大人気モデル「Z900RS」の2026年モデルを発表した。すでに日本国内では「SE」や「ブラックボールエディション」の情報が出ていたが、欧州ではスタンダード仕様(無印)もラインナップされており、その中身の進化が明らかになった。
最大のトピックはエンジンの改良だ。圧縮比を10.8から11.8へと高め、カムプロフィールの変更やフライホイールマスの10%軽量化を実施。これにより最高出力は従来の111psから116psへと5馬力のパワーアップを果たした。
発生回転数も高くなり、より回して楽しめるスポーティーなキャラクターへと振っているようだ。それに合わせてリアスプロケットもショート化され、加速性能も強化されているというから期待が高まる。
また、電子制御スロットル(ETV)とIMU(慣性計測装置)の採用により、クイックシフター(KQS)やクルーズコントロールがついに搭載されたのも見逃せない。外観ではエキゾーストパイプの取り回しが変更され、サイレンサーもわずかに延長されたメガホンタイプとなっている。
日本ではブラックボールエディションが標準モデルのような立ち位置だが、このスペック変更は国内仕様にも適用されるはずだ。ネオクラシックの王者が、走りにおいてもさらなる高みへと到達したと言えるだろう。
日本ではブラックボールエディションが標準モデルの位置づけだが…… カワサキは、欧州で新型「Z900RS」シリーズを発表した。日本では「Z900RS SE」および「Z900RS CAFE」、そして「Z9[…]
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